【まとめ】タバコと血圧の関係は？高血圧の原因になる？

 

喫煙は高血圧との関係も深いのですが、循環器系の病気やがんなど多くの疾患の危険因子になっています。

日本高血圧学会は2007年に「禁煙宣言」をおこない、高血圧治療ガイドラインにおいても禁煙の重要性を強く訴えています。

 

今回は、

• タバコを吸うと高血圧になる？
• 高血圧の人がタバコを吸い続けてるとどうなる？
• どうしてもタバコがやめられない・・・どうする？

など、タバコと高血圧の関係についてまとめました。

高めの血圧が気になっている人も、タバコがやめられない人もぜひ最後までお付き合いください。

タバコは高血圧の原因になる？

 

タバコを吸うと、血圧は上がります。

 

ですが実は・・・

喫煙が高血圧症を誘発したり、悪化させてしまうという明らかな因果関係はありません。

しかし、喫煙により血圧が急上昇することは明らかです。^1）

高血圧の基準はこちら→高血圧の基準は？最新のものは？

ではなぜタバコは血圧を上げるのでのでしょうか？

実は、タバコに含まれるニコチンは交感神経を刺激し、血管を収縮させることがわかっています。
ニコチンによる血圧上昇は15〜30分しか持続しませんが、タバコが手放せなくて持続的に吸ってしまうと、血圧も下がる暇がなくなるというわけです。

継続的な喫煙の習慣がある、またヘビースモーカーの人は慢性的に血圧の上昇が起こっている可能性がありますから、結果的には高血圧症に近い状態になっていると言えるかもしれません。

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高血圧ならタバコはやめるべき？1日何本までなら大丈夫？

高血圧症の治療には、程度によって違いはありますが、生活習慣の見直しや降圧剤などによる治療が用いられます。

生活習慣の見直しの際、喫煙習慣がある場合は「禁煙」を指導されます。
もちろん、降圧剤の治療を開始したあとでも禁煙は重要です。

また禁煙指導には「受動喫煙の防止」も含まれています。^2）

そうなんです！

タバコを直接吸うより、自分の意思とは関係なくタバコの先から出る煙を吸ってしまうほうが、ニコチン2.8倍、タール3.4倍、一酸化炭素4.7倍も多いことがわかっているんです。^3）

日本高血圧学会が禁煙宣言をしたように、社会全体で取り組んでいかないといけない問題かもしれませんね。

きっぱりとやめる努力が必要で、1日何本までならいい、というレベルの話ではないですね。

タバコを吸うことで引き起こされるのは高血圧だけじゃない！

高血圧は心血管病や脳卒中、心筋梗塞などへの罹患リスクを高めます。

またタバコに含まれる化学物質が肺がんリスクを高めることも！

また喫煙を続けることで、引き起こされるのはこれだけじゃありません。

 

 

こうしてみると、タバコを吸うということは、健康状態のあらゆる面で負の影響が出やすいことに気づきますね。

高血圧で頭痛も！→高血圧で頭痛が起こることもある？その場合の対処法は？

どうしてもやめられないなら医師に相談しよう！

やめたいのにやめられない。

そんな人は、ニコチン依存症に陥ってしまっていると考えられます。

タバコを吸うという喫煙習慣ができてしまった人の中には、喫煙をしたくても途中で挫折してやめられないという場合も少なくありません。
しかし、健康的な体を蝕むような高血圧、心疾患や合併症と引き替えにできるものではないのです。

ですから、どうしても喫煙をやめられないのならば・・・

 

思いきって医師に相談してみませんか。

 

 

禁煙外来治療は保険適応になる場合があります。

医師のアドバイスを受けながら、家族にも協力してもらい、禁煙を成功させましょう。
これは何よりも、喫煙者である自分自身の健康的な毎日のためなのです。

参考書籍：1）ガイドライン+αの高血圧診療Q＆A P81　2）高血圧治療ガイドライン2014　P22〜24
参考サイト：3）ファイザー すぐ禁煙.jp

最後に

 

タバコが高血圧を引き起こしたり、悪化させたりする報告はないものの、タバコを吸うことで短い時間であっても血圧が急上昇することはわかっています。

またタバコはさまざまな合併症の引き金にもなっていますから、ぜひタバコを断つことを考えてください！

どうしても禁煙できない場合には、中毒状態だということですから、医師に相談することが大切なのです。