人間ドックや健診で用いられる事の多い腹部エコー検査は、自覚症が出にくいために発見が遅くなってしまう病気に対して威力を発揮します。
また、エコー検査で使う超音波の周波数では、人体に対する影響や苦痛も無く安全なため、産婦人科においては胎児の診察にも用いられています。
では、腹部エコー検査を受けると費用はどのくらいになるのでしょうか?
そこで今回は、
- 腹部エコー検査の費用
- 腹部エコー検査の費用 、妊婦の場合
- 胃カメラと腹部エコーの費用
以上について説明していきます。
腹部エコー検査の費用はどれくらい?
腹部エコー検査自体にかかる料金は
- 5,300円(3割負担の場合は、1,590円)
となります1)。
腹部エコーの料金は一律!
腹部エコー検査では、
- 肝臓
- 腎臓
- 胆嚢
- 膵臓
- 脾臓
- 副腎
- 膀胱
- 大動脈など血管
- 消化管など
を観察します。
1臓器いくらという値段設定ではなく、スクリーニングの場合は、これらを一通り見て一律の値段設定です。
また、エコー検査以外に、診察料や場合によっては追加検査、薬の処方代などもかかることがあります。
ここでの料金はあくまで目安ですので、実際の料金はご利用になる医療機関で事前にご確認下さい。
同じエコーでも部位によって値段は異なる!
同じ超音波を用いたエコー検査であっても検査をする部位により値段が異なります。
腹部エコーは5,300円ですが、頭頸部、四肢、体表(肛門、甲状腺、乳腺、表在リンパ節など)、末梢血管などは、3,500円(3割負担の場合は、1,050円)となっています。
また、心臓エコー検査は値段設定がややこしく分かれており、
- 経胸壁心エコー法:8,800円
- Mモード法:5,000円
- 経食道心エコー法 :15,000円
- 胎児心エコー法:10,000円
となります1)。(3割負担の場合はそれぞれ0.3を掛けた値段となります。)
胃カメラと腹部エコーの費用は?
腹部エコーの費用:5,300円(3割負担の場合は、1,590円)ほど。
胃カメラの費用:3割負担の場合で、約4,000円~ 5,000円ほど。
胃カメラに関しては、基本的な検査費用以外にも、
- 初診料・前処置薬剤・採血に掛かる費用
- 病理細胞検査の追加費用(検査中に病変が見つかり細胞の一部を採取した場合の費用)
なども必要となりますので、多目の金額を準備するようにして下さい。
胃カメラと腹部エコーを同時にする事のメリット
胃カメラを希望すると、同時に腹部エコー検査をすすめられる場合があります。
その理由は、
- 胃カメラでわかるのは→胃や食道、十二指腸
- 腹部エコーでわかるのは→肝臓や胆のう、膵臓、腎臓、膀胱など。
と、腹部エコーではその周辺の臓器の情報を得ることが出来るためです。
胃に何らかの痛みがある多くの場合は、胃や食道・十二指腸に原因がありますが、それ以外で、胆石症や胆のう炎・膵炎などの可能性もあります。
ですので、胃カメラと腹部エコーは、互いの足りない箇所を補っている事になります。
また、胃カメラも腹部エコーも、検査前の準備として絶食が必要ですので、同じ準備で両方検査できるメリットがあります。
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参考文献:
1)診療点数早見表 2016年4月版
まとめ
- 腹部エコー検査費用の目安は、3割負担で1,590円ほどである。
- 同じエコー検査でも、腹部以外の部位では値段が異なることがあるので注意。
- 胃カメラの費用の目安は、3割負担で約4,000円~ 5,000円ほどである。
- 胃カメラと腹部エコーは、互いの足りない箇所を補っているので、同時に検査を受ける事がすすめられることがある。
医療機関で腹部エコーや胃カメラを受ける場合は、とくに症状もなく、医師からの診断もないままに普通に検査を受けると全額自己負担になりますから注意が必要です。
検査を受けるにあたり、どのくらいの費用が必要か事前にきちんと把握して、全て納得した上で検査を受けるようにして下さい。