最近では、1人に1冊お薬手帳を持つのが当たり前となってきました。お薬手帳を持つことで、飲んでいる薬を把握したり、アレルギーの状況を確認することができます。ですが、身体の悪い所を治療したり、症状を軽減する薬には副作用もつきものです。
私は元々この副作用が出やすい体質で、すぐ胃を悪くしてしまったり、吐き気がしたりといった症状に襲われます。
- 薬の副作用が現れた時の対処法
- 薬を正しく使用するためにポイント
- 薬の飲み合わせ
- 入院を必要とするような重篤な副作用が出た場合の救済制度
今回は以上についてご説明したいと思います。
薬の副作用が現れた時の対処法は?どうしたらいい?
副作用かな?と思ったら、いつもと異なる症状が現れたら、受診した医療機関または処方してくれた薬剤師に相談しましょう。
- 様子を見る
- 服薬を減量する
- 服薬を中止する
- 同じ効き目の副作用の少ない薬に変更する
薬を正しく使用するための6つのポイント
- 量を守る
- 時間(タイミング)を守る
- 方法を守る
- 期間を守る
- 保管方法を守る
- 相互作用(飲み合わせ)を守る
薬は、用法容量を守り、医師、薬剤師の指示に従うことが大切です。自己判断で飲む時間を調整したり、量を調整したりすると、副作用が起こる原因ともなりかねません。
薬の飲み合わせは?
薬は、必ず水が白湯で飲むようにしましょう。
注意すべき飲み物
- 牛乳やスポーツ飲料
- 硬水・お茶・コーヒー
- アルコール
牛乳やスポーツ飲料
テトラサイクリン系抗菌薬、ニューキロン系抗菌薬の吸収が阻害され、効果が低下することになります。
硬水・お茶・コーヒー
ビスホスホネート系薬剤(骨粗鬆症の治療薬)の吸収が阻害され、効果が低下してしまいます。
アルコール
精神安定薬・睡眠薬の作用が増強します。
特に、アルコールと一緒に薬を飲むと動悸が激しくなり倒れることもあるので要注意です。
注意すべき食品
- 納豆・青汁・クロレラなどのビタミンKが含まれた食品
- グレープフルーツ・いよかん・文旦など
- セント・ジョーンズ・ワート(セイヨウオトギソウ)
納豆・青汁・クロレラなど
ワルファリン(抗凝固薬)の作用が減弱します。
グレープフルーツ・いよかん・文旦など
カルシウム拮抗薬(降圧薬)やシクロスポリン・タクロリムス(免疫抑制薬)の分解を阻害し、作用が増強します。
セント・ジョーンズ・ワートなど
サプリメントなどに含まれているものですが、ワーファリン(抗凝固薬)やパロキセチン(抗うつ薬)などの分解を促進して作用が減弱したり、効果が重複して副作用が現れやすくなります。
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重篤な副作用が出た場合は、健康被害救済制度というのがあります
薬を正しく使用したにも関わらず発生した、健康被害による入院を必要とする程度以上の副作用または感染等が起こった場合に被害を受けられた方を救済する公的な制度が、健康被害救済制度です。
医療費、医療手当、障害年金、遺族年金などの救済給付が行われます。
対象とならない副作用のもの
- 対象除外医薬品
- 不適正な目的や方法などにより使用したことによるもの
- 救命のためにやむを得ず通常の使用量を超えて使用したことによる健康被害
抗がん剤や免疫抑制剤等は、初めから副作用を説明されたうえでの使用となるため、対象とはなりません。
最後に
- 副作用かなと思ったら、服用をやめ、医師や薬剤師に相談
- 量・時間・方法・期間・保存方法・飲み合わせに気を付ける
- 牛乳・スポーツ飲料・硬水・お茶・コーヒー・アルコールとの飲み合わせには注意
- ビタミンKが含まれた食品や柑橘類・サプリメントなどに含まれるセント・ジョーンズ・ワートの食べ合わせには注意
- 健康被害救済制度というのがある
副作用を我慢し、飲み続けると、症状を治すどころか逆効果となることもあります。処方薬の袋には処方してくれた薬局の電話番号も記載されてあるので、何かあった時はそちらに電話して相談すると良いでしょう。