頭痛の原因にはさまざまですが、高血圧が原因で頭痛になることもあるのでしょうか。
また「自分は高血圧だ」と自覚していない場合は、頭痛が起こったとしてもそれが何によるものかもわかりませんよね。
今回は、
- 高血圧で頭痛起こることもあるのか?
- 高血圧による頭痛の対処法
- 気をつけたい頭痛
など、高血圧と頭痛の関係をまとめました。
高血圧が原因で頭痛が起こることがある?
高血圧の症状としてよく
- 頭痛
- 頭が重い
- めまい
- 肩こり
などが挙げられることがありますが、実は高血圧の状態であっても自覚症状はほぼないといわれています。
上記のような症状は、高血圧ではなくてもよくあらわれます。
ですので、頭痛の原因が高血圧なのかどうかの見極めは難しいといえます。
また頭痛に限らず、痛みがある時には血圧も上がりやすくなります。
頭痛がひどいから血圧を測ってみたら、高血圧の範囲だった!
なんてこともあるかもしれませんが、これは頭痛によって血圧が上がっている、ということも考えられます。
ちなみに高血圧の基準値は……
(家庭で測定する場合においては135mmHg以上、あるいは85mmHg以上)
とされています。
ただし高血圧緊急症には要注意!
高血圧の場合、ほとんどは自覚症状がないと述べましたが、注意しなくてはならないのがこの高血圧緊急症です。
単に血圧が高いだけの状態だけではなく、血圧が急激に上昇することで(多くの場合180/120mmHg以上)脳や心臓、腎臓、大血管などの臓器に急性に障害が起こります。
また進行が止まらず、臓器障害が急速に進行するため、ただちに血圧を下げる治療を開始する必要があります。
症状としては、
- 頭痛、けいれん、意識障害などの神経症状
- 視力障害
- 乏尿などの腎障害
- 悪心(吐き気)、嘔吐
- 胸、背部痛
などさまざまなものが起こることがあります。
この高血圧緊急症は診断が難しく、単純に血圧の値だけでは診断することができません。
血圧が高いことに加えて、進行性の臓器障害を合併していることを証明する必要があります。
- 病歴、症状
- 身体所見(血圧、体液量の評価、中枢神経、頸部、眼底、胸部、腹部、四肢)
- 緊急検査(尿、採血、心電図、胸部レントゲンなど)
から総合的に診断する必要があります。
ですので、単に普段より血圧が高いから、高血圧緊急症だ!とはならないので注意が必要です。
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頭痛が起きた場合の対処法は?
自分で高血圧だと自覚し、医療機関を受診している場合は、かかりつけ医から頓服の処方があるかもしれません。
頭痛薬を処方されている場合は、その薬を内服しましょう。
頭痛のタイプによっては、症状による対処法をとることで解消することもあります。
緊張型の頭痛
血流が悪くなり、首や頭の筋肉が緊張して起こります。
後頭部を中心として、頭全体をギュウっと締め付けられるような痛みが特徴です。
- 首や肩を温める
- ストレッチをする
ことで、解消する場合もあります。
関連記事)緊張型頭痛の症状や原因、治療法のまとめ
片頭痛
ストレスや疲れなどから頭蓋骨の中の血管が広がり炎症を起こすことで頭痛が起こるといわれています。
ドクンドクンと脈を打つような痛みが特徴です。
- 痛む場所を冷やす
- 光や音刺激のない部屋で安静にする
- カフェインを摂る
- お風呂は控える
ことで解消する場合があります。
関連記事)片頭痛は気圧の変化と関係あるの?その原因と口コミまとめ!
気をつけたい頭痛は?
- カナヅチでドーンと殴られたような激しい頭痛
- 手足のしびれや麻痺、嘔吐、言語障害などをともなう頭痛
上記のような頭痛は、脳血管障害(くも膜下出血、脳内出血、脳梗塞)が起こっている場合がありますので、すぐに医療機関を受診してください。
この疾患は、高血圧が原因の1つとなっていることがあります。
とくに「これまでの人生で最も激しい頭痛」、「カナヅチやバットで殴られたような激しい頭痛」という表現はくも膜下出血で見られる頭痛の訴えとして有名です。
倒れてからでは遅いんです。
高血圧はサイレントキラー(沈黙の殺し屋)といわれるように、無症状のまま知らないうちに症状が進行していきます。
そのためには高血圧の早期発見、治療が大切になってきます。
自分の血圧を把握するには定期的な血圧測定をしましょう。
理想は朝晩の2回測定。
これを習慣にしましょう。
関連記事)家庭での正しい血圧の測り方は?左右差・姿勢・血圧計のタイプも解説
参考文献:高血圧治療ガイドライン2014 P10.11.50〜52
最後に
- 高血圧には自覚症状がないのが普通だといわれている
- 高血圧で頭痛が起こることもあるが、高血圧が原因と限ったことではない
- 危険な頭痛には注意!
- 高血圧の早期発見のため血圧測定を習慣化すること
まずは、普段から自分の血圧がどの程度なのかどう変動しているのか、自宅でも血圧測定する習慣を身につけるとよいですね。
また高血圧や頭痛を甘く見ることなく、早めに病院を受診しましょう。
医師の診察を受け、適切な処方を受けることが、迅速な対処へつながるのです。