日本の難病疾患にも指定される原発性硬化性胆管炎。難病指定されるほど治療、完治が難しいとなると、怖くなりますよね。しかも、怖いのは合併症です。

そこで今回は原発性硬化性胆管炎のことを分かりやすく説明するべく、

  • どんな病気?
  • 診断は?
  • 治療法は?

についてお話ししたいと思います。

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原発性硬化性胆管炎ってどんな病気?

原発性硬化性胆管炎について教えてください。
症状を含めご説明いたします。

primary sclerosing cholangitsの略でPSCとも言われる原発性硬化性胆管炎。

胆管壁が炎症することにより結合織増殖が出現し、壁の硬化や、胆管が細くなってしまうことにより、胆管炎が見られる慢性的疾患です。

怖いのは、様々な合併症を起こしてしまうことです。

合併症

  • 骨粗鬆症
  • 胆管癌
  • 胆道結石
  • 潰瘍性大腸炎
  • 肝不全
  • 肝硬変

好発年齢としては40代以降の男性に多いものとされていますが、40代に次いで20代にも多いのも特徴です。

症状としては、ほとんどの場合無症状であることが多いんですが、中には以下のような症状が現れることもあります。

症状

  • 皮膚の痒み
  • 黄疸
  • 疲労感
  • 右上腹部痛
  • 体重減少
  • 発熱

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悪化すると、肝臓や脾臓が腫れることにより腹水が溜まり、余命宣告をされることも・・・。免疫反応の異常が原因だと言われていますが、詳しいことは分かっていません。

原発性硬化性胆管炎の診断方法は?

どういう検査をすると分かるものなんでしょうか?
診断方法をご説明します。
  • 血液検査
  • MRIなどの画像診断
  • 肝生検

まずは、血液検査で胆道系酵素であるALP、LAP、y-GTPの上昇、T.biiの上昇やAST、ALTの上昇を確認します。

症状がないことも多いことから検診等で異常を発見し、再検査となり発見されることも多いものです。

hp doc2

原発性硬化性胆管炎の画像所見は?

そして、MRIなどで胆嚢全体を撮影し、更に胆管造影検査を行い狭窄具合などを調べます。

画像診断では、肝内、肝外胆管の多発狭窄、硬化を確認します。

  • 狭窄と拡張が交互に繰り返す数珠状変化
  • 肝外胆管の狭窄と狭窄の間に造影剤が憩室様に溜まる憩室様突出
  • 胆管像の毛羽立ち像

が見られます。

症例 50歳代男性 PSC

PSC1

医師
MRIのMRCPにおいて、肝内胆管の拡張及び狭小化が広範に認められています。
症例 50歳代男性 PSC

PSC2

医師
MRIのMRCPにおいて、肝内胆管の拡張及び狭小化・憩室様突出が広範に認められています。

診断を確実にするために、肝生検を行い原発性硬化性胆管炎の特徴を確認し確定診断となります。

この疾患を診断する上で大事なこととしては

  • 他の原因による胆管炎(感染性や虚血性、IgG4関連。など)
  • 悪性腫瘍
  • 胆管系の手術歴
  • 先天性胆道異常症

などが原因で起こる2次性の胆管炎を除外する必要があるということです。

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原発性硬化性胆管炎の治療法は?

どんな治療法が行われるんですか?
ご説明します。

実は特効薬がなく、完治させる治療法がないのが現状で、治療法としては対処療法主体となります。

対処法としては、薬物療法が行われ、ウルソデオキシコール酸、ベザフィブラートなどの投薬をすることにより、アルカリホスファターゼ値などが改善を試みます。

また、狭窄した胆管に対し、内視鏡で胆汁が流れるようチューブを入れたり、風船を膨らませる処置をすることもあります。

hp doc2

ですが、症状が悪化してしまった時には、肝移植が最終手段となります。

これはもう肝移植しか方法は残されていないという余命宣告ともなりますが、移植が成功したとしてもあくまでも対処法であって完治とは異なるため肝移植に踏み切るのに躊躇する人がいる現状です。

関連記事)原発性胆汁性肝硬変(PBC)の診断と治療法は?

最後に

  • 合併症が怖い原発性硬化性胆管炎
  • ほとんどは無症状だが、皮膚の痒みや黄疸、頭痛などを伴うことも
  • 血液検査や画像診断、肝生検によって診断
  • 特効薬はなく対処法という治療を行うことになる
  • 余命宣告をされるようになると肝移植しか方法がない

 

最終手段の肝移植は、日本では親戚から肝臓の一部を分けてもらうしか方法がありません。金銭的、精神的にも大きな負担となることは間違いなく、患者自身の負担も大きいものです。

欧米では積極的に肝移植が行われておりますが、日本ではまだまだ追いついていない現状。若くしてもなる原発性硬化性胆管炎、5 年10年という余命宣告を受けると患者自身の希望さえも奪ってしまいます。

早く的確な治療法が見つかり、原因についても分かってくるよう医学の発展を願いつつ、まずは自分でできることとして、肥満を避け、暴飲暴食に気をつけ、規則正しい生活を心がけましょう。

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