尿管結石の症状は?強い痛みの特徴・検査・治療と再発を防ぐ水分のとり方

夜中や明け方に、脇腹から背中にかけて突然の激しい痛みが出て、「尿管結石ではないか」と心配になる人は多い。血尿を指摘されて、結石が原因なのか知りたいという人もいる。

結論からいうと、尿管結石は、腎臓でできた石が尿管に詰まり、腎臓に尿がたまって内側の圧力が上がる(水腎症)ことで、強い痛みが出る病気である。尿路結石では、ほとんどの症例で顕微鏡的血尿を伴う。治療は、石の大きさや位置、水腎症の有無によって、経過観察、薬、体外衝撃波、内視鏡の手術から選ぶ。再発予防としては、食事以外に1日2,000mL以上の水をとって尿量を保つことが、日本のガイドラインで勧められている。

この記事では、尿管結石の症状、検査、治療、受診の目安、再発予防のポイントを整理する。

夜中に横腹がものすごく痛くなって、尿に血が混じりました。尿管結石でしょうか?

尿管結石の典型的な症状に当てはまります。ただ、腎臓の病気や感染症でも似た痛みが出ることがあるので、自己判断せず、早めに泌尿器科を受診しましょう。耐えられないほど痛いときは、救急外来を受診して大丈夫です。
この記事のポイント

  • 石が尿管に詰まり、腎臓に尿がたまる(水腎症)と、急に激しい痛みが出る。
  • 尿路結石では、ほとんどの人で顕微鏡的血尿を伴う。
  • 自然に出る見込みがある石は経過をみる。10mm以上の石は自然に出にくい。
  • 再発予防の基本は、1日2,000mL以上の水分で尿量を2,000mL以上にすること。

尿管結石とは

尿は、腎臓でつくられ、尿管という細い管を通って膀胱へ運ばれる。尿路結石は、この尿の通り道にできる石の総称で、腎臓にある石を腎結石、尿管に落ちてきた石を尿管結石という。腎結石の痛む場所や位置については、腎臓の場所はどこ?図とCT画像で解説、腎結石で痛む場所は側腹部・背中で図を使って解説している。

尿管の病気には、結石のほかに尿管瘤などもある。尿管結石と見分けるために、尿管瘤とは?原因・症状・エコーとCTの画像所見、治療と受診の目安を解説もあわせて参考にしてほしい。

腎臓と尿管の位置と水分補給

症状

日本泌尿器科学会の一般向け解説は、尿路結石による痛みを、腎臓の痛みの典型的なものとしている。腎臓から膀胱へ尿を運ぶ尿管の中で石が詰まると、上流の尿管や腎盂(腎臓の中の尿がたまる部分)に尿が過剰にたまり、腎盂の内圧が上がる。この状態を水腎症という。急に水腎症が起こると激痛を伴い、多くの場合は救急外来を通じて泌尿器科にかかる。

尿路結石症では、ほとんどの症例で、顕微鏡で見ないとわからない血尿(顕微鏡的血尿)を伴う。尿の色が変わらなくても、尿検査で血尿を指摘されることがある。

結石が原因でなくても、腎臓がんや腎のう胞、急性腎盂腎炎、腎梗塞などで腎臓のあたりが痛むことがある。また、神経痛や筋肉痛、椎間板ヘルニアなど、整形外科の病気でも似た場所が痛む。泌尿器科で腎臓に異常がなければ、整形外科の受診がすすめられる。

どんな検査で調べるのか

  • 尿検査:血尿の有無などを調べる。
  • 超音波(エコー)検査:水腎症は超音波検査で簡単に診断できる。痛みもない。
  • CT検査:尿管結石の検出には、被ばくを抑えた低線量CTが第一選択とされている(欧州泌尿器科学会 2016)。石の大きさや位置を調べ、治療法を選ぶ手がかりになる。
  • 血液検査:腎機能や、カルシウム・尿酸などを調べる。

日本の尿路結石症診療ガイドラインは、最初の評価として、石の性質と、尿の通り道がどれだけふさがれているか(閉塞の程度)を調べることが診断の要点だとしている。

治療の考え方

治療は、水腎症の有無と石の大きさによって選ぶ。日本の尿路結石症診療ガイドライン(日本泌尿器科学会ほか 2023)では、自然に出ると見込まれる上部尿路の石は、一定期間の経過観察と排石を促す治療(保存的治療)を行うことが勧められている。10mmを超える石は、自然には出にくい。保存的治療の期間に明確な決まりはないが、経験的には少なくとも1か月ほど経過をみて、石が動く見込みがなければ積極的な治療を行う。

排石を促す薬には、α1遮断薬がある。日本では、石の排出を促す目的では保険適用になっていないため、使うときには医師から説明を受け、同意したうえで使うことになる。
尿管結石の治療の選び方(石の大きさ・状態別)
石を取り除く治療には、体の外から衝撃波を当てて石を砕く体外衝撃波結石破砕術(ESWL)と、尿道から内視鏡を入れて石を砕く経尿道的結石破砕術(TUL/URS)がある。長径10mm未満の尿管結石では、TULとESWLのどちらも選択肢になる。10mm以上の尿管結石では、TULが第一選択、ESWLが第二選択とされる。どちらを選ぶかは、それぞれの長所・短所の説明を受けて決める。

石で尿の流れが止まったうえに腎臓に感染を起こした閉塞性腎盂腎炎は、すぐに泌尿器科へ紹介することとされている。このときは、腎臓から直接尿を外に出す腎ろうや、尿管ステントの留置といった処置を検討する。

痛み止めを飲んで痛みがおさまれば、石は出たと考えてよいですか?

痛みがおさまっても、石が出たとは限りません。石が動いたかどうかは画像で確かめる必要があるので、痛みが引いても、医師が決めた通院は続けてくださいね。

受診の目安

受診する科は、泌尿器科である。次のような場合は、早めに受診してほしい。

  • 脇腹から背中にかけて、急に強い痛みが出た
  • 尿に血が混じった、健診で血尿を指摘された
  • 過去に尿路結石と言われ、同じような痛みが出た
  • 痛みが強くて耐えられないとき(救急外来でも対応できる)

再発を防ぐために

日本の尿路結石症診療ガイドライン(日本泌尿器科学会ほか 2023)は、再発予防として次の3つを勧めている。
尿路結石の再発予防のポイント
水分は、食事以外に水を1日2,000mL以上とり、1日の尿量が2,000mL以上になるようにする。ただし、心臓や腎臓の病気で水分を制限されている人は、主治医の指示に従う。

食事では、カルシウムを控えすぎないことが大切である。1日のカルシウム摂取量の目安は600〜800mgとされ、動物性たんぱく質のとりすぎ(体重1kgあたり1.0g未満が目安)や、塩分のとりすぎ(男性7.5g/日未満、女性6.5g/日未満)にも注意する。肥満を防ぎ、適度な運動を心がけることも勧められている。

再発しやすいと考えられる人には、24時間の尿の成分を調べる検査などを行い、石の成分に応じて食事指導や薬による治療を検討する。

よくある疑問

Q1. 水分は、お茶やコーヒーでもよいか。
ガイドラインが勧めているのは「水」を1日2,000mL以上とることである。飲み物の種類による違いは、ガイドラインのこの部分では示されていないため、主治医に相談してほしい。

Q2. カルシウムは、控えたほうがよいか。
控えすぎない。ガイドラインでは、1日600〜800mgを目安に、バランスのよい食事をとることが勧められている。

Q3. 石が小さければ、受診しなくてもよいか。
石の大きさや位置、水腎症の有無で治療が変わるため、自己判断は避けてほしい。感染を伴う閉塞性腎盂腎炎のように急いで処置が必要な場合もあるので、痛みや血尿があれば泌尿器科を受診するのがよい。

気になる症状や検査結果があれば、医療機関に相談してほしい。

参考文献

  • Miyazawa K, et al. Summary of the clinical practice guideline for the management of urinary stones, third edition. Int J Urol. 2025;32(5):462-474.(日本泌尿器科学会・日本Endourology学会・日本尿路結石症学会「尿路結石症診療ガイドライン 2023年版」の英文概要) PubMed 39930597
  • 日本泌尿器科学会「腎臓のあたりが痛む」 https://www.urol.or.jp/public/symptom/13.html
  • 日本泌尿器科学会「尿に血が混じる。血尿を指摘された」 https://www.urol.or.jp/public/symptom/01.html
  • Türk C, et al. EAU Guidelines on Diagnosis and Conservative Management of Urolithiasis. Eur Urol. 2016;69(3):468-474. PubMed 26318710
※この記事は一般的な情報をまとめたものです。検査結果の解釈や治療については、医師に相談してください。