昔はお年寄りがなることが多いとされてきた逆流性食道炎ですが、最近は若年患者も多く、症状はあるものの見逃してしまっている人も多くいます。
この逆流性食道炎は、下部食道括約筋圧の低下・食道裂孔ヘルニア・腹圧の上昇(肥満者や妊婦)・食道平滑筋の蠕動運動消失・胃術後などが原因(誘因)として挙げられます。
しかし、食生活や生活習慣によっても起こりやすくなるため、まだ若いから・・・と安心している方でも、「実は逆流性食道炎だった」ということも多いんです。
そこで今回は、逆流性食道炎の症状について
- セルフチェックの方法
- 症状
- どんな人がなりやすいのか
といったことを、お話したいと思います。
結構意外な症状もあるので、ご自分の症状と照らし合わせて参考にされてください。
逆流性食道炎とは?
胃食道逆流症(英語表記で「Gastroesophageal Reflux Disease」略語で「GERD」)のひとつに逆流性食道炎が入ります。
下部食道括約筋(胃と食道の境)が緩むことによって、胃内容物がが逆流し、症状があらわれるものです。
逆流性食道炎の症状をセルフチェック!
自分でチェックできる方法ってありますか?
- 頻繁に胸焼けする
- 食後に胃がもたれる
- お腹が張る
- 食後に気分が悪くなる
- ついつい胸をさすってしまう
- 食べ物を飲み込みにくい
- すっぱいものが口まで戻ってきてしまうことがある
- 喉の奥に違和感を感じる
- ゲップが出る
- 前かがみになると胃酸が口の中に戻ってきてしまう
3つ以上当てはまるものがあれば、逆流性食道炎の可能性があります。
一度医療機関を受診しましょう。
また、10の前かがみになると胃酸が口の中に戻ってきてしまうというのは、逆流性食道炎の可能性がかなり高いため、早目に医療機関で詳しい検査を受けるようにしてください。
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そもそも逆流性食道炎の症状とは?
- 胸焼け・胸の痛み
- 呑酸・ゲップ・嘔吐・吐き気
- のどの違和感・声がれ
- 咳・喘息
- 背中の痛み・腰痛
- 動悸・めまい
とくに胸焼けや呑酸は、逆流性食道炎の特徴でもあります。
胸焼け・胸の痛み
みぞおちや胸の上の方が焼けるように痛んだり、モヤモヤとするような感じがあります。
呑酸・ゲップ・嘔吐・吐き気
胃酸が逆流するため、すっぱいものが食事中食後、前かがみになった時などにあがってくる感じがあります。
のどの違和感・声がれ
胃液の戻りによってのどに炎症が起こり、違和感や痛みを感じたり、食べ物を飲み込みにくくなったり、声がれることもあります。
そのため、風邪の症状とも間違われやすくあります。→逆流性食道炎で喉のつかえが?!風邪と間違えやすい症状とは?
咳・喘息
逆流した胃酸により刺激され、咳が出たり、咳が激しくなると喘息につながることもあります。
背中の痛み・腰痛
胃や内臓に違和感があると、背中や腰に響いて痛みが出ます。
動悸・めまい
胃腸が弱まると、食事ができなかったり、体全体に力が入らず、動悸やめまいも起こることがあります。
慢性化するとどんな影響があるの?
- 気分がスッキリしない
- 熟睡できない
- 痰が絡む
- 口臭が気になりだす
- ゲップやオナラが頻繁に出だす
- ひどくなると熱が出る
- 食道ガンや大腸ガンのリスクが高くなる
モヤモヤと感じ、胃の不快感が続くと、仕事や日常生活にも影響が出てきます。
また、外食に誘われても食べれるものと食べれないものが出てくると、楽しく外食できなくなり、気分もモヤモヤしてきます。
胃酸の逆流によって口臭やゲップ・オナラなど、臭いが気になることも・・・。
そして、ひどくなると発熱やひどい胃炎につながることもあり、食道ガンや大腸ガンのリスクが高くなるので、症状を放置せず、早目の受診をオススメします。
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逆流性食道炎になりやすい人とは?
そもそも、どんな人がなるものなのでしょうか?
- 揚げ物・脂ものを好む人
- 暴飲暴食をする人
- 肥満の人
- ストレスの多い人
- 刺激物を好む人
- 便秘の人
- 腰の曲がった人
基本的にストレスが多く、不摂生をする人がなりやすいといわれています。
また食生活も関係し、刺激物を好んだり、甘いものを食べ過ぎたり、外食が多かったり、脂ものを好む人に多く見られます。
そして加齢により逆流性食道炎になったと感じる人もいますが、最近では食生活の変化から、若い人でも逆流性食道炎になる方が大変多くなっています。
関連記事)
参考書籍:
病気がみえるVol.1消化器P58〜60
新 病態生理できった内科学8消化器疾患P53・54
消化器疾患ビジュアルブックP32〜34
参考サイト:胃食道逆流症(GERD)ガイドブック
最後に
逆流性食道炎について、ポイントをまとめます。
- 逆流性食道炎には、胸焼けや呑酸、喉の違和感や咳などがある
- 偏った食生活や暴飲暴食をする人がなりやすい
- ストレスの多い人がなりやすい
- 加齢により腰の曲がった人がなりやすい
- 若い患者も増えている
- 日常生活に影響が出る
- 食道ガンや大腸ガンのリスクが高まる
いかがでしたでしょうか?
症状があるのに放置してる人も多くいます。
放置するとさまざまな病気を引き起こす原因ともなるため、一度セルフチェックをし、当てはまる人は医療機関を受診してみることをオススメします。