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ピロリ菌への感染が判明すると、薬による除菌治療を必要とします。

その際、抗生物質2種類+胃薬1種類合わせて3種類のお薬を1日2回、7日間服用しなければなりません。
これでピロリ菌を除菌できるわけですから、しっかりと服用しなければなりません。

しかし・・・

「除菌によってどんな副作用があらわれる可能性があるの?」

ということが気になってきます。

そこで今回は、ピロリ菌の除菌にまつわる副作用について徹底的にまとめました。

全ての人に当てはまるわけではありませんが、中にはこのような副作用があると知っていると、除菌を始める前や起こった時に役立つ情報となっています。

ぜひ参考にされてください。


ピロリ菌の除菌治療の副作用は?

ピロリ菌の薬による副作用はありますか?
  • 下痢
  • 軟便
  • 腹痛
  • 味覚異常
  • 発熱
  • 蕁麻疹(じんましん)・発疹

ピロリ菌の除菌治療を始めると、このような副作用が起こる場合があります。

医師
それぞれについてご説明致します。

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下痢・軟便・腹痛

抗生物質によって腸内を刺激したり、腸内細菌のバランスが変化したことにより起こるとされています。

下痢については吐き気・腹痛・胃痛・発熱をともなうこともあります。

2~3日でおさまることがほとんどです。

しかし一週間近く下痢が続いたり、血便が見られることがあれば、受診するようにしてください。

発熱・蕁麻疹・発疹

発熱し、身体に湿疹が出るとかゆみをともなうこともあります。

これは、ペニシリンに対するアレルギー反応があらわれ、蕁麻疹が出たのだと思われます。

しかしこれが強く出るアナフラキシーショックが起こると、更に呼吸困難・全身紅潮・血管浮腫などの症状が出ることも稀にあります。

薬が合わないことが考えられますので、受診し薬の変更をお願いしましょう。

また、あらかじめアレルギーが分かっている場合は、事前に医師に相談することが必須です。

味覚異常

食べ物に苦みや金属のような味を感じたりすることがあります。

口内炎ができる場合もありますが、これも2~3日でおさまることがほとんどです。

この症状自体は身体に悪影響を及ぼすものではないため、服用を続けつつ、症状が落ち着くのを待ちましょう。

 

これらの副作用が除菌薬で起こる代表的なものですが、中には確率は低くなるものの以下のような稀な副作用が起こることもあります。

  • 肝障害
  • 口内炎
  • めまい
  • 頭痛

除菌治療にあたっては、事前に副作用についての説明もあるとは思います。

しかし副作用だと思われる症状があらわれた場合は自己判断で薬の量を減らしたり、薬を飲むのをやめたりぜずに、ただちに受診するようにしてくださいね。

(参考書籍:これでわかる ピロリ除菌療法と保険適用 改訂第5版)

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ピロリ菌除菌後に起こる副作用は?

除菌後に起こる副作用はありますか?

中には薬は飲み終え除菌も確認できたはずなのに、なんだか不快が続いたり、症状が残ることもあります。

その場合、以下のような疾患と症状が考えられます。

  • 逆流性食道炎・・・胸焼け・胸痛・呑酸・喉の違和感・咳など
  • Barret食道・Barret潰瘍・・・胸焼け・胸痛・吐き気・嚥下障害など
  • その結果・・・食道癌噴門部胃癌

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しかし、ピロリ菌を除菌することによる胃癌予防というメリットと、ピロリ菌除菌による逆流性食道炎及びそれによる食道癌などのデメリットを比較すると、メリットの方がはるかに大きいと言われています。

つまり、逆流性食道炎というデメリットはピロリ除菌をやらないという根拠にはならないと考えられています。

また逆流性食道炎も一時的な場合があり、投薬治療を受け3~6ヶ月以内にほとんどの人が治るといわれています。

そもそもピロリ菌は除菌はした方がいいの?

除菌はした方がいいのでしょうか?しなくてもいいのでしょうか?

ピロリ菌に感染していると、感染していない人に比べ、胃潰瘍・胃炎・胃がんなど様々な疾患を引き起こす可能性が高いことが確認されています。

しかし、ピロリ菌に感染したからといって、すべての人に症状が出るわけではありません。

むしろ、症状もなく健康に暮らしている人が大部分かもしれません。

何かしら症状がある人、すでに胃の疾患を患っている人などにピロリ菌感染が判明した場合、除菌治療を強くすすめられると思います。

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除菌治療が必要かどうかは、医師とよく相談する必要があると思いますが、何も症状がなくて感染していることがわかった場合も、今後の胃の疾患の予防のために除菌したほうがいいかもしれませんね。

(参考書籍:これでわかる ピロリ除菌療法と保険適用 改訂第5版)

最後に

  • 下痢・軟便・味覚異常・発熱・蕁麻疹・肝障害・口内炎・めまい・頭痛といった副作用が出ることもある
  • 逆流性食道炎やBarret潰瘍となり、その結果・・・食道癌、噴門部胃癌になることもある
  • 除菌をしない方がそれらの疾患になる可能性は高い
  • 医師の指導のもと、副作用を理解し、除菌が必要かどうか決める

 

私の場合、胃カメラ検査をした際にピロリ菌の感染が判明しました。

何か症状があったとすれば、たまにある胃痛、胸焼けなどでした。

胃の疾患が何か見つかったわけではなかったのですが、医師に除菌をすすめられたため、除菌治療をおこないました。

結果、それまでたまにではありますが悩まされていた胃痛がまったくといっていいほどなくなりました。

私は除菌治療してよかったと思っています

説明されたような気になる副作用もありませんでした。

ですが、皆が必ずしもそうとは限らないため、除菌治療については医師とよく相談されることをおすすめします。




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