Colon cancer in PET inspection Eye-catching image

近年増加している大腸がんですが、肝臓や肺などさまざまな臓器に転移をきたし、若い人が亡くなるケースも増えています。

そんな大腸がんはPET検査でどの程度わかるのでしょうか?

今回は、PET検査における大腸がん診療についてまとめました。

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PET検査で大腸がんは見つけやすい?

PET-CTにおける大腸がんの検出率は95%以上と言われており、非常に見つけやすいがんの一つと言われています。

検査にはそれぞれ得意ながん、苦手ながんというものがあるのですが、PET-CT検査においては、大腸がんは得意だということですね。

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大腸がんの転移にも強い!

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さらに、PET-CTは、大腸がんのリンパ節転移、肝転移、術後の再発にも強いと言われています。

とくに術後再発については、手術をするとどうしてもその瘢痕などと区別がつかないことが他の画像検査ではあるのですが、PETではそういったことがなく、がん細胞がいれば集積される=光るので、それで判断することができます。

これを「腫瘍のviabilityが評価できる」といい、大腸がんだけでなく、悪性リンパ腫などにおいても、PETは非常に有用とされています。

大腸がんの実際のPET画像は?

実際に典型的な画像を見てみましょう。症例は、70 歳代の女性。腹痛を主訴に来院し精査しました。この場合は症状があって検査をしているので、人間ドックではありませんね。その時のPET検査が下の画像です。

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矢印をつけたところが、大腸がんです。すごく集積が強くてわかりやすいですよね。その他の部位に集積を認めている=黒いところは、いずれも生理的な集積で正常です。膀胱、腎臓、心臓、唾液腺、大脳に主に集積されています。

次に、リンパ節転移の画像を見てみましょう。こちらはCT画像と融合しており、PET-CTの画像です。

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骨盤内の左側に丸くて光っているものがありますよね。これがリンパ節転移を示唆する所見です。このようにCT画像と融合できるので、どこが光っているのかがわかりやすいですね。

大腸に集積すれば大腸がん?

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残念ながらPETをとれば大腸がんは完璧!というわけではありません。サイズが小さいものはわからないこともありますし、さらに実は、小腸や大腸といった消化管には生理的に集積をすることがあります。その場合、大腸がんと区別ができないことがあるんですね。

施設によっては、そういった場合に、少し時間を空けてから再度撮影します。これを遅延像といいます。生理的な集積ならば、時間をおけば移動するのに対して、大腸がんならば移動しないので、それで見極める事もあるのです。

あとは、腸管に沿った長い分布であれば、消化管の生理的な集積だと判断することもあります。

一方、悪性らしい所見は、上の画像のように、限局性に集積を認めているということですね。また遅延像でも場所を変えずに同じように集積します。

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PETで大腸がんと確定診断できる?

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他の臓器とどうように、PET検査で大腸がんが疑わしい場合でも、確定診断にはなりません。やはり確定診断には、内視鏡により生検をして組織を評価することが必要になります。

他にPETによる大腸がん診断で注意するべきことは?

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糖尿病の治療薬の一つである、ビグアナイド系の薬(メトホルミン)を内服していると、腸管に集積を認めて、がんがないのにあたかもがんがあるように見えてしまう(偽陽性)ことがあります。ですので、この検査をする前には、内服を中止する必要があります。

また、検査前後で下剤が使用されていた場合には、生理的集積が増強したり、以前に内視鏡的切除や生検が行なわれていた場合には局所的に異常な集積を認めることがあります。

ですので、これらに該当する場合は、問診の際にきちんと伝えないと、がんじゃないのにがんかもしれないと診断されてしまう原因となってしまいます。

 

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