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急性胆管炎は、その名の通り、胆管に炎症が起こる病気です。

胆管は、肝内胆管→肝門部胆管→上部・中部・下部胆管と続き、十二指腸乳頭から、消化管へと流れていきます。その途中で、閉塞をきたし、胆汁がうまく流れなくなり、細菌感染などを起こして胆管炎を起こします。

今回は胆管炎の症状、原因、胆管炎が怖いと言われる理由などについてまとめました。

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胆管炎の原因は?

AOSC

胆管は上のように、緑の胆道と言われるところから胆嚢を除いた部位で、肝内胆管→肝門部胆管→上部・中部・下部胆管と続きます。

そのどこかで狭くなったり、閉塞機転をきたした場合、胆汁は鬱滞して、感染をきたし胆嚢炎を起こすことになります。

ですので、閉塞機転をきたすものが原因ということになります。原因には、

  • 総胆管結石
  • 腫瘍

の大きく2種類があります。総胆管結石は、胆嚢でできたいわゆる胆石が落ちてきたものである場合が多いです。

その他、

  • 良性胆道狭窄
  • 胆道の吻合部狭窄

なども原因になります。

医師
悪性腫瘍の割合は10-30%程度と言われています。

総胆管結石はどうやってできる?

胆管炎の最大の原因である総胆管結石はどのようにできるのでしょうか?
医師
一次性と二次性に分けることができます。
一次性胆管結石

胆汁鬱滞や細菌感染により総胆管内で生成された結石の事で、5%を占めます。

二次性胆管結石

二次性というのは他所で作られた結石が、落ちてくる結石の事です。

つまり胆嚢や肝内胆管で作られた結石が落ちてくるもので、こちらが大半を占めます。

cholangitis

胆管炎の原因菌は?どうやって感染する?

胆管炎の原因は感染によるのですが、その原因菌としては、

  • グラム陰性桿菌

が多く、特に大腸菌が多いとされます。ついでクレブシエラが原因となります。

そして、これらの細菌はどうやって胆管にたどり着くかというと、腸管から上行性感染をすることが最多です。

胆管炎の症状は?

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胆管炎の症状はどんなものがありますか?
医師
以下の症状が挙げられます。
  • 発熱
  • 腹痛
  • 黄疸

 

これら3つを合わせて、Charcot(シャルコー)の3徴と言います。

ただし必ずしも3つ揃うわけではないので注意が必要です。実際揃うのは7割以下と言われています。

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胆管炎の検査所見は?

血液検査は?

白血球や炎症反応であるCRPが上昇するほか、胆道系酵素であるALPやγ-GTPが上昇します。

また肝酵素やビリルビンも上昇します。

画像検査は?

画像では、エコーやCT検査で、胆管が拡張する様子が見える場合があります。

また閉塞機転となっている総胆管結石や胆道の腫瘍を同定できることもあります。

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胆管炎はなぜ怖い?

胆管炎は怖いと言われますがなぜ怖いのですか?
医師
最悪、死に至る病気であるためです。

胆汁が鬱滞すると、胆道内圧が上昇し、結果、感染を伴いやすくなります。感染を伴った状態が、胆管炎です。

胆道内圧が上がると、細菌やエンドトキシンが血液中に移行しやすくなります。血液が細菌に感染している状態で、これを敗血症と言います。

胆管炎から敗血症へ至った状態を急性閉塞性化膿性胆管炎(AOSC:acute obstructive supprative cholangitis)と言います。

Cholangitis

これは非常に恐ろしい状態で、

  • ショック
  • 意識障害
  • 播種性血管内凝固(DIC)
  • 急性腎不全

 

へと陥り、多臓器不全で、最悪命を落とすことになります。

急性胆管炎のうち、1割強が重症化し、適切に治療をしても3-10%が死亡します。これは同じ胆道系の感染症である胆嚢炎に比べても重症化する割合も死亡率も高いのです。

医師
胆管炎は胆道感染が全身に広がるので非常に恐ろしい病気です。

ちなみに、上のCharcot(シャルコー)の3徴に加えて、

  • 意識障害
  • ショック

を入れた5つをReynolds(レイノルド)の5徴と言います。これを満たしたものを、急性閉塞性化膿性胆管炎(AOSC)と言います。

ただし重症であっても、このReynolds(レイノルド)の5徴が全て揃うのは1割以下と言われています。症状が揃わないから重症ではないと勘違いしないことが重要です。

再発性化膿性胆管炎とは?

胆管炎の中でも特殊なタイプで、文字通り胆管炎の再発を繰り返します。

肝内結石により生じるのが特徴で、この結石があるために、なかなかスッキリと治りきらずに、治っても再び胆管炎を再発することが多いと言われています。

肝臓の中でも左葉に好発し、繰り返すことにより、肝臓の萎縮や、肝内膿瘍、肝内門脈血栓症を引き起こすことが知られています。

急性胆管炎の治療は?

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治療は、原則として、細菌感染している胆汁を速やかに抜いて(ドレナージ)しまうことです。重症胆管炎に対して適切なドレナージ処置を行わない場合、100%に近い死亡率が報告されています。ドレナージが救命のためには、非常に重要となります。

初期治療として、絶食、点滴、抗生物質の投与をします。

胆道ドレナージ

引き続き、詰まっている胆汁を解放するために、ドレナージをおこないます。基本は内視鏡を用いたアプローチです。

内視鏡的ドレナージ

内視鏡で、十二指腸乳頭からアプローチをします。内視鏡的にドレナージ(EBD)を行います。鼻からドレナージチューブを出してくる内視鏡的経鼻胆道ドレナージ(ENBD)や腫瘍などの場合は胆管にステントを留置することもあります。

参考記事)ENBDとERBDの違いは?目的は?

経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)

「経皮」とは皮膚を経由して、「経肝」とは肝臓を経由して、それで胆道をドレナージする(外へ解放する)というものです。

つまり、皮膚から肝臓を串刺しにして、胆道へアプローチして、そこへチューブを入れて、皮膚から胆汁を排泄するという手技です。

PTBD

出典:https://www.osaka-med.ac.jp/deps/sur/html/service/service03.htmlより引用改変

関連記事)急性胆嚢炎の原因から、診断、治療までまとめ!

まとめ

胆管炎は、敗血症に陥る可能性があり、その場合は命に関わる病気です。

胆石がリスクとなるため、上記の腹痛、発熱、黄疸といった症状があれば、すぐに病院を受診するようにしましょう。

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