高血圧の基準は、学会によって異なっていたりして非常に厄介ですよね。特に2014年に人間ドック学会が基準を緩めて波紋を呼びました。
さらに、血圧の値により高血圧は分類されます。
そこで今回は、一般的に臨床で用いられる高血圧治療ガイドライン2014に基づいた当時の高血圧の基準、家庭内血圧の測定方法と注意点についてまとめました。
- 高血圧と診断する基準:診察室血圧 140/90mmHg以上、家庭血圧 135/85mmHg以上
- 治療で目指す血圧(降圧目標):年齢にかかわらず、診察室血圧 130/80mmHg未満、家庭血圧 125/75mmHg未満
- 2014年版では75歳以上の目標がゆるめ(150/90未満)でしたが、2025年版では75歳以上も同じ目標になりました(副作用や体調をみて、医師が個別に判断します)
以下の本文は、2014年版のガイドラインにもとづいて書いた当時の内容です。
高血圧の最新の基準は?
目標血圧と治療薬の関係
| 診察室血圧 | 家庭血圧 | |
| 若年者〜前期高齢者(74歳) | <140/90 | <135/85 |
| 後期高齢者(75歳〜) | <150/90 | <145/85 |
| 糖尿病 CKD(蛋白尿陽性) |
<130/80 | <125/75 |
| 冠動脈疾患 脳血管障害 |
<140/90 | <135/85 |
- 140/90mmHg以上が高血圧の基準である。
- その上で、後期高齢者である75歳以上の場合は少し基準がゆるい。
- 逆に、糖尿病やCKD、冠動脈疾患がある人は少し基準がきつい。
と理解しましょう。
- 加齢により血圧も上昇する点
- 血圧を下げることにより起立性低血圧やそれに伴う転倒のリスクが増加する点
- 高齢者の血圧を下げることにより心血管イベントが増加したという報告がある点(Am J med,123:719-729,2010)
がその理由として挙げられます。
一方で、糖尿病やCKD、冠動脈疾患がある人は高血圧は病変を進行させますので、より厳しい基準が設けられているということです。
家庭血圧とは?注意点は?

まず血圧というのは1日のうちでかなり変動します。30mmHgくらいは変動すると言われており、特に朝の血圧は高い傾向にあります。さらに加齢により動脈硬化が進行するとさらに変動は大きくなると言われています。
白衣高血圧という言葉があるように、医師の前で緊張をして血圧が40mmHg上がるということもあるわけです。その1回だけ血圧を信用して高血圧だとか、高血圧が治ったと判断するのは危険なのです。
家庭内血圧の測定の方法
家庭内血圧の測定からどのように現在の血圧値を求めるかですが、そのポイントとしては、
- 朝起床後1時間以内と就寝前の2回測る。
- 1回あたり2回の血圧測定をしてその平均を血圧値として記録する。
- その血圧値の5-7日の平均値を現在の血圧値とする。
ということです。
家庭内血圧測定の際の注意点
また、測定の際の注意点として
- 座って1-2分安静にしてから測定する。
- 測定前に喫煙やカフェインの摂取はしない。(血圧が上がるため)
- 血圧計は手首で測るものではなく、腕(上腕)で測る装置を使用する。
と言ったことが挙げられます。
上腕用の血圧計はインターネットでもある程度手頃に購入できます。
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家庭血圧の測り方を左右差や血圧計のタイプ別に知りたい方は、家庭血圧の正しい測り方は?左右差や手首・上腕タイプ別でも解説!をご覧ください。
高血圧の原因となる病気については、二次性高血圧の原因や検査方法は?疾患の治療で血圧が改善!で解説しています。
最後に
家庭内血圧と、診察室の血圧を測定することで整合性があるか、白衣高血圧がないか、家庭で血圧は正しく測定できているかなど様々な情報を得ることができ、今の治療がうまくいっているのかどうかを判断することができます。
一方で、家庭内血圧が手軽に測れることにより、1回高い値が出たからと心配になり何度も測ってしまうという弊害があるのも事実です。つまり、血圧値にその都度一喜一憂してしまい、場合によっては過度の不安を抱えて主治医に電話をしたりするというケースもあります。
血圧は緊張すれば上がりますし、例えば排便時に気張っただけでも上がります。変動するものだということを認識して、正しく付き合っていきましょう。
ほかの検査項目の見方 → 健康診断の結果の見方まとめ(A〜E判定の意味と検査項目の一覧)
急に血圧が高くなったときの原因は、急な血圧の上昇の原因は?自覚症状はあるの?で解説しています。





