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急性膵炎は、膵臓の受けたダメージの大きさによって、数日で治るものから、ほんの数時間で危険な状態へと陥るものまでと様々です。

急性膵炎が発症すると、どの様な食事に注意し、治療が行なわれるのでしょうか?

今回は、その辺の疑問を解決できるよう、急性膵炎

  • 食事
  • 治療
  • 入院期間

についてご説明したいと思います。

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急性膵炎の食事で気をつけることは?

急性膵炎になってしまうと、予後の再生を防ぐ為に約半年から1年もの食事制限が必要となります。

症状が治まったからといって普段通りの食事に戻してしまうと、再発や悪化につながってしまうためです。

食事療法の流れは、

  1. 絶食
  2. 半流動食
  3. お粥などの流動食
  4. 控えめの通常食
  5. 少しずつゆっくり食事量を増加させる

ダメージを受けた膵臓を健康な状態に戻すことが重要です

絶食から始まり、膵臓が健康な状態に戻るまでに、約1年ほど掛かるとされています。

医師
特に通常食に戻られてからは、以下のことに気をつけて下さい。

禁酒

アルコールは膵臓を刺激するので厳禁です。

暴飲暴食を避ける

食事量を少なくし、腹六分目~八分目を心がけるのが大切です。

たんぱく質の摂取

たんばく質は、膵臓にとって大切な栄養素となります。

良質のたんぱく質を摂る様に意識して下さい。

脂肪の摂取は控える

脂肪は消化するのに時間がかかるため、長時間膵臓を刺激してしまいます。

脂肪の摂取はできるだけ控えるようにして下さい。

ただ、美味しく感じなければ飽きてしまいがちですが、市販の減塩調味料を利用したりするのもオススメです。

急性膵炎の治療は?

急性膵炎は、発症してから48時以内に適切な治療がされる事が重要となります。

急性膵炎の治療の基本は、

  • 絶飲絶食により膵臓の安静
  • 十分な輸液
  • 循環動態の維持
  • 痛みへの治療(対処法
  • 感染症などの合併症の予防

などになります
Acute pancreatitis hito

飲食をする事で、膵臓を刺激してしまい、膵酵素の分泌を促進させ、膵炎を悪化させてしまいますので、絶飲絶食は大変重要とされています。

また炎症により、大量の水分が失われている状態ですので、多量の輸液が必要となります。

上記の基本治療に加えて、症状によって以下の治療が施されます。

関連記事)急性膵炎はなぜ怖い?重症度分類とは?わかりやすく徹底解説!

膵炎が軽症の場合

  • 腹痛などの痛みに対して鎮痛薬
  • 膵酵素の活性化を防御する働きのある蛋白分解酵素阻害薬

これらの薬を服用後、症状が軽くなっていきます。

膵炎が重症化した場合

  • 様々な合併症に対する治療が必要
  • 患者がショック状態などの場合には、ICUで全身管理が必要
  • 血液浄化療法蛋白分解酵素阻害薬の動脈注射療法が検討される

胆石性膵炎の場合

  • 内視鏡を使い胆管結石の除去や胆管ドレナージ

管を挿入して体内にたまった余計な水分や血液などを体外に抜く措置が必要になります。

急性膵炎の入院期間は?

入院期は、病気の症状や治療法で大きな違いがあります。

目安としては、

  • 比較的軽い症状の場合には、2週間前後
  • 症状が重い場合には、1ヶ月から3ヶ月程

かかる場合もある様です。

関連記事)急性膵炎の入院期間や予後は?完治まではどれくらい?

医師
また、入院となったら気になるのが費用ですよね。

入院費用

医療費の自己負担額は70歳未満の場合は3割です。

この急性膵炎の医療費は、入院期間や重症度によっても異なってきますが、基本、

  • ベッド代1日5,000円(病院や部屋によって異なる)
  • 食事代(絶飲絶食の場合はなし)
  • 薬代(点滴を含む)
  • 手術代(行えば)

が必要となります。

膵炎の場合に使用される薬が高額となります。

その負担を少しでも軽くするために、予めジェネリックをお願いしておくことも方法です。

医師
1ヶ月入院した場合の自己負担額の目安でご説明します。
低所得者 生活保護の被保護者や市町村民税非課税世帯などの方 35,400円
一般の方 低所得者にも上位所得者にも該当しない方 80,100円+(医療費-26万7,000円)×1%
上位所得者 標準報酬月額53万円以上の被保険者及びその被扶養者 15万+(医療費-50万円)×1%

 

1ヶ月間の医療費の自己負担額が一定額を超えた場合は、高額療養制度によって還付される制度があります。

入院が決まっている場合は、「限度額適用認定証」を発行してもらいましょう。

すると病院で自己負担額以内の支払いに済ませることができます。

しかし、急性膵炎の場合、緊急入院となることも多いでしょう。もちろん、入院後に申請することも可能で、その場合は後日還付されます。

ですが、この申告をしないと、1ヶ月の治療費が10万円を超え、高額になることが膵炎の場合は多くあります。

医師
また、予後の治療や通院が必要となる場合もある膵炎、領収書を保管しておきましょう。

1年間の医療費(1月〜12月)が1世帯10万円を超えた場合、医療費控除の申請が出来ます。

控除額は、実際に支払った医療費総額から10万円を差し引いた金額の5%です。

膵炎で入院した場合は、その後の経過観察も必要となり、その際の通院費も申請できますので、領収書をしっかり保管しておきましょう。

参考文献:病気がみえる vol.1:消化器 P402〜410
参考文献:消化器疾患ビジュアルブック P233〜237
参考文献:内科診断学 第2版 P901〜902
参考文献:新 病態生理できった内科学 8 消化器疾患 P271〜902
参考文献:急性膵炎診療ガイドライン 2015
図解 決定版 すい臓の病気と最新治療&予防法

最後に

  • 絶飲絶食により膵臓の安静・十分な輸液・循環動態の維持・対処法・感染症などの合併症の予防が大切
  • 入院期間は、比較的軽い症状の場合には→2週間前後・症状が重い場合には→1ヶ月から3ヶ月程
  • 膵炎の場合に使用される薬が高額となるため、高額療養制度申請を
  • 約半年から1年もの食事制限が必要

 

急性膵炎の治療後は、再発しないようする事が大変重要です。

その為には、上記で述べました様に、食事療法が大変大切となり、禁酒も重要となります。

時間を掛けて健康な状態に戻した膵臓も、禁酒を守らない事で再発に至るケースも多く、その様な事を繰り返し行なっていると、慢性膵炎に移行してしまい完治が不可能な状態になってしまいます。

その様な恐ろしい事態を避けるためにも、精神面での安定を保つ事も大変重要です。

くれぐれも、「少しだけなら」などとお考えにならないで下さいね。

その甘い考えが、取り返しの付かない結果を招くと言っても過言ではありませんから。

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