頸動脈エコーは、簡便で視覚的に動脈硬化の診断が出来る検査です。
この検査は、特に高血圧や高脂血症、糖尿病の方、およびその疑いのある方や動脈硬化の疑いのある方にすすめられます。
しかし、この検査を受ける場合はどのくらいの費用が掛かるのでしょうか?また、検査に保険は適用されるのでしょうか?
そこで今回は、
- 頚動脈エコーの費用は?保険は適用されるの?
- 保険点数は?
などについてまとめました。
頸動脈エコーの費用は?
頸動脈エコーのみの費用
- 1割負担=550円程度
- 3割負担=1,650円程度
[2016年 11月現在の費用の目安です。]
上記の費用はあくまでも目安であり、初診料や再診料、薬代が別途必要となります。
脳梗塞が疑われる方や動脈硬化症を有する方、何らか症状があって神経内科や脳外科を受診する場合には保険が適用されます。
また、今後の健康管理のために検査を希望する場合は、自費での検査も受けられることもありますので、ご利用になる医療機関に事前に問い合わせて下さい。
脳ドックにおいての費用
脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)は、発症してからの治療では遅く、発症する前の予防が重要となりますので、脳の病気を未然に発見するためにスタートしたのが、脳ドックです。
- MRI
- MRA
- マルチスライスCT
- 頸動脈エコー検査
- 血液検査
- 尿検査
- 心電図など
脳ドックの費用は医療機関や検査項目によって違いはありますが、4~10万円程が一般的な相場です。
オプション検査を充実させたコースや人間ドックの検査に脳ドックをプラスした宿泊プランなどでは費用は高くなります。
ここでの検査はあくまでも無症状の人のための健診ですので、健康保険は適用されませんが、何か異常が発見された場合には、治療は健康保険の適用となります。
企業、健康保険組合、自治体によっては費用の一部助成金制度を設けているところもありますので、事前に確認する事をおすすめします。
具体的には、MRIの解像度はT(テスラ)と呼ばれる単位で表され、近年は3Tが平均レベル、1.5Tが最低限妥協できるレベルとされており、それ以下の解像度だと、病巣を見落としたりするリスクが増えますのでおすすめできません。
以上の点も考慮して、単純に費用が安いだけで医療機関を選ばない様にして下さい。
また、脳ドックを一度受診したらそれで安心するのではなく、結果を有効に活用することで脳卒中の発症を防ぐことに繋がることを念頭に置き、異常が発見された方は1年に1回、異常が見つからなくても40歳を過ぎたら、数年に1回は脳の状態をチェックすることは大切です。
保険点数は?
保険点数とは、診療報酬点数のことで、簡単に言えば医療行為に対する値段のことです。
実施された医療サービスにはあらかじめ保険点数が定められており、1点につき10円で計算されています。
ちなみに、診療報酬は通常2年に1回大幅に見直され、物価上昇率や医療技術などの実態に見合った報酬に改定されています。
現在の医療において、検査データが診断や治療の大きな柱となっており、この検査データがなければ正確な判断は不可能となります。
検査の種類は主に以下の2つに分かれます。
- 尿、便、血液など患者からとったサンプルを検査する=検体検査
- 心電図や超音波検査などの機械を使った検査=生体検査
検査の料金は、検査の測定をする=検査料と、その結果を判断する=判断料の合計となります。
つまり、検査の料金=検査料+判断料となります。
生体検査の料金では、検査料金のなかに一部判断料が含まれることもあります。
- 頸動脈=350点
- 腹部の検査=530点
- 心臓の検査=880点
血液の流れをみるためにパルスドプラ法を行った場合は、+200点となります。
[2016年 11月現在の保険点数です。]
まとめ
- 頸動脈エコーの費用の目安は、1割負担=550円程度、3割負担=1,650円程度である。
- 脳梗塞が疑われる方や動脈硬化症を有する方や何らか症状があって神経内科や脳外科を受診する場合には保険が適用される。
- 脳ドックの費用は医療機関や検査項目によって違いはありますが、4~10万円程が一般的な相場である。
- 脳ドックはあくまでも無症状の人のための健診で、健康保険は適用されないが、何か異常が発見された場合、治療は健康保険の適応となる。
- 頸動脈エコーの保険点数は350点である。
何らかの症状があり受診される場合は保険が適用となりますので検査前の費用面での不安は解消されたと思います。
繰り返しますが、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)は、発症してからの治療では遅く、発症する前の予防が重要となりますので、症状がある方はもちろん、何らかの不安をお持ちの方は一度きちんと検査を受ける事をおすすめします。