
MRI検査前には、検査の概要が説明され、検査に関する注意事項と検査を行う日時を指定されるのが一般的です。
検査に際して特別な準備は必要ありませんが、検査内容によっては食事制限がある場合があります。
それでは、MRI検査を受ける時の注意事項とはどのようなものでしょうか?
また、MRI検査を受けられない人もいるのでしょうか?
そこで今回は、MRI検査を受ける時の
- 注意事項
- 受けられない人
- 受ける前の食事
以上についてまとめました。
先に結論:MRI検査前に知っておきたいこと
- 強い磁石を使うため、金属類(ピアス・時計・ヘアピン・カイロ・湿布・磁気カードなど)は外して検査室に入ります
- 心臓ペースメーカーなどの植込み機器、人工内耳などがある場合は、原則として検査できません。ただし、条件付きMRI対応と確認された機種は、決められた条件を満たす施設で検査できる場合があります
- 食事制限は部位・造影剤の有無・施設で異なります(腹部・骨盤部や造影検査では数時間前から絶食の指示が多い一方、頭部などは制限のない施設もあります)
- 腎機能が低下している人、過去に造影剤で具合が悪くなった人、妊娠中・妊娠の可能性のある人、タトゥーや閉所恐怖症のある人は事前に医師・技師に伝えてください
- 正確な可否は施設で異なるため、予約時の案内や問診票に従い、不明な点は検査を受ける医療機関に確認しましょう
MRI検査を受けるときの注意事項は?
検査前の注意事項

検査前には、
- 食事
- 服装
- 排尿
- メイク
について注意点があります。
一つひとつ見ていきましょう。
食事
検査する部位や造影剤の使用の有無により、食事や水分の摂取制限の指示が出る場合があります。
服装
検査の際は、検査着に着替えるのが一般的です。
金属のついた下着(ブラジャーやボディースーツなど)は、検査の妨げになる可能性があるため、検査の前には外してください。
しかし、金属のついていない下着を着用することは可能です。
排尿
骨盤部(子宮・卵巣・膀胱・前立腺)の検査を受ける際は、検査の予定時間の30分前から排尿しないよう指示されることがあります(施設により異なります)。
メイク
化粧品には金属成分などが含まれていることもありますので、マスカラやアイシャドーなどは避けてください。
検査室に持ち込めないものや検査時にはずす必要があるもの
また、検査室に持ち込めないものや、検査前には外す必要のあるものは以下の通りです。
- ヘアピンや金属製の髪留め
- 眼鏡、コンタクト、補聴器、入れ歯
- ネックレス、ブレスレット、イヤリング、ピアス、指輪、腕時計などの貴金属類
- 湿布薬 やカイロ(使い捨てを含む)
- ニトロダームテープ(表面が肌色で貼る面が銀色のもの)
- ホルター心電図
- 財布、キャッシュカード、携帯電話、カギなどの貴重品

検査中の注意事項
- 検査中に痛みなどで動いてしまうと写真がブレてしまいますので、じっとしておく必要があります。
- 比較的楽な姿勢で検査は行えるようになっていますが、それでも一定の姿勢がキープできない方は、場合により検査を中止することがあります。
- 検査中においては、緊急時用ブザーを使用できますので、気分が悪くなったり不都合が生じた場合にはブザーで知らせるようにして下さい。
- 胸や腹部(肝・膵・腎臓、胆嚢など)の検査では撮像中は息を止め(十数秒~20秒程度。施設や機種で異なります)数回繰り返し検査しますので、いつも同じペースで息を吸って下さい。
検査後の生活に制限はありません。
造影剤を使用する際の注意事項
- 造影剤を使用する場合は、施設によって検査の4~5時間前までに食事を済ませるよう指示されることがありますが、水やお茶、常備薬服薬制限はありません。
- 血糖コントロールされている方は主治医に相談して下さい。
また、以下に該当する方は注意が必要です。
- 腎臓の機能が低下している場合。ガドリニウム造影剤は、非透析でeGFRが30未満の慢性腎不全などでは、可能な限り避けて他の検査で代替することが望ましいとされています(日本医学放射線学会 2024)。
- 過去に強いアレルギー反応などを起こした方。
- 過去の検査で気持ちが悪くなったり蕁麻疹が出た方。

検査にかかる時間の目安は、MRI検査にかかる時間は何分?脳・腰・膝・子宮・肝臓の部位別の目安とわかることで解説しています。
MRI検査を受けられない人は?
MRI検査を受けることができない人

- 電気的、磁気的もしくは機械的に作動する体内埋込物を装置されている方(心臓ペースメーカーやリードワイヤーなど)。MRI非対応の機器は原則として検査できません。条件付きMRI対応の心臓植込みデバイスは、MRI対応を示すカードの提示や、決められた施設基準・実施条件を満たすことが必要です(日本医学放射線学会ほか 2024)
- 人工内耳、人工中耳を埋め込んでいる方
- 聴性脳幹インプラントを埋め込んでいる方
- 磁性体インプラントを埋め込んでいる方(磁性体の頭蓋内動脈瘤クリップなど)
- 神経刺激装置,骨成長刺激装置を装着されている方
- インシュリン注入ポンプを装着されている方
MRI検査が受けられない可能性のある人
- 脳動脈瘤クリップを使用している方(材質によって可否が異なります。チタン製など検査できる場合もあるため、手術を受けた施設の記録や手帳を持参してください)
- 金属製の人工弁を入れている方
- 冠動脈ステントや動・静脈ステント、胆管ステントなどを入れている方
- 下大静脈(IVC)フィルタを入れている方
- 血管などの塞栓用コイルを入れている方
- 体内で移動の可能性のある金属を挿入されている方
- 可動性義眼を装着されている方
- 眼球もしくはその周囲に導電性または帯磁性の細片の埋め込まれている可能性のある方
- 心停止の可能性が通常より多い方
- 代償障害性心臓病患者、発熱性患者および発汗障害性患者の方
- 骨接合プレート・ワイヤーおよび人工骨頭・関節を入れている方
- 歯列矯正ブリッジ、インプラント、マグネット式の義歯を入れている方
- 眉や体などに刺青やアートメークをされている方
- 閉所恐怖症の方
- 妊娠中、または妊娠の可能性のある方(検査の必要性と造影剤の使用を医師が慎重に判断しますので、事前に伝えてください)
上記に該当する方は、検査前に医師と相談し、検査が可能かどうか確認して下さい。
閉所恐怖症の方の対策は、MRIで閉所恐怖症の対策は?オープン型MRI・鎮静薬・事前に伝えることで解説しています。
MRI検査の前の食事は?
食事制限の有無や時間は施設ごとに異なります。以下は一般的な例ですので、実際は予約時の案内に従ってください。
それでは、以下に詳しくご説明します。
単純MRI検査
- 上・下腹部・骨盤部(子宮・卵巣・膀胱・前立腺)→検査4時間前から絶食となるが、水やお茶なら検査前まで飲むことが可能である。
- 上・下腹部・骨盤部以外→食事、飲水制限は共に無い。
造影MRI検査
- どの部位においても→検査4時間前から絶食となるが、水やお茶なら検査前まで飲むことが可能である。
MRCP検査
- 上腹部MRI+MRCP→検査4時間前から絶食であり、2時間前から絶飲となる。
また、腹部、骨盤MRI検査を受診される方は、検査当日に鉄サプリメント及び鉄剤を服用しないようにして下さい。

参考文献:日本医学放射線学会 腎障害患者におけるガドリニウム造影剤使用に関するガイドライン(第3版 2024)原本
参考文献:日本医学放射線学会・日本磁気共鳴医学会・日本不整脈心電学会 条件付きMRI対応心臓植込みデバイス患者におけるMRI検査の実施条件の改訂(2024)原本
参考文献:乳がん発症ハイリスクグループに対する乳房MRIスクリーニングに関するガイドライン ver.1.0 P10
参考文献:造影剤要覧 第28版、2011 P86
MRI検査のよくある疑問
Q. 検査中の音や狭さが心配です
検査中は大きな音がするため、耳栓やヘッドホンを使うのが一般的です。閉所恐怖症の方は、予約のときに伝えると、対応を相談できます。緊急用ブザーも持てるので、つらいときは知らせてください。
Q. 当日の薬は飲んでもいい?
水やお茶での服薬は制限がないとされる施設が多いですが、血糖を下げる薬など食事制限と関わる薬は、主治医に確認してください。気になる症状や結果があれば、医療機関へご相談ください。
まとめ
- MRI検査を受ける時の注意点は多くあるので、事前に注意事項をしっかり把握しておくことが大切である。
- MRI検査を受けられない人もいるので、検査前に担当医としっかり話し合う事が大切である。
- MRI検査の前の食事規制は、検査の種類や検査部位によって違いがある。
MRI検査の際に注意する事は結構ありますが、事前にその点を知っている事で精神的にも落ち着いて当日の検査に臨むことが出来ると思います。
また、自分は検査を受ける事が出来ないと自己判断することなく、ご利用になる医療機関で確認するようにして下さい。






明日頸椎ヘルニアの検査でMRIを受診します。
事前に情報を調べることが出来て参考になりました。