手軽に行え、体の状態を知ることができる検査として、尿検査があります。
その中でも、尿蛋白がでた場合、病気が原因のことや病気以外が原因のこと、女性の場合でしたら妊娠中に出るものなど・・・様々な原因で陽性となることがあります。
しかし、実際のところ・・・
どれくらいの人(何%くらいの人)が、尿検査で蛋白が陽性になっているのでしょう?
今回は、そんな尿検査で蛋白が陽性になる割合(比率)について、
- 小・中学生
- 大学生
- 40代
- 50代
- 60代
- 70代
- 80代以上
と、年代別に分け、データを紹介したいと思います。
尿蛋白が陽性になるのはどれくらい?
年齢の低い方から順に、陽性率を紹介していきます。
ちなみに尿検査で蛋白が陽性となる基準値はこちらです。→【まとめ】尿蛋白の基準値は?陽性の場合の再検査は?
【小・中学生】尿蛋白陽性率
学校疫学データ(学生の健康白書・1995)によると
- 小学生全体 0.69%
- 中学生全体 2.11%
目安として小学生・中学生では100人に1人〜2人くらいが引っかかるということです。
【大学生】尿蛋白陽性率
- 大学生全体は、4.06%
となっており、大学生では100人に4人くらいが引っかかるということです。
年齢が上がるにつれ陽性率が増加しているのがわかります。
40代以降は、平成6年度、茨城県総合健診協会の検尿疫学データです。
【40代】尿蛋白陽性率
- 40代男性は、2.3%
- 40代女性は、1.0%
【50代】尿蛋白陽性率
- 50代男性は、2.9%
- 50代女性は、1.4%
【60代】尿蛋白陽性率
- 60代男性は、3.6%
- 60代女性は、1.9%
【70代】尿蛋白陽性率
- 70代男性は、4.4%
- 70代女性は、3.1%
【80歳以降】尿蛋白陽性率
- 80歳以降は、6.9%
- 80歳以降は、5.9%
これらの結果を見ると、やはり年齢と共に尿蛋白陽性率は増加しています。
そして、男女比で見ると、男性の方が全年代で多い傾向がありますね。
これには、年齢と共に増加する高血圧や糖尿病により、腎機能が低下して、尿にも影響が出ているということも関係します。
しかし、全てが病気につながるわけではなく、尿蛋白で陽性となる原因には、 生理的蛋白尿というものもあります。
詳しくはこちらをご覧ください。→【徹底まとめ】尿検査で蛋白が出る原因は?わかる病気はコレ!
参考文献:
あなたも名医!危ない 尿蛋白・血尿P6・7
日内会誌 90:1200,2001
最後に
- 年齢が上がるにつれ、尿蛋白陽性率も増加している
- 女性よりも男性の方が、尿蛋白陽性となることが多い
全てが病気につながる(原因)わけではありませんが、尿蛋白が陽性と出た場合、しっかり病院で検査をし、原因を突き止めることが重要です。
くれぐれも放置しないようにしましょう。