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大腸がんは、がんの中でも死亡率が高く、特に女性では肺がんや胃がんを抑えてがんでの死因第1位となっています。

(男性の大腸がんは第3位:2014年情報)

症状が出てきたときには進行していることが多い、大腸がん。

症状が出る前の、早期発見・早期治療が重要となります。

しかし、そんな大腸がんが起こりやすい年齢何歳くらいなのでしょうか?

また、検査方法や、なりやすい人はどんな人なのかも気になってきます。

そこで今回は大腸がんの検査について

  • 好発年齢
  • 検査方法
  • 検査は何歳から
  • なりやすい人

などをご説明したいと思います。


大腸がんが好発する年齢は?

2011年のデータでは男性は約7万人、女性は約5万人が大腸がんと診断されています。

50〜70歳代に好発し、特に60歳代にピークを迎えます。

Colorectal cancer

しかし、全年齢的に見ると、40歳代から増加し、年齢を重ねるにつれ、その患者数は増えています。

働き盛りの人が、進行した状態で見つかることがあるのも大腸がんの特徴とも言えます。

大腸がんの検査方法は?

大腸がんを調べる方法として

  • 内視鏡検査(大腸カメラ)
  • 注腸造影(大腸バリウム)
  • 直腸指診(医師による診察)
  • 血液検査(腫瘍マーカー)
  • 検便(便潜血)

がありますが、

最も安価で手軽に行える検査が、検便の便潜血検査です。

人間ドックや健康診断等の大腸がん検診という項目には、この便潜血検査が入っています。

便潜血検査とは?

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これは何を調べるかというと、便の中に血が混じっていないかを調べる検査です。

便に血液が混じるとすぐに大腸がんではありませんが、大腸がんの場合、陽性になることが多いため、この検査が検診に入っています。

ただし、すべての大腸がんが、この便潜血検査で引っかかるわけではなく、調べた便にたまたま血が混じらなかっただけの場合もあります。

そのため、内視鏡検査とセットで行われることが多くあります。

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大腸がんの検査は何歳から受けた方がいい?

厚労省の発表によると、40歳以上から推進されています。

米国予防医学専門委員会(US Preventive Services Task Force, USPSTF)では、大腸がん検診としての、便潜血検査または大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を

  • 50歳〜75歳の成人 →受けた方がよい
  • 86歳以上の高齢者 →受けない方がよい
  • 76歳〜85歳の高齢者 →その間

と発表しています。

大腸がんは早期発見が重要で、がんが進行すると、全身に転移をきたし、完治が困難となるためです。

早期の場合は、大腸カメラでがんを取り除くこともできます。

働き盛りの年齢の方は、特に受けるべきがん検診の一つですね。

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大腸がんになりやすい人はどんな人?

  • 家族歴がある人(遺伝的要因)
  • 欧米型の食生活を送っている人
  • 炎症性腸疾患のある人

家族歴

「がん家系」なる言葉をよく耳にしますが、 大腸がんは家族歴が大きな危険因子になります。

この遺伝的要因が5%あり、遺伝性非ポリポーシス性大腸がん・家族性大腸腺腫症なども関係します。

食生活

  • 動物性タンパク質の増加
  • 脂肪摂取量の増加
  • 繊維性食物の摂取量減少

日本人が大腸がんにかかる頻度が増えてきた背景に、食事の欧米化があります。

また、

  • 運動不足
  • 果物の摂取不足
  • 過度の飲酒
  • 喫煙

なども、危険因子と言われています。

大腸がんは生活習慣病ではありませんが、その要素もあるということです。

既往歴

などの既往歴のある方は、大腸がんになる危険がかなり高いので定期的な検査は必須です。

参考文献:病気がみえる vol.1:消化器 P200〜202
参考文献:消化器疾患ビジュアルブック P113〜115
参考文献:新 病態生理できった内科学 8 消化器疾患 P151〜153
参考文献:内科診断学 第2版 P871・872

最後に

  • 大腸がんは、50〜70歳代に好発し、特に60歳代にピークを迎える
  • 大腸がんの検査では、内視鏡検査・注腸造影・直腸指診・血液検査(腫瘍マーカー)・検便(便潜血)などがある
  • 大腸検査は40歳から
  • 家族歴がある人(遺伝的要因)・欧米型の食生活を送っている人・炎症性腸疾患のある人は大腸がんになりやすい

 

人間ドックや健康診断で、40歳以上の方は500円ほどで大腸検査(便潜血検査)を追加する事ができます。

そのため、ぜひプラスして受けることをオススメします。




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