
糖尿病というと、現代病とも言われ、患者数は増加傾向にあります。
自覚症状が出にくいので「ああ、皆なるやつでしょ」「太ってるとだいたい糖尿病と言われるんでしょ」と甘く見て、治療せずに放置してる人も多いといわれています。
ですが、糖尿病は治療をしないと静かに進行し、症状が出た時にはかなり進行していて合併症を起こす危険性もあるのです。
そんな放置すると怖い、糖尿病の合併症について
- 糖尿病の合併症
- 合併症が起こる順番
- 合併症の中で特に怖い動脈硬化
以上に付いてご説明したいと思います。
糖尿病と診断され放置されている方が、治療しようというきっかけ作りになればと思います。
- 糖尿病の合併症は、細い血管が傷む「細小血管症」(神経障害・網膜症・腎症)と、太い血管の「大血管症」(脳梗塞・心筋梗塞・足の壊疽など)に分かれます。
- 「しめじ」(神経・目・腎臓)の順に出やすいと言われますが、これは目安です。順番どおりとは限らず、血糖コントロールの状態や罹病期間で変わります(日本糖尿病学会)。
- 動脈硬化による大血管症は、糖尿病と診断される前から進んでいることもあり、順番に関係なく起こりえます。
- 2型糖尿病は症状が出にくく、診断の時点で合併症が見つかる人もいます。網膜症は症状がなくても、少なくとも年1回の眼科受診が勧められています(日本糖尿病学会)。
- 血糖が高いといわれたら、症状がなくても医療機関で治療と検査を受けてください。すでに合併症があっても、正しい治療で進行を抑えられます。
糖尿病の合併症の種類!6大合併症とは?
どんな合併症が現れるんですか?
それぞれについてご説明します。
合併症の「しめじ」

- し→神経障害
- め→網膜症(目)
- じ→腎症
これらは、血管合併症で細小血管症と呼ばれます。
特に足に出ることも多い糖尿病は神経が鈍り、足病変になったり。
また、目に出ると最悪失明することもあります。そして、よく糖尿病患者で聞かれることも多い透析。
これを一生定期的に受ける必要も出てくるんです。

合併症の「えのき」
- え→壊疽(足病変)
- の→脳梗塞
- き→狭心症
これらの症状は動脈硬化となることが原因で、大血管症と呼ばれます。
上記でご説明したもののほかに、脳卒中や心筋梗塞など、命に関わる合併症もあるのです。

合併症の評価や血糖の調整のために入院することもあり、目安は糖尿病で入院が必要になるのはどんなとき?教育入院と緊急入院の目安で解説しています。
糖尿病の合併症が起こる順番は?何年で出る?
何年も後の話しなんでしょうか?
でも、実は糖尿病と分かる前から、すでに進んでいることもあるんです。

| 出やすい時期(目安) | 進行すると最悪どうなる | |
| 神経症 | 比較的早い時期から | 足の切断 |
| 網膜症 | 経過が長くなると | 失明 |
| 腎症 | さらに経過が長くなると | 人工透析 |
このように、神経症、網膜症、腎症の順に症状が出てくることが多いといわれます。ただし、これは目安で、血糖の状態や人によって異なり、順番どおりに進むとは限りません。日本糖尿病学会は、これらの合併症は「血糖コントロールが悪いほど、また糖尿病発症後の期間が長いほど起こりやすくなる」と説明しています。
また、これとは別に、動脈硬化の危険性はいつでもあるというわけです。
合併症のひとつである腎症については、糖尿病性腎症とは?尿アルブミンでわかる早期のサインと病期で詳しく解説しています。
動脈硬化が怖い!予防が大切
これが動脈が狭くなったり、働きが悪くなったりすることによって血液の流れが滞り、動脈硬化となるわけです。
動脈硬化で起こる症状をご説明します。
- 狭心症
- 心筋梗塞
- 脳卒中
- 脳梗塞
- 脳出血
動脈硬化に気付いたのが上記のような発作が起こった時というのも多いんです。動脈硬化そのものは、症状が出にくい病気です。
一方、糖尿病で血糖が高い状態が続くと、やたら喉が渇く・尿の回数が増えるなどの症状が出ることもあります(これは動脈硬化の症状ではなく、高血糖による症状です)。
それらは日常生活でよくあることなので、あまり気にとめませんよね・・・。

なので、糖尿病はきちんと治療し、合併症を予防することが大切なんです。
動脈硬化の一つである頸動脈プラークの治療法は、頸動脈プラークの治療法は?内科的治療・内膜剥離術・ステントの違いで解説しています。
参考文献:内科診断学 第2版 P305・589・814・910
今回糖尿病の合併症を知り、怖くなりました。
これを機に、病院に通院し、指示を仰ぎしっかり治療したいと思います。
最後に
- 糖尿病の合併症には細小血管症と大血管症とがある
- 合併症には神経症・網膜症・腎症・壊疽・脳梗塞・狭心症などがある
- 動脈硬化は糖尿病と診断される前から進んでいることもある
- 神経障害・網膜症・腎症の順に出やすいが、これは目安で、順番どおりとは限らない
- 特に動脈硬化は怖く、発作が起こった時に初めて気付くことが多い
「年寄りだから病気の進行も遅いでしょ。」
「死ぬまで付き合っていくしかない。」
などと思ってる方もいるかもしれませんが・・・糖尿病は医師の指導の元、食事・運動・薬物療法で血糖を整え、合併症の進行を抑えながら治療ができます。
うちの祖母も糖尿病で、長年症状を放置していたため、最期は「あれが食べたい」「これが食べたい」と・・・もっと早くにきちんと治療をしておけばと悔やんでいました。
どうかこれを読んで、治療を始めるきっかけになればと思います。
食事療法の悩みを助ける糖尿病食の宅配サービスは、糖尿病の食事は宅配がおすすめ!評判は?で紹介しています。
合併症に備える保険については、糖尿病でも保険に入れる?おすすめ3選をご紹介で紹介しています。
合併症を見つけるための定期検査
- 目(網膜症):症状がなくても、少なくとも年1回は眼科で検査を受けましょう(日本糖尿病学会)。
- 腎臓(腎症):尿のたんぱく(アルブミン)と腎臓のろ過機能を調べます。進行度は尿中のたんぱくの量と腎臓の働きで分類されます(日本糖尿病学会)。
- 神経・足:足のしびれや傷に気づきにくいことがあります。足の観察や診察を受けましょう。
- 動脈硬化:血圧・コレステロール・禁煙など、血糖以外の管理も大切です。
検査の間隔は、病状や主治医の方針で異なります。気になる症状があれば、次の予約を待たずに受診してください。

よくある疑問
Q. 糖尿病と言われましたが症状がありません。放置してもいいですか?
症状がないからといって放置はお勧めできません。2型糖尿病は症状が出にくく、診断された時点で合併症が見つかる人もいます。治療を始めるのは遅すぎることはありませんので、まず医療機関で相談してください。
Q. 一度出た合併症は治りませんか?
すでに合併症が出ていても、正しい治療を続けることで、進行を止めたり、ほかの合併症が出ないようにしたりすることが大切とされています(日本糖尿病学会)。
Q. 何科を受診すればよいですか?
糖尿病内科や内分泌内科が中心です。目の検査は眼科、腎臓は腎臓内科や内科と連携して診てもらいます。
参考文献
- 日本糖尿病学会「糖尿病合併症について」 https://www.jds.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=3





