胆嚢癌は極めて悪性度が高いがんとして知られています。

「胆嚢癌になると、どのような症状が出てくるのだろうか?」

「胆嚢癌にはどのような原因やリスクがあるのだろうか?」

「胆嚢癌の診断にはどのような検査をするのだろうか?」

胆嚢結石や胆嚢ポリープは頻度の高い疾患であり、これらを持っていることが胆嚢癌になるリスクとなるのか?等いったところも気になるところです

そこで今回は、胆嚢癌の症状や原因、検査などについてご説明します。

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胆嚢癌にはどんな症状がある?

胆嚢癌の場合は、ほとんど初期症状がありません

胆嚢癌のサイズが大きくなったり、周囲へ浸潤してくると以下の様な症状をきたすことがあります。

  • 胃の右側上部の痛み(腹側、背中側)
  • 食欲不振による体重減少
  • 全身的な倦怠感や発熱症状
  • 黄疸症状

これらの症状は必ずしも胆嚢癌に特徴的とは言えず、他の病気でも起こることがあるものですが、いずれにせよ、これらの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

胆嚢癌の原因は?リスクは?

胆嚢癌のリスクにはどの様なものがありますか?
医師
以下のものが胆嚢癌のリスクと報告されています。
  • 10mm以上の胆嚢ポリープ
  • 広基性の形態
  • 50歳以上
  • 胆石を合併している。
  • 孤立性である。
  • 症状がある。
  • 超音波検査でポリープが肝臓と等エコー輝度
  • 急速にサイズが大きくなっている。

(AM J Surg 188:186-190,2004)

その他、膵管胆管合流異常も胆嚢がんのリスクと言われています。

また男女比は1:3と言われており、女性に多いと言えます。

胆嚢ポリープがあること自体は胆嚢癌のリスクではない?

胆嚢ポリープが悪性化して胆嚢癌になるのは稀(3-8%)であるということを覚えておく必要があります。

そして、そのほとんどは上に挙げたようなリスクに当てはまるものです。

ただし、上記リスクに当てはまる胆嚢ポリープは極めて少なく、多くは良性のポリープであり、1-2年間フォローして変化がなければ以後のフォロー(経過観察)さえも必要のないものと言えるのです。

ですので、胆嚢ポリープがあるからといって過度の心配をする必要はありません。問題はそのサイズや形態であるということです。

胆嚢がんの検査は?腫瘍マーカーは?血液検査は?

胆嚢癌の検査には以下の検査があります。

エコー検査

GB polyp echo2 doc2

人間ドックや健康診断による腹部超音波検査のことです。

この検査が普及してきたことにより、胆嚢ポリープや胆石を発見できる率が高まっています。胆嚢ポリープは男性の6.3%、女性の3.5%に認められると報告されています(Am J Gastroenterol 87:630-633,1992)。

画像検査といえばCTやMRIの方が良さそうですがどうでしょうか?
医師
実はそうとは言えません。

胆嚢についてはCTやMRIよりもまずは被曝がなく、かつコストもかからないエコーが推奨されます。

胆嚢のCT検査は?

特にCTは胆嚢の病気の描出に弱く、ポリープや胆嚢結石もエコーではわかるのにCTでは描出できないことがしばしばあります。

ですので、CTで胆嚢に異常なしと言われても、実際はポリープや結石があることはしばしばあります。

医師
検査の限界だと認識しましょう。どんな検査にも得意不得意があります。胆嚢についてはCTは苦手だということです。

ただし、胆嚢がんが進行している場合やサイズが大きな場合、周りへの波及の状態をチェックしたい時には、CTは非常に有用な検査といえます。胆嚢ポリープや結石、小さな癌の検出は苦手だということです。

胆嚢のMRI検査は?

GB polyp MRI1 doc2

MRIでは、MRCP検査で胆嚢や胆道系の検査に強いと言われています。

胆嚢ポリープの良悪性には、

造影剤を用いたダイナミックMRIで、

  • 早期から染まり、染まりが抜ける(early enhancement with subsequent washout)→良性
  • 早期から染まり、その後も染まりが続く(early enhancement with prolonged enhancement)→悪性

の可能性が示唆されています。

また拡散強調像で、悪性は高信号を示し、ADCで信号低下を示す傾向があることも報告されています。(Acta Radiol 52:236-240,2011)

もちろん、ここでいう良性とはポリープのことであり、悪性とは胆嚢癌のことです。

血液検査

胆嚢がんの初期であれば、残念ながら血液検査でがんだとわかる異常な結果は出ません

しかし、がん細胞が胆道を圧迫するようになると、腫瘍マーカーの数値も高まってくるのです。例えば、CA19-9については、基準値が37U/ml以下です。

これが、

  • 37U/ml~100U/ml未満で注意を要する段階、
  • 100U/ml以上でがんの可能性

があります。また、がん胎児性抗原についてわかるCEAについては、基準値が5ng/ml以下です。この数値より高い値が示されると要注意で、基準値の2倍を超えるとがんの可能性が高くなります。

尚、肝胆道系酵素上昇を示す、ALPやγ-GTPの数値変化も無視できません。

ALPの値は、がんによる影響等で胆道に異変が起こっている場合に数値が上昇するからです。

また、γ-GTPの値も、がん等による影響で胆管に異変が生じている場合に数値が上昇するのです。

最後に

胆嚢癌の症状や原因、検査などについてまとめました。

胆嚢癌は極めて悪性度が高い癌ですので、初期の段階で見つけることが重要となります。ところが初期の段階では症状はないことが多いのが厄介なところです。

定期的な健康診断や人間ドックにより、腹部エコー検査にて胆嚢をチェックしてもらうのが良いと考えられますが、胆嚢ポリープが胆嚢癌に進行することは稀であり、胆嚢ポリープがあるからといって過度の心配をする必要はないということも重要です。

 

 

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