痛風の患者さんは、圧倒的に男性に多いとされています。
男性に多い理由は、尿酸の血液中の濃度(血清尿酸値)が女性の方が低いためとされています。
しかし、女性でも痛風になる可能性はあり、近年、その患者数も増えて来ている様です。
今回は、痛風の患者、特に女性においての情報をまとめました。
痛風は男性に多いの?
痛風患者の9割以上が男性とされており、痛風は圧倒的に男性に多い病気です。
では、何故男性に多いのでしょうか?
その原因は明らかで、一般的に尿酸の血清尿酸値が女性の方が男性より低いからです。
この男女差がでる原因は女性ホルモンにあります。
女性ホルモンは腎臓に尿酸の排泄を促進する働きがあり、尿酸値が低く保たれています。
又、痛風の発作が起こるのは、血清尿酸値が7.0mg/dLを越える状態の高尿酸血症が数年間以上続いてからとされています。
この状態に到達するのに女性は男性の2倍の尿酸値の上昇が必要な点も大きいようです。
このように男女の体のメカニズムの違いにより、男性は簡単に高尿酸血症になり痛風にもなりやすいようですが、女性はなかなか高尿酸血症ならず痛風にもなりにくいようです。
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痛風の症状は?
初期の症状としては、足の親指から激痛が起こり赤みや腫れを引き起こし、足首の関節から膝関節へと痛みが徐々に広がり、強くなってきます。
症状が進行してしまうと関節部などに尿酸の結晶が固まり、痛みだけでなく関節障害の原因にも繋がります。
それに伴い血行が悪くなり、関節や骨の再生が妨げられてしまうことで歩行が困難になる事もあります。
女性の痛風患者が増えてるってホント?
これまでは痛風の患者は30代から40代の男性がほとんどだと言われていました。
しかし、近年において、20代、30代の若年層や女性にも患者が増えているようです。
若年層の発症原因としては、やはり食生活の欧米化が大きいようです。
女性の発症に原因としては、女性ホルモンが関係しているようです。
通常、女性ホルモンの働きにより女性の痛風の発症率は低くなっています。
しかし、閉経を迎えた女性の女性ホルモンの分泌は減少し、その結果として体内の尿酸の量が増えてしまいます。
そこに近年多く見られる女性の社会での活躍、それに加え生活習慣の乱れ、過労、ストレスなど、以前は男性特有とされた環境が女性の中にも広がってきた事で痛風になる女性も増えて来ている様です。
女性が痛風にかかりやすいのは何歳ごろから?
女性ホルモンの分泌が少なくなる閉経後には、女性も痛風を起こしやすくなる様です。
ちなみに閉経の平均年齢は、50歳前後とされています。
痛風にかかりやすい人ってどんな人?
痛風患者は圧倒的に男性に多いですが、他にも 遺伝的素因、生活習慣の問題、肥満なども痛風にかかりやすい原因とされています。
そして、ストレスも痛風に大きく関係していることが分かっています。
ストレスと生活習慣病との関係はよく知られていますが、 痛風の発作もストレスが蓄積されると起こりやすくなるようです。
特に中高年の男性に痛風患者が多い原因の一つとして、仕事や家庭においての重圧も大きく、 責任感や不安から大きなストレスにさらされていることが挙げられています。
上記のようにストレスを溜めやすい性格として、まじめで几帳面な人、物事を深く考え込む人などがあります。
最後に
痛風が女性に増えて来ているのは意外ではなかったでしょうか。
女性の方でも、症状が出てきたら痛風を疑ってもおかしくないですが、痛風に似た症状の他の病気がある事も頭に入れておいて下さいね。
痛風は、アルコールの適量を守るなどの生活習慣を改善し、尿酸値を低下させていけば、発症のリスクは減ていきます。
そして、ストレスをためない事も大切ですね。