糖尿病というと、食事療法・運動療法・薬物療法が治療として必要といわれています。
特に薬物療法は、色々注意すべきことがあります。
うちの祖母も糖尿病で何種類もの薬を飲んでいたんですが、この薬の管理が大変で、飲み間違えて大変なことになってしまったこともあります・・・。
今回は、糖尿病の治療薬について
- 飲み薬の種類
- 注射薬の種類
- 副作用
- 注意すべきこと
以上についてお話したいと思います。
糖尿病の治療薬、飲み薬にはどんな種類がある?
そのために、糖尿病の治療薬にはどんな種類があるのか教えて下さい。
家族が管理してあげる、理想的ですね。
糖尿病の治療薬にはいくつか種類があり、それぞれ飲む時間も異なります。
糖尿病の治療薬として
- インスリンの分泌を促す薬
- 食後の血糖値を抑える薬
- インスリンの効き目を良くする薬
- 血糖依存的にインスリン分泌を促進する薬
これらの薬が処方されます。
インスリンの分泌促進薬
- グリミクロン
- グリミクロンHA
- ダオニール
- アマリール
スルホニル尿素薬で、1日1~2回、食前または食後に服用します。
- ファスティック
- グルファスト
同じくインスリン分泌を促進する薬なんですが、即効型インスリン分泌促進薬で、1日3回、食前前に服用します。
食後の血糖上昇を抑える薬
- グルコパイ
- ベイスン
- ベイスンOD
- セイブル
α-グルコシダーゼ阻害薬で、1日3回、食直前「いただきます」の前に飲む薬です。
インスリンの効きを良くする薬
- アクトス
インスリン抵抗性改善薬で1日1回、朝食前または朝食後に服用します。
肝臓での糖の生成・放出を抑える薬
- メルビン
ビグアナイド薬で、1日2~3回、食後に服用します。
血糖依存的にインスリン分泌を促進する薬
- ジャヌビア
DPP4阻害薬で1日1回の服用が必要です。
合併症改善薬
- キネダック
- メキシチール
などがあり、キネダックは1日3回食前に、メキシチールは1日3回食後に服用となります。
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糖尿病の注射薬にはどんな種類がある?
糖尿病の注射薬は、インスリンを投与し血糖値を下げるために使用します。
そのインスリン注射には、超即効型・即効型・混合型・中間型・持続型と種類があり、それぞれ役割が違います。
超即効型
- ヒューマログ
- アピドラ
- ノボラビッド
などの種類があります。
作用が発揮されるまで・・・
ヒューマログやアピドラは15分以内
ノボラビッドは10~20分
と効き目が早く、効き目が持続される時間は3~5時間で、1日3回、食直前に打つものです。
即効型
- ヒューマリンR
- イノレットR
- ノボリンR
などの種類があります。
作用発揮までに・・・
ヒューマリンRは、0.5~1時間、持続時間は6~8時間
イノレットRやノボリンRは、発揮までに0.5時間、8時間持続
1日3回食前30分に打つことになっています。
混合型(超即効型と中間型を混ぜたもの)
- ヒューマログミックス50
- ノボラビッド30ミックス
この2つは作用発揮までに10~20分、そして24時間持続するため、注射は1日1~2回、食直前となっています。
混合型(即効型と中間型を混ぜたもの)
- イノレット30R
- ノボリン30R
即効性の割合によって、30R~50Rまであり、作用発揮まで30分ほどかかり、24時間効果は持続します。
1日1~2回、食前30分以内に注射することになっています。
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糖尿病治療薬の副作用は?
- 低血糖
- 肝障害
- 浮腫
- 体重増加
- 倦怠感
- 心不全
- 腹部膨満
- 放屁
- 吐き気
- 筋肉痛
- 下痢
血糖を下げることが目的の治療薬ですが、下げすぎると逆に低血糖となり、以下のような症状が現れます。
低血糖の症状
- イライラ
- 空腹感
- めまい
- 手足のふるえ
- 冷や汗
- 蒼白
- 動悸
- 脈圧拡大
- 悪心
- 不安
- 意識消失
- 痙攣
放置しておくと、麻痺・人格変化・精神障害・失語・意識消失・痙攣など様々な症状があらわれ、長期化するほど大変危険です。
- 服用する量や時間を間違えたり
- 食事の量や遅れ
- 激しい運動
- 飲酒
などによって、低血糖の状態となったりします。
このような低血糖になった時の対処法をご説明します。
低血糖の対処法
- すぐに糖分をとる
糖が下がり過ぎたことによって起こる症状なので、すぐさま糖を上げる必要があります。
飴玉・砂糖・ブドウ糖・ジュースなどをとり、しばらく休みましょう。
それでも症状が治まらない場合は、すぐにかかりつけ医に連絡し受診する必要があります。
(参考書籍:内科診断学 第2版)
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糖尿病の治療薬、注意すべきことは?
飲み薬
- 時間を守る
- 自分の判断で薬を減らしたり、中止したりしない
- 用法容量を守る
- 常に低血糖に備えて甘いものを用意する
- 他の薬との併用をしない
薬の服用時間
- 食直前は、食事をとる直前
- 食前は、食事をする30分前
- 食後は、食事の後30分
- 食間は、食事と食事の間、食事の2時間後
特に食間を間違え、食事中に服用してしまう人が多くなっています。
そうではなく、朝ご飯が済んだら昼ご飯までの間、食事の2時間後。
昼ご飯が済んだら、晩御飯までの間、昼ご飯の2時間後などのことです。
他の薬との併用
他の薬を服用する際は注意が必要です。
飲み合わせによっては副作用を起こしてしまうこともあります。
勝手な薬の服用は避け、処方してもらう薬もお薬手帳を提示し、糖尿病の薬との飲み合わせも考慮してもらいましょう。
注射薬
- 毎回針を交換する
- 投与前に残量の確認と空打ち
- 混合型、中間型はよく振ってから使用する
- 他人と貸し借りをしない
- 正しく保管する(使用中:室温・未使用時:冷所)
やはり、物忘れが多くなってきた今、自分で管理させるのは不安なので、家族がしっかり管理したいと思います。
最後に
- 糖尿病の飲み薬には、インスリンの分泌を促す薬・食後の血糖値を抑える薬・インスリンの効き目を良くする薬・血糖依存的にインスリン分泌を促進する薬がある
- インスリン注射には、超即効型、即効型、混合型、中間型、持続型と種類がある
- 服用する量や時間を間違えたり、食事の量や遅れ、激しい運動、飲酒によって起こる低血糖に注意
- 低血糖になったら、すぐさま糖を上げる必要がある
- 時間、用法容量を守る
- 注射の管理には気を付ける
特に、薬の飲み間違え・・・多いんですよね。
うちの祖母も、飲んだこと自体を忘れ二度飲みしてしまったり・・・。
そういうことを防止するためにも、曜日・時間がかかれた薬ケースが100均にも売ってますので、そういうのを活用するのもおすすめです。
糖尿病にとって、この薬がとても大切なので、自分で管理できない場合は、第三者にお願いするのが良いでしょう。