
人間ドックや健診で用いられる事の多い腹部エコー検査は、自覚症が出にくいために発見が遅くなってしまう病気に対して威力を発揮します。
また、エコー検査で使う超音波の周波数では、人体に対する影響や苦痛も無く安全なため、産婦人科においては胎児の診察にも用いられています。
では、腹部エコー検査を受けると費用はどのくらいになるのでしょうか?
そこで今回は、
- 腹部エコー検査の費用
- 腹部エコー検査の費用、妊婦の場合
- 健診・人間ドックで受けるときの費用
- 胃カメラと腹部エコーの費用
以上について説明していきます。
- 症状や病気の疑いがあって保険診療で受ける場合、腹部エコーの検査料のみの目安は5,300円(3割負担で1,590円)です。ここでの金額は2016年4月版の点数表に基づく例で、診療報酬の改定や施設で異なります。
- 実際には、診察料や他の検査、薬の費用が加わることがあります。
- 健診・人間ドックの一部として受ける場合は、保険がきかず自己負担になります。料金は施設ごとに異なります。
- 妊婦健診の超音波検査は、多くの自治体で公費の助成があります。回数や範囲は自治体で異なります。
- 腹痛など気になる症状があれば、費用だけで迷わず医療機関へご相談ください。
腹部エコー検査の費用はどれくらい?
保険診療で受ける場合、腹部エコー検査自体にかかる料金の目安は
- 5,300円(3割負担の場合は、1,590円)
です1)。※2016年4月版の点数表に基づく金額です。診療報酬は改定されますので、現在の金額は受診する医療機関でご確認ください。
腹部エコーの料金は臓器ごとではなく一括

腹部エコー検査では、
- 肝臓
- 腎臓
- 胆嚢
- 膵臓
- 脾臓
- 副腎
- 膀胱
- 大動脈など血管
- 消化管など
を観察します。
保険診療では、1臓器いくらという値段設定ではなく、これらを一通り見て一括の値段設定になるのが一般的です。
また、エコー検査以外に、診察料や場合によっては追加検査、薬の処方代などもかかることがあります。
ここでの料金はあくまで目安ですので、実際の料金はご利用になる医療機関で事前にご確認下さい。
同じエコーでも部位によって値段は異なる!
同じ超音波を用いたエコー検査であっても検査をする部位により値段が異なります。
腹部エコーは5,300円ですが、頭頸部、四肢、体表(肛門、甲状腺、乳腺、表在リンパ節など)、末梢血管などは、3,500円(3割負担の場合は、1,050円)が目安です。
また、心臓エコー検査は値段設定がややこしく分かれており、
- 経胸壁心エコー法:8,800円
- Mモード法:5,000円
- 経食道心エコー法 :15,000円
- 胎児心エコー法:10,000円
が目安です1)。(3割負担の場合はそれぞれ0.3を掛けた値段となります。いずれも施設や改定で異なります。)
頸動脈エコーの費用については、頸動脈エコーの費用は?保険は使える?自費になる場合と脳ドックの費用の目安で解説しています。
検査前の絶食や水分の取り方は、腹部エコー前は絶食が必要?水やお茶はいつまで飲める?部位別に解説で解説しています。
妊婦の場合の超音波検査の費用は?
妊婦健診は病気の治療ではないため、健康保険の対象外で自己負担が原則です。ただし、国の「妊婦に対する健康診査についての望ましい基準」では、市町村が14回程度の妊婦健診の費用を負担することとされており、多くの自治体で受診票などによる公費の助成があります(厚生労働省)。超音波検査の回数や、助成の対象となる範囲は自治体で異なりますので、お住まいの自治体の案内で確認してください。助成を超える検査や、医師が必要と判断した追加の検査は、別に費用がかかることがあります。

妊娠中の腹部エコーの時期や回数は、妊娠したら腹部エコーはいつから?経膣エコーとの違いと回数・便秘の影響で解説しています。
健診・人間ドックで腹部エコーを受けるときの費用は?
健診や人間ドックは、病気の治療ではないため、原則として健康保険は使えず、自己負担になります。料金は施設やコースによって異なり、オプション検査として追加できる場合もあります。加入している健康保険や自治体、勤務先から補助が出ることもありますので、事前に確認しましょう。
胃カメラと腹部エコーの費用は?

腹部エコーの費用:5,300円(3割負担の場合は、1,590円)ほど。
胃カメラの費用:3割負担の場合で、約4,000円~ 5,000円ほど(目安。施設や検査内容で異なります)。
胃カメラに関しては、基本的な検査費用以外にも、
- 初診料・前処置薬剤・採血に掛かる費用
- 病理細胞検査の追加費用(検査中に病変が見つかり細胞の一部を採取した場合の費用)
なども必要となりますので、多目の金額を準備するようにして下さい。
胃カメラと腹部エコーを同時にする事のメリット

胃カメラを希望すると、同時に腹部エコー検査をすすめられる場合があります。
その理由は、
- 胃カメラでわかるのは→胃や食道、十二指腸
- 腹部エコーでわかるのは→肝臓や胆のう、膵臓、腎臓、膀胱など。
と、腹部エコーではその周辺の臓器の情報を得ることが出来るためです。
胃に何らかの痛みがある多くの場合は、胃や食道・十二指腸に原因がありますが、それ以外で、胆石症や胆のう炎・膵炎などの可能性もあります。
ですので、胃カメラと腹部エコーは、互いの足りない箇所を補っている事になります。
また、胃カメラも腹部エコーも、検査前の準備として絶食が必要ですので、同じ準備で両方検査できるメリットがあります。
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参考文献:
1)診療点数早見表 2016年4月版
2)厚生労働省「妊婦に対する健康診査についての望ましい基準」(公費負担の状況(厚生労働省))
腹部エコーの費用に関するよくある疑問
Q. 保険が使えるのはどんなときですか?
腹痛、血液検査や健診での異常など、症状や病気の疑いがあり、医師が必要と判断した場合は保険診療になります。症状がなく、希望だけで受ける検査は自己負担になることが多いです。
Q. 検査前の準備はありますか?
食事制限(絶食)が必要なことが多く、検査の部位によっても異なります。詳しくは腹部エコー前は絶食なの?検査する部位で違いがあるの?をご覧ください。
Q. 費用を事前に確認する方法は?
受診する医療機関の窓口や公式サイトで確認できます。気になる症状や健診結果があれば、費用の心配だけで受診をためらわず、医療機関に相談しましょう。
まとめ
- 保険診療での腹部エコー検査費用の目安は、3割負担で1,590円ほど(2016年4月版の点数表。改定・施設で異なる)。
- 同じエコー検査でも、腹部以外の部位では値段が異なることがあるので注意。
- 胃カメラの費用の目安は、3割負担で約4,000円~ 5,000円ほど(施設で異なる)。
- 健診・人間ドックや妊婦健診は保険がきかないが、妊婦健診は自治体の助成がある。
- 胃カメラと腹部エコーは、互いの足りない箇所を補っているので、同時に検査を受ける事がすすめられることがある。
医療機関で腹部エコーや胃カメラを受ける場合は、とくに症状もなく、医師からの診断もないままに検査を受けると全額自己負担になることが多いため、注意が必要です。
検査を受けるにあたり、どのくらいの費用が必要か事前にきちんと把握して、全て納得した上で検査を受けるようにして下さい。





