Brain dock Eye-catching image

人間ドックの中でも脳ドックという言葉を聞くことも多くなりました。

脳ドックを受けてみたいけど、

  • 「脳ドックとはどういうものなのか?」
  • 「脳ドックにはどんな検査内容が含まれているのか?」
  • 「脳ドックを受けると何がわかるのか?」
  • 「脳ドックを受ける頻度はどうすればいいのか?」

様々な疑問が湧いてきます。

そんな疑問に全てお答えするべく、今回は脳ドックについて実際のMRI画像を交えながら徹底的にまとめました。

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そもそも脳ドックとは?

脳ドックとは、

  • 脳に病気がないか
  • 脳の病気になる兆候はないか

を調べる検査です。

とくに、突然死の原因にもなる脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)の前兆や危険因子がないかを調べることができ、重要です。

くも膜下出血の危険因子でもっとも大事なのは、やはり脳動脈瘤ですね。

また、症状がない場合でも、古い脳梗塞(これを無症候性脳梗塞と言います。)が見つかることもあります。

脳ドックの検査項目(内容)は?

brain doc mri mra echo

脳ドックには施設にもよりますが、以下のような検査が含まれます。

  • 脳MRI・MRA
  • 頸部MRA
  • 頸動脈エコー
  • 心電図検査
  • 血圧測定
  • 血液検査

中でも、中心となるのが、頭の中の脳をチェックするMRIという検査と、脳の血管をチェックするMRAという検査です。

これに加えて頸部MRAもしくは頸動脈のエコー検査を行う施設もあります。

頸動脈とはクビ(首、頸)の動脈のことです。

他の、心電図検査、血圧検査、血液検査も動脈硬化や不整脈など脳卒中のリスクの予測に重要な検査ですが、脳ドック特有の検査ではなく、他の人間ドックや健康診断でも行われます。

ですので今回は、脳のMRI・MRA頸部MRA・頸動脈エコーについて詳しく見てみましょう。

脳のMRIでわかることは?

脳のMRIでわかることは

  • 脳梗塞(新しいもの・古いものともに)
  • 脳出血(新しいもの・古いものともに)
  • 脳腫瘍
  • 脳の加齢性変化
  • 脳の萎縮の程度

などです。

脳ドックのMRIで頻度が高くて重要なのは、これから起こりうる脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)の前兆がある程度わかるということです。

ですので、ここでは、MRIでわかることを

  • 脳卒中の前兆
  • それ以外

に分けて説明します。

脳卒中の前兆

脳梗塞や脳出血は、命に関わることがある脳卒中に含まれます。

過去に症状があり、脳梗塞や脳出血と診断された場合はその跡(陳旧性脳梗塞・脳出血)が残ります。

brain mri

それだけでなく症状がなくても脳梗塞(もしくは脳出血)が見つかることがあります。

これを無症候性脳梗塞(もしくは脳出血)と言います。

本人が気づかないうちに脳梗塞(もしくは脳出血)が起こっていたということです。

過去に脳梗塞(もしくは脳出血)が起こったということは、脳卒中のリスクがあるということであり、今後また起こる可能性がありますし、次起こった時には症状が出る部位に起こる可能性もあります。

ですので、この場合は、神経内科や脳神経外科という専門科を受診の上、次に脳卒中が起こらないように治療の対象となることがあります。

それ以外

まれですが、良性悪性含めて、脳ドックの脳MRI検査で脳腫瘍が見つかることもあります。

その場合は、脳神経外科という専門科を受診することになります。

また、

  • 脳の加齢性変化
  • 脳の萎縮の程度

といったことも脳ドックではわかります。

加齢性変化は脳の白質に起こる病変であり、高血圧とも関連すると言われます。

詳しくはこちら→脳MRIの慢性虚血性変化とは?イラストと画像でわかりやすく解説!

加齢性変化も萎縮も、生理的に見られる変化ですので、年齢の割に進んでいるかどうかが重要です。

脳萎縮についてはこちら→【CT、MRI画像あり】脳萎縮とは?症状や考えられる病気は?

脳のMRAでわかることは?

head mra
脳のMRAとは脳の血管(動脈)を評価する検査です。

  • 動脈瘤
  • 血管の狭窄〜閉塞
  • 血管の解離

などがわかります。

特に動脈瘤がある場合は、破裂するとくも膜下出血になり、即命に関わりますので、非常に重要な検査と言えます。

逆に血管が狭くなったり、閉塞していると、脳梗塞の原因になりますので、動脈硬化がどの程度起こっているかの判断にも重要な検査と言えます。

また、頻度は下がりますが、血管に解離が起こることがあり、これにより脳梗塞や脳出血が起こることがあります。

ところで、

「脳MRIと脳MRA?2つの検査を受けないといけないの?」

と思われる方もおられるかも知れませんが、MRIとMRAはMRI装置に入れば一度で撮影することができます。

脳のMRIと脳MRAの撮影時間はおおよそ30分程度です。

頸部MRA・頸動脈エコーでわかることは?

cervical artery echo and MRA

なぜ頸部の血管を観察する頸部MRA頸動脈エコーを行うのでしょうか?

それは、頸動脈の特に内頚動脈の分岐部には動脈硬化によるプラーク(粥腫(じゅくしゅ))ができやすいからです。

プラークができると動脈は狭窄して細くなります。

頚動脈の動脈硬化の程度を見ることにより、

  • 全身の動脈硬化の程度を推測。
  • 頚動脈の狭窄の程度・プラークの有無を観察。

することができます。

頚動脈のプラークは、剥がれると脳梗塞の原因となりますので、そのプラークが不安定なプラークか、安定なプラークかをチェックすることも重要です。

安定プラーク・不安定プラークは通常、頚動脈エコーで診断することが可能です。

詳しくはこちら→頚動脈エコー検査の正常値からプラークの徹底まとめ!

ただし、頸部MR検査でも、Black blood法という撮影方法を行えばMRIでも安定プラーク・不安定プラークの観察をすることができます。

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脳ドックの頻度は?何年に1回受ければいい?

ではこれらの脳ドックはいったいどれくらいの頻度で受ければいいのでしょうか?

CT検査などと異なり被曝の問題はありませんので、気になる方は毎年人間ドックと一緒に受けられるのも良いかもしれません。

基本的に何も見つからなかった場合は、3-5年に1回受ければいいと考えられます。

ただし、脳ドックの特に脳のMRA検査において、動脈瘤が見つかった場合は話は別です。

動脈瘤のサイズが大きくなっていないかをチェックするためにも、1年に1回は受けたいものです。

通常動脈瘤が見つかれば、脳神経外科などの専門科を受診してそちらでフォローしていくことになります。

動脈瘤は破裂しやすい場所やサイズ、形態がありますので、専門科の指示を仰ぐことが重要です。

関連記事)脳ドックで脳動脈瘤の発見率は?破裂率は?

脳ドックにかかる時間は?

脳ドックだけを受けるとするとどれくらいの時間がかかるのでしょうか?

これは受ける検査の数と施設によるため、一概には言えないのですが、仮に、

  • 脳MRI・MRA
  • 頸部MRA
  • 頸動脈エコー
  • 心電図検査
  • 血圧測定
  • 血液検査

これを全て受けるとすると、少なくとも数時間(3-5時間)は見ておいた方が良いでしょう。

脳のMRIとMRA検査のみ受ける場合は、検査が始まってしまえば30分もかからずに終わります。

他の人間ドックと組み合わせて受ける場合は、1泊2日で行う場合などもありますので、脳ドックを受ける施設に聞いてみてください。

ところで脳のMRIの撮影方法は?

どころでMRIにはたくさんの撮影方法があります。

  • T1強調像
  • T2強調像
  • FLAIR像
  • 拡散強調像
  • T2✳︎強調像

などです。

同じ脳を撮影しますが、何を強調して何を見たいかで撮像方法は複数あるのです。

一般的に検査の費用が高くになるにつれ、これらの撮影方法が増える傾向にあります。

そして、撮影方法が増えた方がより病気を発見しやすいというのは事実です。

例えばT2✳︎強調像は撮影されないこともありますが、実はこの撮影方法では小さな古い出血を見つけることができます。

他の撮影法ではなかなか見つけることができない病気を見つけることがこの撮影方法ではできるんです。

この小さな古い出血は、将来起こりうる新しい脳出血の危険因子となります。

実際小さな出血が起こっているんですから、今後大きな出血が起こるリスクになるのは当然ですよね。

同じ脳ドックでも値段が安く、検査数が少ない場合は、T2強調像など重要な撮影方法では撮影しますが、T2✳︎強調像などは撮影されないことがしばしばあります。

となると、この小さな古い出血は見つからないということになります。

より多く撮影した方がより細かくわかるということは覚えておいてください。

まとめ

今回は脳ドックの検査内容とそれを受けて何がわかるのかということについてお話ししました。

脳ドックの中心をなす脳MRI・MRA、さらに頸部のMRAとエコーについてそれぞれどういったことがわかるのかをまとめると次のようになります。

  • 脳MRI・MRA:脳梗塞・出血、加齢性変化、萎縮、動脈瘤、動脈の狭窄など
  • 頸部MRA:頸動脈の狭窄
  • 頸動脈エコー:頸動脈の狭窄、プラークの有無・性状

中でも、動脈硬化及びそれに伴う変化、動脈瘤の有無を検査することは、突然死の原因ともなる脳卒中のリスクを知る上で重要です。

参考になれば幸いです( ^ω^ )

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