Spirometer Eye-catching image

肺が正常に機能しているかを調べる検査で使われる検査機器をスパイロメーターといいます。

このスパイロメーターを用いて測定される数値を知る事で、どの様な肺の病気があるのかが分かります。

そこで、今回はそのスパイロメーターについて

  • 見方
  • 基準値
  • 分かる病気

についてまとめました。

Sponsored Link

スパイロメーターの基準値は?分かる病気は?

呼吸機能の検査に使用される機器、スパイロメーターから全肺気量、肺活量などを測定する事が可能です。

そして、測定された数値は、スパイログラムと言う波グラフに表され、検査結果の数値は、フローボリューム曲線と言うグラフに表示されます。

これは、縦軸=流量、横軸=容量で表され、健康な方のフローボリューム曲線は、キレイな山を描く線になります。

しかし、気管支喘息などの病気が疑われる場合は、下降線のへこんだ様な形になります。

Flow-volume curve

 

医師
実際に、このフロボリューム曲線を見てみましょう。

呼気気流速度の最大値ピークフローといいます。

そして肺気量の50%を呼出した瞬間の呼気気流速度、25%の部分では努力肺活量の75%を呼出した呼気気流速度を見ます。

上記で述べた、スパイログラムフローボリューム曲線から、肺の換気機能を表す項目には、以下の3つがあります。

  • 努力性肺活量
  • %肺活量
  • 秒率

これらの基準値を割り出すことで、疑われる病気を発見する事につながります。

スパイロメーターの詳しい使い方はこちら→スパイロメーターとは?使い方や原理を徹底解説!

スパイロメーターの基準値は?

医師
努力性肺活量・%肺活量・1秒量それぞれに分けてご説明します。

努力性肺活量

肺一杯に息を吸い込み、最大の速さで、一気に吐き出した空気の量をチェックします。

基準値:男性→3500ml女性2300ml

%肺活量

性別や年齢から予測される肺活量と実測肺活量を比較し、その比率をチェックします。

基準値:80%以上

1秒量

努力肺活量のうち、最初の1秒間に吐き出された空気の量をチェックします。

基準値:70%以上

Sponsored Link

スパイロメーターで異常の場合、考えられる病気は?

  • 努力性肺活量→低下が認められる数値:男性→2500ml・女性→1700ml
  • %肺活量→79%以下の場合:拘束性換気障害(肺が萎縮している)
  • 1秒量69%以下の場合:閉塞性換気障害(気道が狭くなっている)

がありますが、主な疾患によりフロボリューム曲線にもパターンがありますので、分かりやすくフロボリューム曲線とともにご説明します。

拘束性換気障害

  • 肺線種症
  • 間質性肺炎
  • 無気肺
  • 神経筋疾患
  • 肺炎
  • 胸膜癒着
  • 胸郭異常

Flow-volume curve 1

排気量が減少しているため、曲線の幅が狭くなり、ピークフローも低下しているのが分かります。

閉塞性換気障害

  • 喘息

Flow-volume curve 2

末梢気道が全体的に狭くなっているため、気流速度が低下します。

  • COPD
  • びまん性汎細気管支炎

Flow-volume curve 3

ピークフローが低下し、末梢に高度な狭窄があるため、ピーク以降気流速度が急激に低下します。

医師
また、これ以外にも上気道閉塞すると以下のようなパターンとなります。

上気道閉塞パターン

  • 悪性腫瘍
  • 炎症性瘢痕などによる上起動の狭窄

Flow-volume curve 4

上気道が閉塞しているため、気流速度が一定以上に上昇せず、このように台形の形となります。

関連記事)胸部CTで肺尖部ブラを指摘された!これって異常?

スパイロメーターで異常を認めたら?

検査の結果、何らかの病気が疑われる場合には、呼吸器科という専門科を受診します。

必要に応じて以下の精密検査が行なわれます。

  • 胸部CT
  • 胸部X線
  • 動脈血ガス分析
  • 血液検査など

これらの検査で病気が判明しましたら治療を行うという流れが一般的です。

参考文献:病気がみえる vol.4:呼吸器 P58~63
参考文献:新 病態生理できった内科学 2呼吸器疾患 P60~65

最後に

換気機能異常をスパイロメーターをすることによって判定できますが、閉塞性換気障害はこのフロボリューム曲線を見ると、気道閉塞の部位をある程度判定できます。

そのある程度判定できたことを参考に、画像診断等さらに詳しい検査をすることで、病気の詳細を知ることができます。

スパイロメーターはあくまでも、疾患の手がかりを探す検査であって、これだけで確定診断というわけではありませんが、他の検査に比べ簡便におこなえるため、予想もつかない疾患を探るよりもある程度予想ができるため、患者の負担を減らすことができます。

Sponsored Link

 

関連記事はこちら