家庭での正しい血圧の測り方をご存じですか?
自分の健康状態を知るための方法として毎日測っている方もおられれば、病院から朝晩測定して記録をつけてください、といわれるケースもあると思いますが、家庭用の血圧計もタイプがさまざまです。
きちんと測るとなると、気になることも出てきますね。
- 左右どちらの腕でもいいのか
- 寝ながらの測定は正確なのか
- 測る位置は手首か上腕か
などなど。
今回はそれらの疑問にも答えながら、家庭での正しい血圧の測り方についてまとめてみました。
血圧測定は、左右どちらの腕でもいい?
血圧測定をする時、左右どちらの腕が適切なのか悩みますよね。
結論からいえば、左右どちらの腕で測ってもかまいません。
一般的に右利きの人が多いため、家庭用の血圧計は右手で操作しやすいように左腕で測るように設定されていることが多いようです。
家庭で長期間記録をとる場合は、左なら左、右なら右でとずっと同じ腕で測るようにした方がいいのですが、たまには違う腕で測るようにもしましょう。
というのも、左右の血圧の差は5mmHg以内であるのが普通ですが、左右の血圧の差が10%以上ある場合は、動脈硬化が進んでいるなどの異常が起こっている場合があるのです。
例を挙げてみると…
↑この場合、左右差は20mmHgで、数値から見ても10%以上の開きがあります。
血圧は、若干右腕の方が高く出る傾向にありますが、差が大きい場合は血圧の測定結果を持って医療機関を受診しましょう。
[adsense]
寝ながら測ってもいい?
寝ながら測るとリラックスできるため、血圧は座った姿勢で測るより低く出るといわれています。
ですが、中にはカフと心臓の高さの関係で座っているより高く出てしまう人も。
いずれの方法で測ってもよいのですが、記録をとるならいつも同じ姿勢で測った方が日々の変化がわかりやすく測定結果も正確であるといえます。
昨日は朝、布団の中で寝たまま測ったけど、今日はトイレに行ってから座って測った、など毎日の測定方法に違いが出ないようにしたいですね。
上腕部が心臓の位置にくるように気をつけて、いつも同じ時間帯・同じ姿勢で測ることが大切なのです。
手首か上腕、どちらで測る方がいい?
家庭で測る場合、上腕で測るタイプの血圧計が推奨されています。
血圧は心臓に近いところで測る方が正確に出るといわれていますので、心臓から近くてカフの巻きやすいところと考えた場合、上腕で測るのが一番適しているというわけです。
もともと手首と上腕では血管の太さや硬さも違うため、血圧にも差が出ることがあるのですが、どれくらい差が出るかは個人差があります。
購入を考えるならまずは上腕タイプのものを。
手首タイプは持ち運びも便利なので、2台目としてお考えください。
以上の点に気をつけて血圧測定をするようにしたいですね。
家庭で使う血圧計の選び方についてはこちらを参考にしてください→家庭用血圧計の選び方のポイント!上腕式と手首式どちらがいい?
家庭での正しい血圧の測り方は?
- 静かで適度な室温の部屋で測る
- 背もたれのついたイスに足を組まずに座る
- 会話はしない
- 測る前にタバコ、アルコール、カフェインは摂取しない
- カフ(血圧測定時に用いる腕に巻くもの)の位置を心臓の高さに維持できる環境
室内が寒すぎると、血圧が上昇することがあるため、とくに寒い時期は室温に気をつけるようにしましょう。
またイスに座ってから1〜2分安静にしてから測定を。
カフの位置も重要で、心臓より低いと値が高く、心臓より高いと値が低く出る傾向があります。
まず、朝に測定する場合の注意点はこちらです。
- 起床してから1時間以内に測る
- 排尿を済ませる
- 朝食、服薬の前に測る
座って1〜2分安静にしてから測りましょう。
晩については布団に入る前(就床前)に座った姿勢で1〜2分安静にして測定します。
それはいいんでしょうか?
1度に測る回数は2回、そしてその平均をとるようにしましょう。
また病院によっては、夕食前・入浴前・飲酒前・休日の昼間など測る時間帯などに条件がつく場合もありますから、指示に従うようにしてくださいね。
血圧の正常値とは?
血圧の正常値については、病院や健康診断などで計測した場合と家庭での計測値で違いがあります。
家庭で測る場合はこちら↓
上の血圧(収縮期血圧)=135mmHg未満
下の血圧(拡張期血圧)=85mmHg未満
上記の数値以上になる場合を高血圧と定義しています。
参考文献:高血圧治療ガイドライン2014 P16・脱高血圧の超特効ワザ P6.7.12.13
最後に
- 1回に測定する回数は2回、その平均を記録する
- 左右どちらの腕で測ってもいいが、できるだけ決まった腕で測る
- 血圧計は上腕で測るタイプが推奨されている
- 測定時の環境、条件を守って毎日同じ時間帯・姿勢で測る
家庭で血圧測定する際には、同時間帯・同姿勢で測る癖をつけるとよいですね。
家庭で計測する場合は、上が135mmHg以上、下が85mmHg以上の場合は高血圧と判断します。
このような状態が続くようならば、日々の生活スタイルを見直し、早めに病院を受診することが大切です。