身体的・精神的ストレスが加わると頭痛がするということありませんか?その症状、緊張型頭痛かもしれません。
では、緊張型頭痛とはいったいどんなものなのか?
- 症状
- 原因
- 診断方法
- 治療方法
についてお話ししていきますので、参考にされて下さい。
緊張型頭痛とは?
主に項部から後頭部の筋緊張により起こる慢性頭痛です。痛みの程度は軽度~中等度とされているものの、日本でこの緊張型頭痛を持つ人は30%以上と大変多い特徴にあります。
では、どんな症状が出るのか、詳しくご説明していきます。
緊張型頭痛の症状は?
- 頭を締め付けるような頭痛
- 頭が重く感じる
- 肩こり・首こり
- 目眩
といった症状が特徴です。
ギューっとハチマキで締め付けられているように圧迫感のある頭痛症状や、特に後頭部頭蓋周囲に感じる頭の重さ、それに伴う肩こりや目眩などがあります。
これらの症状が、動作に関係なく起こり、1日中続く痛みが特に夕方にかけ増悪する傾向にあります。また、嘔吐や悪心、光や音、臭過敏を伴うことはほとんどありません。
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緊張型頭痛の原因は?
- 精神的ストレス
- 身体的ストレス
- 不安
- 鬱状態
- 運動不足
- 不眠
- 俯き姿勢
- 眼精疲労
- 頭痛治療薬の過剰摂取
- 血行不良
- なで肩
- 顎関節異常・・・など
あるイベントの前に極度の緊張から来る精神的ストレス、そしてそれによる頭痛の痛みが更なるストレスを生むこともあります。
また、身体的ストレスとして同じ姿勢をずっとしていたり、長時間の運転や合わない枕の利用など身体が疲労を感じて起こることもあります。その他、運動不足による血行不良や、生まれ持った体型なども関係します。
つまりは、身体や精神的な問題によって筋肉が緊張し、血行不良となり、それが日々解消されぬままに続くことで脳がそのメカニズムを覚えてしまうことによって痛みが慢性化してしまうというわけです。
緊張型頭痛の診断方法は?
- 病歴などの聴取
- CTやMRIなどの画像診断
など、他に頭痛となるような問題はないか、画像診断によって腫瘍など、他の器質性疾患が除外され、原因を探り緊張型頭痛と診断します。
この緊張型頭痛は、発症頻度によって
- 稀発反復性緊張型頭痛
- 頻発反復性緊張型頭痛
- 慢性緊張型頭痛
に分類され、それぞれの診断基準が設けられています。
稀発反復性緊張型頭痛
- 平均して1ヶ月に1日未満の頻度で起こる(年間12日未満)で、発現する頻度が10回異常あり、2~4を満たす
- 頭痛は30分~7日間持続する
- 両側性・性状や圧迫感、締め付け感がある・軽度〜中程度な痛さ・歩行や階段昇降など日常的動作により増悪しない頭痛
- 悪心や嘔吐はない・光過敏や音過敏はあっても、どちらか一方
- その他の疾患がない
頻発反復性緊張型頭痛
- 3ヶ月以上にわたり、平均して1ヶ月に1日以上、15日未満(年間12日以上180日未満)で2~4を満たす
- ~5稀初反復性緊張型頭痛と同様
慢性緊張型頭痛
- 3ヶ月以上にわたり、平均して1ヶ月に15日以上(年間180日以上)で2~4を満たす
- 頭痛が数時間持続、または、絶え間なく続く
- 稀発性反復性緊張型頭痛と同じ
- 光過敏、音過敏、軽度の悪心はあってもいずれか1つのみ・中程度~重度の悪心や嘔吐はどちらもない
- その他の疾患がない
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緊張型頭痛の治療法は?
薬物治療が基本で、鎮痛や予防を行います。
鎮痛薬および非ステロイド性抗炎症薬
- アスピリン500~1000mg
- アセトアミノフェン500mg
- イブプロフェン200mg
筋弛緩薬
- エペリゾン150m/日
- チザニジン3mg/日
抗不安薬
- ジアゼパム2~5mg
- エチゾラム0.5~1mg
- アルプラゾラム0.4~1.2mg
抗うつ薬
- アミトリプチン10~25mg
また、それ以外にも運動や指圧、鍼灸や入浴などによって症状を改善することができますし、それらを日々行っていると予防にもなります。
最後に
- 緊張型頭痛は、項部から後頭部の筋緊張により起こる慢性頭痛
- 頭を締め付けるような頭痛・頭が重く感じる・肩こり・首こり・目眩などの症状がある
- 精神的・身体的ストレスの他、血行不良などが原因で起こる
- 各種検査で器質性疾患を除外し、診断する
- 薬物療法や血行不良を解消することで治療、予防する
完治は難しいとされていますが、治療により緩和は可能です。
また、上記の治療法の他、ストレスを減らすために気分転換をするのも1つの方法でしょう。