糖質制限食がブームで、糖質をほぼ全く食べないダイエットも行われています。
いまブームのライザップも、糖質を極力食べずに、たんぱく質や野菜摂取をし、脂肪を落とし、筋肉トレーニングで筋肉をつけるというダイエット方法です。
この糖質制限食、効果はあるようですが、それ以外の悪影響はないのでしょうか?
糖質制限食は危険?
まず、米国糖尿病学会および日本糖尿病学会が出している、推奨されている栄養バランスは以下です。
米国糖尿病学会 | 日本糖尿病学会 | |
炭水化物 | 50-60% | 50-60% |
たんぱく質 | 15%以下 | 20%以下 |
脂質 | 25-35% | 30%以下 |
これによると、半分ちょっとは炭水化物でカロリーを摂ろうと推奨されています。
(追記)2013年に米国糖尿病学会はこの比率を抹消しました。したがって日本糖尿病学会のみです。
→参考)三代栄養比率の比率について
なぜたんぱく質や脂質で摂ってはいけないのでしょうか?
実際に、低炭水化物食として炭水化物を摂取カロリーの40%(脂肪30%、高たんぱく質30%)にした食事が肥満患者の減量に効果的だったという報告もあります。
ただし、「だるい」「しんどい」という副作用が出て、この食事を続けられなかったという人も出ています。
このような自覚症状は、炭水化物を減らすと、
- 筋肉中のグリコーゲン量が減量してしまうこと
- 脂肪の分解による血中のケトン体が上昇してしまうこと
が起こってしまうために生じてしまうと考えられています。
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高タンパク食はなぜいけないか?
たんぱく質を増やすと、まず腎臓の負担が増えることになります。
もともと腎臓の機能が低下している人は悪化してしまう可能性があります。
また、動脈硬化を進行させる可能性があると言われています。
脂質の過剰摂取は動脈硬化を進行させます。
(追記)このように考えられてきましたが、最新のアメリカ糖尿病学会の報告では、タンパクの上限が緩くなっています。日本の厚労省でさえもタンパクの上限は設定しないと2015年に発表しているのです。
参考)糖質制限食は1日何g?問題点はない?最新の米国の発表から。
糖尿病学会が懸念していることとは?
「いやいや、低炭水化物ダイエットは、摂取するカロリーの炭水化物の割合だけじゃなくて、そもそも全体のカロリーも少ないから!!」
「たんぱく質や脂質の摂取も、そもそも普通より抑えているから!」
という声が聞こえてきそうです。
糖尿病学会が懸念しているのは、「炭水化物を減らす→その分を、たんぱく質や脂質で補う」ということです。この点が糖質制限ダイエットが最も問題であるとされている点です。
しかし、実際はそのような懸念は全て最近の発表で消えてしまいます。
ライザップでダイエットがうまく行く理由
- 高額のお金を払っている。
- 食事を報告しないといけない。
トレーナーに食べた食事を報告しなければならないとなると、「ラーメンを食べました。」とは言えずに、続ける効果があります。人に管理されることで、続けられます。
何より、これが無料とか値段が安いプランならば、「まあ、いいか」と脱落していく割合はもっと多いでしょう。
高額のお金を払っており、2ヶ月という期限つきなので、自分を追い込めるのでしょう。
学生の頃に、テスト直前だから勉強した、というのと同じです。
最後に
2ヶ月で脂肪をそぎ落とし、かつ美しい筋肉を手に入れようとするライザップですが、問題は続くのかということです。
仮に続いたとして、体重が落ちれば、数字として見えるのでゲーム感覚で面白いかもしれません。
問題は、目標体重に到達したその後、リバウンドすることなく続けられるかということですね。
ライザップ期間終了後が問題です。