健康診断や妊婦健診、赤ちゃんから高齢者まで手軽に行える尿検査ですが、その尿検査で糖が出ると何か病気などの問題があるのか心配になると思います。

では、尿糖の基準値はどれくらいで、どのくらい出ると、病気の可能性があるのでしょうか?

今回は、尿検査の糖(英語表記で「urine glucose」)について

  • 基準値
  • 病気
  • 注意点

などを解説したいと思います。

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尿糖とは?

尿中に含まれる糖は、ブドウ糖(グルコース)が主体となります。

尿中に排泄される糖を測定する検査は尿糖測定と呼ばれ、前回の排尿から今回の排尿までの間の血液の状態がわかる検査となります。

つまり、血糖値を直接測定しなくても、尿糖を測定することで食後に高血糖状態があったかどうかを間接的に知ることが可能となります。

基本的に、糖尿病のスクリーニングとして行われます。

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検査では、尿糖の有無を調べる定性検査(試験紙法)、その量を調べる定量検査(ブドウ糖酸化酵素法)が行なわれます。

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尿糖の基準値は?

医師
定性検査と定量検査に分けて、ご説明します。

定性検査

試験紙法において尿糖は、

  • −(陰性)

であれば正常です。

健康な人は100ml中に2~30mg程しか検査しても出てきませんので、この程度の数値なら試験紙法では検出されず、陰性で正常値となります。

陽性ならば、尿に糖が基準値より多く含まれていることが分かりますが、その程度により

  • 尿糖1+
  • 尿糖2+
  • 尿糖3+
  • 尿糖4+
  • 尿糖5+

と5段階に判定されます。

定量検査

10〜30mg/dLが基準値とされています。

また、24時間蓄尿では、30〜300mg/日以下を基準値としています。

なお、最近では定性・定量の双方をみる判定量法が普及してきました。

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尿糖が陽性となる原因の病気は?

などが考えられます。

血液の中に糖が増えすぎたために尿細管での再吸収が鈍って起こる真性糖尿病、腎臓機能の低下により血液の中の糖が正常値以下になって起こる腎性糖尿病が考えられます。

関連記事)尿ケトン体とは?基準値や陽性の場合考えられる原因は?

尿糖測定で注意すべき点は?

尿糖を測定する上での注意点としては、

  • 偽陰性がある
  • 妊娠により尿糖が出ることがある
  • 採取後直ちに検査する必要がある

と言う点が挙げられます。

偽陰性がある

実際は尿糖があるのに、検査では正常のように出てしまうことを偽陰性と言います。

尿試験法において、

  • アスコルビン酸を含む
  • ケトン体(40mg/dl以上)を含む
  • 高比重の尿

これらの場合、偽陰性が起こることがあるので注意が必要です。

妊娠により尿糖が出ることがある

妊娠により一過性に尿糖が陽性となることがあります。

ここで注意するのは、妊娠中に見つかった尿糖が

  • 妊娠を契機に一過性に出ているだけ
  • 妊娠前から糖尿病があった

このいずれであるかを見極める必要があるということです。

採取後直ちに検査する必要がある

糖尿病患者の場合、

  • 尿路感染を合併しやすい。
  • 尿ケトン体が陽性になりやすい。

という傾向があります。

ところが尿中の細菌は尿糖をエネルギーとして利用するため、時間が経つにつれ尿中のブドウ糖は少なくなります。

またケトン体は揮発性が高い性質があります。

ですので時間が経つと、この場合尿中のブドウ糖もケトン体も正しい検査結果が出ないことになりかねないのです。

4℃で保存しても細菌は増殖しますので、生化学免疫項目を検査する場合は、測定に影響しない保存剤を入れたり、凍結保存することが望ましいとされています。

 

参考文献:最新 尿検査 その知識と病態の考え方 第2版P56〜59・154・155
参考文献:今日の臨床検査 2011ー2012 P31
参考文献:最新 検査のすべてP18
参考文献:よくわかる検査数値の基本としくみP50・51

最後に

尿糖測定は、採血を必要とせず、痛みも伴わずに気軽に測定できるメリットがあります。

血糖値が測定時の瞬間的な数値なのに対し、尿糖値は尿が膀胱に溜められてから排泄されるため、前回の排尿から実際の測定までの平均的な数値となります。

最近では、食後高血糖が重要視されていますが、食後の血糖値は変動が速く、血糖測定でこれを確認するためには頻回測定の必要があり、痛み、そして費用が掛かる問題点があります。

その点、尿糖測定の場合は、食事直前に排尿し、食後1~2時間の尿を測定するだけで腎閾値を超えるような食後高血糖状態があったかの有無が簡単にわかります。

様々なシチュエーションで行うことの多い尿検査。

しっかりどのような検査なのかを知ることで、注意できることも多いですね。

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