誰でも一度は尿検査を受けたことがあるでしょう。この検査で気になる所見があったときにはさらに尿を詳しく検査します。これが尿沈渣です。尿沈渣では尿検査ではわからなかったことが詳しくわかります。

尿の成分によって膀胱の疾患なのか腎臓の疾患なのか、それとも細菌感染症なのかがわかるのです。そこで今回は尿沈渣で検出されることがある上皮細胞についてのお話しです。

医師
今回のお話しの内容はこちらです!
  • 上皮細胞の基準値は?
  • 上皮細胞でひっかかった場合に考えられる病気は?
  • 上皮細胞が高くても大丈夫な場合はあるのか?
  • そもそも上皮細胞とは?

それでは始めます!

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尿沈渣の上皮細胞の基準値は?

尿沈渣で上皮細胞が出てしまいました!
医師
落ち着いて。まずは基準値から見てみましょう。

上皮細胞の基準値は10視野内1個が基準です。ですが炎症が起こると細胞が剥がれ落ちるのでかなりの数になることもあります。

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尿沈渣で上皮細胞でひっかかった場合考えられる病気は?

上皮細胞でひっかかった場合にどんな病気が考えられますか?
医師
こんな病気が考えられます。

病院

上移行上皮細胞

この細胞は腎盂や尿管、膀胱、尿道口までを構成する細胞です。この部位に炎症があある場合に出現します。疑われる疾患は次の通りです。

  • 結石
  • 炎症性の疾患
  • 腫瘍

尿細管上皮細胞

この細胞は尿細管上皮が剥離、脱落することによって出現します。この細胞が出た場合は尿細管に何らかの障害が起こっている可能性があります。考えられる疾患は慢性のものから急性のものまであらゆる疾患が考えられます。

移行上皮細胞

この細胞は腎盂から膀胱由来の細胞で、普通の尿ではほとんど認められません。ですのでこの細胞が散在している、または塊として検出される場合には次のような疾患が考えられます。

  • カテーテル挿入などによる損傷
  • 腎杯、腎盂から膀胱、尿管、尿道口までの炎症
  • 結石
  • 腫瘍

扁平上皮細胞

この細胞はエストロゲンの作用により増殖する細胞のため、女性に多く見られます。この細胞は病的な意義はあまりないとされています。ですが何らかの疾患に可能性も当然あります。次のような疾患が考えられるでしょう。

  • 尿道炎
  • 尿路結石症
  • カテーテル挿入などによる損傷
  • 前立腺がんのエストロゲン治療中
  • 放射線治療中

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上皮細胞の数値が高くても大丈夫な場合ってある?

上皮細胞の数値が高くても問題ない時ってあるの?

医師
これから説明しますね。

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さきほど挙げた扁平上皮に関しては採尿の時に出始めの尿をを採取してしまった場合にも出る可能性がある細胞で、大抵は経過観察になります。

さきほど挙げた細胞が検出されただけではなく、血尿白血球も検出された場合は尿道炎や膀胱炎、結石や腫瘍などが疑われます。

上皮細胞が出たというだけで疾患ということにはなりません。尿沈渣で検出された成分を総合的に判断して結果を出すことになります。

関連記事)尿沈渣で赤血球が多い!考えられる病気は?

そもそも上皮細胞とは?

上皮細胞って何ですか?
医師
これから解説しますね。

上皮細胞とはさきほど挙げた上移行上皮細胞、尿細管上皮細胞、移行上皮細胞、扁平上皮細胞の総称で、上移行上皮細胞は内腔由来、尿細管上皮細胞は尿管由来、移行上皮細胞は腎盂から膀胱由来、扁平上皮細胞は外膣部や尿道由来細胞です。

医師
何らかの原因で細胞が剥がれ落ちると採取されます。

上皮細胞を検査するのは異常があったときにその異常がどこからくるものなのかを判断するために検査します。

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まとめ

医師
今回のお話しをまとめます。
  • 上皮細胞の基準値は10視野内1個である
  • 上皮細胞は上移行上皮細胞、尿細管上皮細胞移行上皮細胞扁平上皮細胞がある
  • 上皮細胞は炎症を起こすとかなりの数が剥がれ落ちてくることがある
  • 扁平上皮細胞は女性によくみられる細胞

いかがでしたか?今回は上皮細胞についてのお話しでした。尿沈渣ではいろいろな成分が検出されるため、内容が気になるかもしれませんが最終的な判断は上皮細胞以外の成分を見ながら総合的に行います。上皮細胞が出たからと言って即病気ということにはなりませんので安心してくださいね。

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