健康診断の心電図の結果に「右脚ブロック」「洞性徐脈」「ST-T変化」など、聞きなれない言葉が書かれていて不安になった人も多いのではないでしょうか。
心電図の所見には、健康な人にもよく見られて心配の少ないものから、早めに受診したほうがよいものまであります。この記事では、健康診断でよくある心電図の所見を、目安ごとに整理しました。
「完全右脚ブロック」って書いてあった。心臓が止まりそうってこと?
名前はこわいですが、完全右脚ブロックは健康な人にもよく見られる所見で、ほかに異常がなければ経過観察になることが多いんですよ。
よくある所見の早見表


判定区分(C・D2)の意味は、心電図の結果の見方は?判定区分(C・D2)の意味と再検査・受診の目安で解説しています。
心配の少ないことが多い所見
- 洞性不整脈:呼吸に合わせて脈の間かくが少し変わるもの。若い人によく見られ、正常の変化
- 不完全右脚ブロック:電気の通り道(右脚)の伝わり方の小さな変化。多くは問題なし
- 洞性徐脈:脈がゆっくり(おおむね50回/分未満)。スポーツをしている人に多い。めまい・失神がなければ心配ないことが多い
- 単発の期外収縮:ときどき脈が早めに打つもの。健康な人にもよくある
- 時計回転・反時計回転:心臓の向きや体形による変化
経過観察〜場合により精査になる所見
- 完全右脚ブロック:健康な人にも見られる。新しく出た場合や、ほかの所見がある場合は心エコーなどで確認
- 1度房室ブロック:心房から心室への電気の伝わりが少しゆっくり。多くは経過観察
- 左室高電位:やせ型の若い人にも出るが、高血圧で心臓の壁が厚くなっていることもある
- 非特異的ST-T変化:原因はさまざま。症状や年齢によって精査をすすめられる
- 左軸偏位:体形の影響のことも多い
すぐに病院に行ったほうがいいのは、どんなとき?
心房細動や異常Q波などは、心臓の病気が隠れていることがあるので早めに受診しましょう。それから、動悸や胸の痛み、めまい・失神などの症状があるときは、判定にかかわらず受診してくださいね。
左室高電位の背景にある高血圧の基準は、高血圧の基準は?ガイドライン2025の診断基準と降圧目標(130/80)で解説しています。
受診をすすめられやすい所見
- 心房細動:脈が不規則になる不整脈。血のかたまりができやすく、脳梗塞の原因になる
- 完全左脚ブロック:心臓の病気がかくれていることがある
- 異常Q波:以前に心筋梗塞を起こしたあとの可能性
- 多発・連発する期外収縮:心臓の病気がないか調べる
- QT延長:薬や血液の電解質の影響のことも。危険な不整脈につながることがある
くわしい検査(心エコー、ホルター心電図、運動負荷心電図など)については、心電図で異常が出た場合の再検査は?で解説しています。
まとめ
- 心電図の所見には、健康な人によく見られるものも多い
- 完全右脚ブロック・1度房室ブロック・左室高電位などは経過観察が多いが、場合により精査
- 心房細動・完全左脚ブロック・異常Q波などは早めに受診
- 症状がある、前回から新しく出たときは、判定にかかわらず受診
※この記事は一般的な情報です。実際の判断は、検査を受けた医療機関の医師にご相談ください。





