肺癌というと、タバコを吸う人がなる病気だと思われていましたが、最近では、タバコを吸わない人にも増えてきています。また癌にかかる人の中でも、肺癌は
- 男性の場合第3位、
- 女性の場合第5位
と多く、その肺癌による死亡率は、他の癌に比べても高く、
- 男性の場合は第1位、
- 女性の場合は第2位
と言われています。
そんな他の癌に比べ治りにくいとされる肺癌について、今回は、症状をご説明し、肺癌の種類や、ステージによって治療法が違うの?といったことをお話したいと思います。
肺癌の症状とは?原因はタバコだけじゃないってホント?
症状
- 風邪でもないのに咳や痰が出る
- 原因不明の発熱
- 息苦しさ・めまい
- 胸の痛み
- 声が出にくい・枯れる
- 物が飲み込みにくい
- 痰に血が混じる
- 嘔吐
- 頭痛
- 血圧低下・体重低下
ざっと挙げただけでも、これだけの症状があり、進行度合いによってもその症状は違ってきますし、症状の出にくい場所に出来る肺癌もあります。
原因は?
- タバコの喫煙
- 排気ガス
- 光化学スモック
- アスベストやコータール
- 遺伝子異常
- 遺伝
タバコが原因となるのは事実ですが、最近ではそれ以外の原因でかかる患者さんも増えています。また、70歳以上の方に多いのが特徴です。
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肺癌には種類があるの?
小細胞癌
まず、1つ目の種類が小細胞癌といい、昔はこの患者数が多く、タバコの喫煙が原因と言われていましたが、最近ではタバコの喫煙者数も減り、また、タバコのフィルターの進化などにより、患者数は減っています。しかし、この癌の場合、転移しやすいのが特徴です。
非小細胞癌
非小細胞癌は、その中でも、腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌などに分けられます。
- 腺癌→肺の奥の方に位置するため、症状が出にくいのが特徴で、最近特に患者数が増え、中でも特に女性の患者数が多く、肺癌の中でも8割がこの腺癌と言われています。
- 扁平上皮癌→小細胞癌同様、タバコが原因の扁平上皮癌が昔は上位でしたが、最近は減って来ています。
- 大細胞癌→肺の奥の方に位置し、増殖が速いことが多く、進行の早い癌です。
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ステージによって治療方法が違うの?
肺癌の治療方法
- 手術
- 化学療法(抗がん剤)
- 放射線療法
肺癌のステージと治療方法
治療を進める前に、進行度合いを決めるのが大事になってきます。進行度合いは、癌の大きさ、リンパ節転移、遠隔転移(頭・骨・肝臓など)によって判断されます。
ステージ | 非小細胞癌 | 小細胞癌 |
ⅠA | 手術 | 手術(+化学療法) |
ⅠB | 手術(+化学療法) | 手術+化学療法(+放射線療法) |
ⅡA | 手術+化学療法 | |
ⅡB | 手術+化学療法 | |
ⅢA | 手術+化学療法・化学療法+放射線療法 | 化学療法+放射線療法 |
ⅢB | 化学療法(+放射線療法) | |
ⅠV | 化学療法 | 化学療法 |
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最後に
- 肺癌は、咳や痰、胸の痛みや苦しさなどが特徴だが、中には症状の出にくい場合もある
- タバコの喫煙や、環境、遺伝子異常が原因
- 肺癌には小細胞癌と、非小細胞癌という2種類があり、更に非小細胞癌は細かく種類が分かれる
- 手術や化学療法、放射線療法といった治療法があるが、ステージによって治療法が異なるため、進行度合いを見極めるのが大事
日本の癌患者数はまだまだ多いものの、癌による死亡数は減って来て、癌は不治の病ではなく、治せる病気になってきた・・・と言われていますが、その中でも肺癌は、まだまだ難しい病気とされ、死亡率も高くなっています。
大切なことは、早期に発見する検診やタバコの禁煙で、未然に防げたり、早期治療も出来る物ですので、まずは自分の身体の事をもう少し大事にするようにしましょう。