γ-GTP(読み方はガンマ・ジーティーピー)の数値が高い場合は、肝臓や胆管に負担がかかっている可能性があります。
この数値が高いからといってすぐに病気とつながるわけではありませんが、やはり異常値ですと何らかの問題が出てきます。
では、その数値を下げる方法はあるのでしょうか?
また、どのような食べ物を摂れば数値は下がるのでしょうか?
そこで今回は、
- γ-GTPを下げる方法
- 中でもγ-GTPを下げる食べ物・食事・飲酒・運動について
- そもそもγ-GTPとは
以上についてまとめました。
γ-GTPを下げる方法は?
- 食事で下げる方法
- アルコールの摂取を控える方法
- 運動
それでは、それぞれについて説明していきます。
食事で下げる方法
γ-GTPの数値が高くなる原因には、脂肪やアルコールが関わっていますが、これらも適量を守れば改善される可能性は高くなります。
そのため、偏った食事や不規則で脂っこい食べ物を摂る食習慣がある方は、その点を見直す事も大切です。
γ-GTPを下げる食べ物
良質なたんぱく質
- 鶏肉・豚肉・牛肉・魚介類
- 大豆や豆腐、納豆・みそなどの大豆製品
- 卵・牛乳やチーズヨーグルトなどの乳製品
肝臓は主にたんぱく質で構成されていますので、肝臓を修復するには、良質なたんぱく質を取り入れ、肝細胞が活発に再生活動出来るようにする必要があります。
ちなみに、良質なタンパク質とは、人間の体で合成出来ない必須アミノ酸が含まれている食品です。
食物繊維
- 野菜類
- いも類・穀類
- くだもの類
- きのこ類
- 海藻類
食物繊維が不足すると便秘や腸内環境の悪化へとつながり肝臓の処理負担が増してしまいます。
野菜類では特に、トマトとブロッコリーがおすすめです。
- トマト:脂肪を減らす働きを持ち、リコピンによる抗酸化作用があります。
- ブロッコリー:スルフォラファンと言う物質が含まれており、肝機能障害の改善に効果をきたします。
シジミやアサリ
シジミは、アミノ酸のバランスが良く、解毒を助けるオルニチンが含まれます。
また、アルコール性肝炎に良いとされるビタミン12も豊富に含まれています。
アサリには、亜鉛が豊富に含まれています。
イカ・タコ・牡蠣
これらにはタウリンという物質が含まれていて肝臓の細胞を守る働きがあります。
また、アルギニンなどのアミノ酸や亜鉛などのミネラルも豊富に含まれておりでこれらも肝臓の働きを助けてくれます。
ごま
セサミンと言う物質が含まれており、肝臓の抗酸化に作用する働きがあります。
以上の様な食品を効果的に取り入れると共に、ご飯やパンなどの炭水化物は少なめにし、お肉のみを沢山食べられるようなバランスの悪い食生活を改善するように心掛けて下さい。
アルコールの摂取を控える方法
γ-GTPの数値は、禁酒、または節酒を1週間程実行する事で下がり始め、正常値となる確率も高くなります。
そのため、禁酒、または休肝日を作るなどして、アルコールの量を減らすことは重要となります。
ただし、検査前に一時的に禁酒としても体にとって何のメリットもありませんから、日頃から休肝日を設けるようにして下さい。
運動することを習慣にする
γGTPの数値が高いと、脂肪肝になっている人も多いですので、運動することを習慣にすれば、肝臓に付いた脂肪の燃焼効果が期待出来ます。
また、運動不足やストレス解消としても適度な運動を継続的に続け、毎日の生活習慣とする事が大切になります。
ただし、過度な運動は活性酸素を発生させ肝臓の細胞を傷つけますので注意が必要です。
そもそもγ-GTPとは?
γ-GTP (Gamma-glutamyl transpeptidaseの略)とは、肝臓の解毒作用に関わりのある酵素の事です。
肝胆道系酵素とも呼ばれ、肝臓や胆管の細胞が何らかの障害により破壊されますと、血液中にγ-GTPが流出する事が分かっています。
そのため、γ-GTPは、肝臓や胆管の細胞が破壊された事の指標として用いられています。
また胆汁が通る胆道が何らかの原因で狭くなると、γ-GTPやALPが胆汁から排泄しにくくなり、結果この値が上昇します。
このγ-GTPは、過度のアルコールの摂取や運動不足、肥満、肝臓脂質の蓄積により、数値の変動が比較的しやすいと言われています。
ですから、器質的な病気がない限り、それらが改善できればγ-GTPの数値を下げるのはそう難しいことではありません。
まとめ
- γ-GTPを下げる方法として、食事・アルコール・運動などがある。
- γ-GTPを下げるには良質のたんぱく質を取り入れ、肝細胞が活発に再生活動出来るようにする必要がある。
- γ-GTPを下げるには禁酒、または休肝日を作るなどして、アルコールの量を減らすことは重要である。
- γ-GTP とは、肝臓の解毒作用に関わりのある酵素の事である。
- γ-GTPの数値の変動が比較的しやすいと言われており、その数値を下げるのはそう難しいことではない。
γ-GTPの数値を下げる事は可能であることがお分かりいただけたと思います。
数値が高くても放置していると、肝臓病になってしまう可能性も高まりますし、肝機能が弱まると解毒作用が上手く機能せず、全身にも悪い影響が出てしまいます。
そうならないためにも、次回の検査までに数値が下がる事を目標とし、もう一度ご自分の生活習慣を見直してください。