健診に行けば誰もが行う尿検査。ここで何か見つかるとまた再検査になります。この再検査で行われるのが尿沈渣です。

尿沈渣では尿についてさらに詳しく調べるので、尿検査の段階ではわからなかったこともわかるようになります。そして今回お話しすることは尿沈渣で検査される円柱についてです。

医師
今回は円柱についてこのようにお話し進めていきます。
  • 円柱の正常値はどのぐらいなのか?
  • 円柱の異常でわかることは何か?
  • そもそも円柱とは何か?
医師
これらことについて解説します。

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尿沈渣で円柱の正常値はどれくらい?

円柱の正常値はどのぐらいでしょうか?
医師
円柱にもいろいろありますので順番に解説します。

円柱の種類にはこれらがあります。

  • 硝子円柱
  • 上皮円柱
  • 顆粒円柱
  • 蝋様円柱
  • 脂肪円柱
  • 赤血球円柱
  • 白血球円柱

それでは順番に解説していきます。

硝子円柱

こちらは蛋白尿で、正常な人にも見られるものです。運動後などによく出現するものです。ただあまりにも多く出現していると腎臓の疾患が疑われます。硝子円柱以外の円柱が出るとそれに比例して増える傾向があります。

上皮円柱

この円柱は糸球体腎炎やネフローゼ症候群、ループス腎炎、急性尿細管壊死などでよく見られ、肝臓や胆道の疾患でもよく見られます。また腎移植の時に起こる急性拒絶反応でもよく見られるものです。

顆粒円柱

この円柱は腎盂炎、腎炎、間質性腎炎、糖尿病性腎炎、などがあり、また上皮円柱でも見られた糸球体腎炎やネフローゼ症候群の時にも確認することが出来ます。

蝋様円柱

この円柱が存在する場合は重症の腎疾患である可能性が高く、これが出現する場合は重度の腎炎や腎盂炎、 重症の慢性糸球体腎炎 などがあげられます。

脂肪円柱

この円柱が存在するときはかなりの高たんぱくの尿を伴う腎疾患であることが多く、ネフローゼ症候群やループス腎炎、糖尿病性腎炎などの可能性があります。

赤血球円柱

この円柱が発生する場合はネフロンと呼ばれる尿細管にて出血を伴う腎疾患であることが多く、 腎梗塞 や IgA腎症、ループス腎炎 、 糸球体腎炎 の可能性があります。

白血球円柱

この円柱が見られる場合は尿細管にて感染や炎症が発生している可能性があります。考えられる病気は腎炎や腎盂炎などです。

正常値はいくつ?

病院

尿沈渣の単位にはこれらがあります。

  • WF:全体での個数
  • LPF:中規模内での個数
  • HPF:小規内での個数

大抵はWF(全視野内)という単位で示されます。

医師
全視野内の正常値は1個です。これはあくまでも硝子円柱のみで、これ以外の円柱が見つかるときは疾患を考えます。

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円柱の異常でわかる疾患とは?

さきほども解説しましたがどの円柱があるかによって疾患も微妙に変化します。異常な円柱が出来るということは尿細管、または糸球体に異常があることを示しています。

特徴としては蝋様円柱がある場合は重度の疾患であることが多く、脂肪円柱は高たんぱく尿、赤血球円柱が出る時は糸球体から出血を伴っている、白血球円柱感染症や炎症になっているということが出来るでしょう。

もし血尿が出た場合、円柱が見つかれば腎臓内科、円柱がなければ泌尿器科を受診すると良いでしょう。

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関連記事)尿沈渣の上皮細胞の基準値は?異常の場合考えられる病気は?

そもそも円柱って何?

円柱とは尿細管に出来る鋳型で、T-Hムコ蛋白という物質が固まったものです。尿細管になんらかの異常があるときに出現します。ですが健康な人でもph値が低かったり、尿が濃い時には出ることがあります。

異常な円柱があるかないかを判断すれば腎臓の病気なのか尿路の病気なのかがわかります。

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尿沈渣の記事はこちら

まとめ

医師
今回のお話しをまとめます。
  • 円柱にも様々なものがるが、硝子円柱は健康な人でも出ることがある
  • 円柱の正常値は硝子円柱1個
  • 円柱とは尿細管に出現する鋳型のこと

いかがでしたか?尿沈渣の検査は腎臓や尿管などを詳しく調べるためには非常に重要な検査です。腎臓の疾患は初期は症状がなく、腎炎に至っては10年は症状が出ないことがあるようです、早期発見のためには尿検査が重要です。

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