PET検査は万能では決してありませんが、全身を一目で見ることができ、がんがあれば、一目でわかることもあります。
ではなぜPET検査でがんがわかるのでしょうか?
PET検査でがんがわかる理由とは?
がん細胞は正常の細胞と比較して、約4-8倍のブドウ糖を摂取すると言われています。
つまり、がん細胞は「食いしん坊」だというイメージです。
周りの正常の細胞よりも食いしん坊だと、検査のために注射して体内に入れたFDGを食べる速度も速くなり、周りよりもFDGの取り込みが多くなります。
結果、がん細胞が光る=FDGの集積が多くなるのです。
出る杭は打たれるというか、周りより目立つようになるんですね。
転移があれば転移のところもわかることがある。
がんの原発がわかるだけではなく、転移があれば、その転移もPET検査ではわかることがあります。
がんによっては原発はわかりにくいけど、転移先のみわかることもあります。
腫れているリンパ節だけがPETでわかることもあるのです。
つまり、PET検査をすると、がんの原発巣および転移巣までわかり、治療法や治療範囲の決定などに非常に有効であるということです。
他の検査で、がんが見つかったあと、どこまで広がっているのかを見る目的で、PET検査がなされることや、
がんが見つかり、治療をして、その治療効果を判定するために、PET検査がされることもあります。
単なるがん検診以外にもPETは医療界では重宝される検査です。
[adsense]
良性病変にも集積することがある。
ここで注意点として、
だということです。炎症など良性の病変にも集積することがあったり、単なる正常な部位にも生理的に集積することがありますので、早とちりしないように注意が必要です。
PET検査は非常に優れた検査ではありますが、決して万能ではないということも覚えておきましょう。