眼が何らかの外傷を受けると誰もがびっくりします。眼球が破裂することもあるからです。
またガラスの破片などが目の中に入った場合はどうでしょうか?
今回は眼球の外傷の際の分類、症状、検査などについてまとめました。
眼球の外傷の分類は?
- 開放性:眼球破裂、眼球穿孔
- 非開放性:眼球打撲、眼球の全層ではない傷
当然開放性の方が重症で症状が強いことが多いです。
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眼球破裂とは?
転倒などにより眼球に何らかの外力が加わり眼の内圧が上昇し、耐えきれなくなり眼球の壁が破裂することを眼球破裂と言います。
有名なのは、白内障手術をした後に手術した傷口が破裂するということです。また、部位としては、外眼筋が付着する部位の直下で破れることが多いです。
眼球破裂の症状は?
- 視力低下:光を感じられなくなるほど
- 眼痛
- 充血
眼球破裂の診察は?
前眼部に眼瞼腫脹・出血、結膜腫脹・出血がみられますが、痛みを伴い診察は困難とされます。そこで画像検査を用います。
具体的には頭部のCT検査を行い、眼球壁の左右差をチェックすることで眼球破裂を診断します。
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眼球穿孔とは?
眼球穿孔とは、ガラスの破片が目に入ったりして、物理的に角膜や胸膜が切れてしまった状態のこと。
眼球穿孔の症状は?
- 眼痛:特にこの症状が強いのが特徴。
- 視力低下
- 充血
また眼球穿孔の合併症として、
- 外傷性白内障
- 眼内異物
- 細菌性の眼内炎
を起こすことがあります。
眼球穿孔の診察は?
前眼部に角膜裂傷、胸膜裂傷、結膜裂傷や、穿孔した部位から虹彩が脱出することがあります。
本来眼球の白いところに黒いものがあるのが特徴です。
眼球打撲とは?
野球のボールなどが眼球に当たり、眼内組織の弱い部分が断裂した状態です。虹彩の付け根などが弱い部分であり、虹彩断裂を起こすことがあります。
眼球打撲の症状は?
- 視力低下:この症状が強いことが多い。
- 眼痛
- 充血
眼球打撲の診察は?
前眼部に前房出血、虹彩断裂をきたします。
眼底検査では、外傷性の網膜剥離や硝子体出血をきたすことがあります。
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まとめ
外傷の後、突然眼が見えなくなった、ガラスが眼の中に入った、野球のボールが眼に当たったなど、眼球外傷の原因になります。
眼球外傷には大きく、開放性と非開放性に分けられ、今回はその中でも非常に重要な
- 眼球破裂
- 眼球穿孔
- 眼球打撲
についてまとめました。すべてについて言えることは、外傷後ここに記載したような症状があれば、速やかに眼科を受診するということです。
みなさんの参考になれば幸いです。