脳梗塞が脳に起こっても、サイズが小さかったり、梗塞が起こった場所によっては症状として表に出ません。しかし、小さな梗塞が起こるということは、やがて大きな梗塞が起こる危険因子となります。

実は脳ドックで見つかる異常で最も多いのが、この症状が出ない小さな脳梗塞(無症候性脳梗塞)と、大脳白質病変なのです。

では、この症状が出ない小さな脳梗塞(無症候性脳梗塞)ってどうやって診断されるのでしょうか?

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脳ドックで、症状が出ない小さな脳梗塞(無症候性脳梗塞)は見つかる!

Headache

症状がないので、脳ドックを受けて、「古い脳梗塞がありますよ。」と言われたらびっくりしますよね。でも、それは症状が出るような大きな脳梗塞が起こる前でよかったと思うべきです。

この症状が出ない小さな脳梗塞(無症候性脳梗塞)も大脳白質変化と呼ばれるものも、高血圧との関与が強く示唆されており、血圧を下げる治療によりその進行を抑えらえる可能性が高いと考えられています。

つまり、治療の対象になるものです。(大脳白質病変は程度によっては治療の対象にはなりません。)

症状が出る前に見つかり、治療により進行を抑えられたら、脳ドックを受けた甲斐があったということになります。

ただし、この無症候性脳梗塞は、同時に脳出血を生じるリスクがあり、いわゆる血液をサラサラにする薬である抗血小板薬の投与は慎重であるべきとされています。

梗塞は血管が詰まる病気、出血は血管が破れる病気。動脈硬化はどちらのリスクにもなりますから、このバランスの取り方が難しいんですね。

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脳ドックで無症候性脳梗塞は信号の組み合わせで診断される!

具体的なお話をしますと、MRIのT1強調像、T2強調像、FLAIR像などをもとに診断していくことになります。

無症候性脳梗塞のほとんどは、小さな梗塞であり、ラクナ梗塞とよばれます。

このラクナ梗塞、平均すると成人全体で約10%にみられます。結構多いですよね。

で、このラクナ梗塞はどうやって診断するかというと、以下のようになります。

ラクナ梗塞 白質病変 血管周囲腔
T1強調像 低信号 等〜低信号 等〜低信号
T2強調像 明瞭な高信号 高信号 高信号
FLAIR 等〜高信号時に、低信号 明瞭な高信号 等〜低信号
周囲 T2WI,FLAIRにて不規則な高信号 周囲に高信号を伴わない。
その他 最大径3mm〜15mm 3mm以下

T1強調像、T2強調像、FLAIR像の信号パターンと、その周囲の様子、およびサイズなどから判断するんですね。

MRI1

脳ドックで診断された「古い脳梗塞」の注意点

注意すべきは、血管周囲腔という正常構造が目立つ人がいて、これを脳梗塞と誤診しないようにすることですね。

またしばしば問題になるのがやはり白質病変であり、これらを、「脳梗塞」と診断しないことが大事です。

せっかく脳ドックを受けて、正常あるいは正常範囲内なのに、なんでもかんでも「脳梗塞」と診断されて治療されてしまうケースは実際はかなり多いと思われます。だからこそ、きちんとした専門家が画像の読影をするべきですよね。

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