妊娠中や出産後の授乳中に胃痛に悩まされる方もたくさんいらっしゃいますが、なかなか服用できる薬も限られてきます。
病院などでも胃痛の原因を探り、確実に効く薬を出すために、妊婦さんでも胃カメラをすすめられることがあるんです。


でも胃カメラといえば、鎮静剤や麻酔を使用するイメージがあります。
逆に使用できなければ苦しい検査になってしまうことが予想できますよね。
妊娠中や授乳中でも鎮静剤や麻酔を使用することはできるんでしょうか?
強い薬のイメージがあるので、副作用はもちろん赤ちゃんに影響がないのかどうかも気になるところです。
今回は
- 妊娠中や授乳中に受ける胃カメラの注意点
- 鎮静剤を使用できるのかどうか?
- 鎮静剤の副作用
- 鎮静剤を使用後の車の運転
などについてまとめました。
検査に不安がある、心配な人必見です。
妊娠中・授乳中に胃カメラは受けられる?鎮静剤は使える?
妊娠中、授乳中であっても胃カメラは受けることができます。
ただし、鎮静剤の使用についてはそれぞれい違いがありますので、分けて説明していきますね。
妊娠中


- 妊娠初期
まだ卵の状態ですが万が一薬剤の影響を受けた場合流産する恐れがあります。 - 妊娠中期
この頃は気管が形成される大事な時期なので鎮静剤の使用は絶対に避けましょう。 - 妊娠後期
発育障害や知能障害を起こす可能性があります。
その他にも妊娠中の鎮静剤の影響によって口唇裂や低体温、呼吸抑制などの症状が産後現れる場合もありますので妊娠中の鎮静剤の使用は避けるべきです。
授乳中

基本的に鎮静剤は赤ちゃんに母乳から移行します。
止むを得ず鎮静剤を使用しなければならない場合は、どこの病院でも基本的には授乳をしないよう指導されます。
薬剤の使用量や薬剤の種類によって、24〜48時間以上授乳を開けるように言われる場合が一般的です。
また、局部麻酔も母乳から赤ちゃんへ移行するため、鎮静剤を使わない場合でも授乳をしないように指導されます。
冷凍母乳やミルクなどを併用して検査をする事が望ましいでしょう。

喉への麻酔スプレーは使用できるところもあります。
検査がつらい場合は、鼻からの胃カメラを選択するのもひとつの方法です。
関連記事はこちら→ 胃カメラの麻酔の種類は?鎮静剤との違いはあるの? 胃カメラ検査とは?経鼻法のメリットは?


胃カメラの鎮静剤に副作用はある?

- 呼吸数の低下
- チアノーゼ
- 呼吸停止
- 体内酸素の不足
- 血圧低下
- 不整脈
- 眠気
- 注意力低下
- 体が動かしづらい
副作用と効くと怖いですが、鎮静剤は薬なのでもちろん副作用はあります。
しかし、使用量などを調節して副作用が極力出ないように配慮して検査をおこないます。
ちなみに赤ちゃんへの直接の鎮静剤の投与は、安全性が確立されていないため認められていません。
またアレルギーによっては、薬を使う事で合併症を併発する恐れもあります。検査前にある問診でかならずアレルギーがある事を伝えましょう!

鎮静剤を使用後の車やバイクの運転は可能?自転車は?


基本的に鎮静剤を使用して検査をした後は1〜2時間は院内で休憩をして帰宅、という流れになります。
自分でははっきりしているつもりでも、
- 頭がボーっとする
- 体が思うように動かない
- ひどい眠気に襲われる
などの症状が出ていることも。
自転車などの運転も大事故につながる可能性があるため、避ける事をオススメします。

最後に…

- 妊娠中・授乳中ともに胃カメラ検査は受けることができる
- 妊娠中・授乳中ともに鎮静剤の使用は避けたほうがよい
- 万が一授乳中に鎮静剤を使用することになったら、授乳は控える
- 自動車やバイク、自転車の運転は当日は避ける
医師の診断のもとできるだけ安全・安心に検査が進められますが薬なので副作用はもちろん個人差もでます。
しっかり医師と話をして不安を取り除きましょう。
また妊娠中や授乳中は鎮静剤の使用が基本的にできないので、できるだけ妊娠前、断乳後に検査をしておく事をオススメします。