健康診断や人間ドックの腹部エコーで「胆石(胆のう結石)」と言われても、痛みがなければ、どうすればよいか迷う人は多い。

結論からいうと、症状のない胆石(無症状胆石)の多くは、すぐに治療せず経過を見ることが一般的である。ただし、食後の腹痛など胆石による症状が出た場合や、胆のうの壁が厚いなど気になる所見がある場合は、消化器内科で相談してほしい。

この記事では、胆石とは何か、症状がない場合と症状がある場合の対応、手術が必要になる目安を整理する。

腹部エコーで胆石があると言われました。手術しないといけませんか?

痛みなどの症状がなければ、多くは手術せずに様子を見ます。ただ、食後にみぞおちや右のわき腹が痛むようになったら、早めに消化器内科を受診してくださいね。
この記事のポイント

  • 胆石は、胆のうの中にできる石で、健康診断のエコーでよく見つかる。
  • 症状がない胆石の多くは、経過観察が基本。
  • 食後の腹痛(胆石発作)がある場合は、手術(胆のう摘出)が検討される。
  • 発熱や黄疸をともなう腹痛は、すぐに受診する。

胆石とは

胆のうは、肝臓の下にある袋状の臓器で、肝臓でつくられた胆汁(消化を助ける液)をためておく役割がある。胆汁の成分が固まってできた石が胆石である。

胆のうは、おなかの右上、肝臓のすぐ下にある。正常なCTでは、次のような位置に見える。
腹部CT(画像診断cafe正常例):肝臓・胆のう・門脈・胃・脾臓
胆石は、コレステロールが多い食事、肥満、急なダイエット、加齢、女性などで起こりやすいとされる。

実際の腹部CT(正常例)で見ると、胆のうは肝臓の下側にくっつくようにある、小さなふくろです。
腹部CT(造影・画像診断cafe正常例):肝臓・胆のう・左の副腎・左の腎臓・脾臓

症状がない場合と、ある場合の対応

胆石と言われたときの対応(症状がない・腹痛がある・すぐ受診するサイン)

症状がない胆石(無症状胆石)

健康診断で偶然見つかった、症状のない胆石は、多くの場合すぐに治療する必要はない。年に1回ほどエコー検査で経過を見ながら、症状が出ないかを確認していく。

症状がある胆石(胆石発作)

胆石が胆のうの出口につまると、食後(特に脂っこい食事のあと)に、みぞおちや右上腹部が強く痛むことがある。痛みが右肩や背中にひびくこともある。このような症状をくり返す場合は、胆のうを取る手術(多くはおなかに小さな穴をあけて行う腹腔鏡手術)が検討される。

すぐに受診したいサイン

次のような場合は、胆のうや胆管に炎症が起きていることがあるため、すぐに医療機関を受診してほしい。

  • 腹痛に、発熱や寒気がともなう
  • 皮膚や白目が黄色くなる(黄疸)
  • 強い痛みがおさまらない、吐き気が続く
症状がなくても、手術をすすめられることはあるんですか?
胆のうの壁が厚い、胆のうが石でいっぱいでよく見えないなど、胆のうがんとの区別がむずかしい場合は、症状がなくても詳しい検査や手術をすすめられることがあります。

まとめ

  • 胆石は胆のうの中にできる石で、健康診断のエコーでよく見つかる
  • 症状がない胆石の多くは、年1回ほどの経過観察が基本
  • 食後の腹痛をくり返す場合は、胆のうを取る手術が検討される
  • 発熱・黄疸をともなう腹痛は、すぐに受診する
胆のうの病気については、胆嚢ポリープは消える?原因・食事との関係・大きさ別の対応を解説もあわせて読んでほしい。胆石症の症状や治療は胆石症の症状や原因は?・胆石症の治療は?手術?薬で治る?、胆のうの位置は胆嚢の場所を図と共に解説で詳しく解説している。
※この記事は一般的な情報をまとめたものです。検査結果の解釈や治療については、必ず医師に相談してください。