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髄膜腫とは?

脳のクモ膜の表層細胞から発生して、硬膜を巻き込んで発育する腫瘍です。

meningioma

ほとんどは無症状で、サイズもほとんど変わらないものです。

ただし、中には徐々にサイズが大きくなるものもあります。
その場合、周辺脳や脳の神経、静脈洞などを徐々に圧迫しながら発育するため、それにともない様々な症状が出現することがあります。

好発部位

実はこの髄膜腫、色々なところに発生します。

 

などです。

徐々に時間をかけて腫瘍が大きくなっていき、たまたま人間ドック等でCTやMRIなどを撮って発見されることが多いものです。

好発年齢

女性に多い傾向にあります

女性ホルモンの影響が原因の1つとしても考えられていますが、男性でも起こることはあります。

その中でも40代〜70代、中年から高齢者に多いといわれています。

髄膜腫の症状は?

基本的に腫瘍が小さければ症状もありません。

ですが、大きくなってくると症状も出てきます。

症状は発生した場所によっても異なりますが、腫瘍が神経を圧迫したり、圧が高まってしまうことによって以下のような症状が出ることがあります。

物が二重に見える複視や、顔面の神経障害による麻痺、頭蓋内圧亢進症状局部的な症状が出たりします。

髄膜腫のCT,MRI画像診断は?

髄膜腫は文字通り髄膜を構成する細胞からなる腫瘍であり、この髄膜というのは脳を囲む膜の事です。

つまり、この髄膜腫というのは脳腫瘍ではありますが、脳内ではなく脳の外にできる腫瘍です。

画像診断ではこのことを示唆する

という形態を示すことがあり、脳実質外腫瘍の特徴とされます。

医師
つまり、髄膜腫の画像診断では、まず脳実質外腫瘍であると判断することが重要です。

その上で、

を示します。

もちろん典型的な髄膜腫ばかりではなく、石灰化や嚢胞変性、壊死などを伴うこともあります。

【症例】90歳代男性

meningioma006

【CT所見】右前頭部に一部でdural tail signを呈する脳実質外の高吸収腫瘤あり。

髄膜腫を疑う所見です。

【症例】70歳代女性

meningioma004

【MRI所見】大脳鎌と接する腫瘤あり、dural tail signを呈している。

髄膜腫を疑う所見です。

【症例】60歳代女性

meningioma002

【MRI画像所見】 左の髄膜腫小脳橋角部に脳実質外腫瘤あり。髄膜腫を疑う所見です。

【症例】70歳代男性

meningioma005

【MRI所見】大脳鎌右側に髄膜腫あり。また右半卵円中心に静脈奇形の所見あり。

【症例】70歳代男性

meningioma001

【MRI所見】頭蓋底の左蝶形骨縁に造影効果を有する脳実質外腫瘍あり。

髄膜腫と診断され手術となりました。

髄膜腫が見つかった後のフォローは?

基本的に脳外科受診となり、その後のフォローについては、脳ドックのガイドライン2014によると、髄膜腫らしき腫瘍が見つかった場合

に分けます。

なぜ分けるかというと、蝶形骨縁内側型の髄膜腫は、視力障害を生じやすく予防的に手術が勧められるためです。

一方で、それ以外の髄膜腫の場合は、MRIで経過観察していきます。

最初2回は半年毎、その後変化なければ1年毎の経過観察をおこないます。

髄膜腫が見つかった後のフォロー

 

髄膜腫の治療方法は?

基本的に腫瘍が小さく症状がなければ、そのまま放置しても腫瘍が小さくなることも考えられるため、治療を必要とせず、経過観察となります。

ですが、腫瘍が大きくなり症状が出てくると治療が必要になりますし、部位によって今後の重篤な症状が出てくる可能性のあるものは治療の対象になります。

治療方法は以下のようなものがあります。

手術療法

腫瘍を摘出する目的で行われます。基本的には腫瘍を全摘出します。

放射線療法

大きくはないが場所により重篤な症状が出てくる可能性のあるものに対し行われますし、術後取りきれなかった腫瘍に対しておこなわれます。

保存療法

腫瘍が小さかったり、患者の年齢が高齢、もしくは体力が持たない場合等に手術は行わずに経過観察をして様子を見る場合もあります。

髄膜腫の手術適応は?どうやって決める?

蝶形骨縁内側型以外の髄膜腫は、MRIによる画像検査でフォローしていくことは上に述べましたが、その後どういうタイミングで手術をすることがあるのか・・・気になりますよね?

医師
手術適応は、以下のようなことを考慮して決められます。

などを考慮して決められます。

つまり、高齢者や手術によるリスクが高いと判断された場合は、放射線療法などを選択することになります。

手術後の再発は?

手術をしても術後しばらくは症状が残る場合もありますが、徐々に症状は改善されていきます。

基本的に良性腫瘍であるため、摘出範囲が大きいほど再発も少なく、予後も良好で5年生存率は96%です。

しかし残りの4%はというと・・・

中には部位によって後遺症が残ったり、腫瘍を取りきれなかったりということもあります。

ほとんどの髄膜腫は良性ですが、術後腫瘍の病理検査で悪性と判明するものも中にはあります。

そうなると話はまた別で、再発の可能性もあります。

最後に

 

こういう病気もあるからこそ、定期的な人間ドックは必要なんですよね。若い方でも色々な病気の可能性はありますが、中高年になると特に色々な病気の発生が考えられます。

まずは、自分の体に日頃から注意し、気になる症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。

 

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