脳卒中は日本人の死因の3位を占めています。
とくに動脈瘤破裂によるくも膜下出血は、発症するとすぐに命に関わることがあります。
脳ドックで動脈瘤を事前に発見しておき、治療すれば破裂の可能性を下げることができます。
(ただし治療による合併症もしばしば問題になることもあります。)
脳ドックでは脳動脈瘤以外に、無症候性脳血管障害や、軽度の認知症などがわかることがあります。
脳ドックでわかることはこちらにまとめました。→【画像あり】脳ドックの検査項目(内容)とは?わかることは?
では、そんな人間ドックですが、どんな人が受けるべきなのでしょうか?
今回は、
- 脳ドックを受ける目的はそもそも何なのか
- どんな人が脳ドックを受けるべきなのか
を中心にまとめました。
脳ドックを受けるべき人は?
日本人間ドック学会ガイドラインによると、脳ドックの目的は、
- 病気はあるが症状がない脳や脳の血管の病気
- まだ発症していない脳や脳の血管の病気
- 脳や脳の血管の病気の危険因子
をMRIやMRAといった画像検査で見つけて、発症や進行を予防することとしています。
脳ドックをはじめとする人間ドックは症状がない人が受けるものですので、つまりは、
症状が出ていない人を対象に、脳の病気をあらかじめチェックして予防しましょうというのが脳ドック
です。
動脈硬化をはじめとした脳の血管の病変の進行は当然、高齢者ほどリスクが高くなりますので、一般的には中高年以降の人は脳ドックを受けるべき対象となります。
さらには、血管病変のリスクが高い人、具体的には、
- 中高年以上の人
- 脳卒中の家族歴がある人
- 高血圧がある人
- 肥満がある人
- 喫煙習慣がある人
- 脂質異常がある人
- 糖尿病がある人
などが対象になります。
これらに該当する場合は、同じくらいの年代であっても他の人よりも脳卒中の発生リスクが高くなりますので、早い段階から脳ドックを受けた方がよいでしょう。
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脳ドックを受けるべき人はリスクを減らす努力も大事!
またそれと同時に、これらに該当する人は、リスク因子を減らしていく努力も重要です。
定期的なチェックは人間ドックでできますが、病気が出てからの治療よりも、出る前の予防が大事ですよね。
高血圧や肥満がある人は、減量により、リスクは軽減します。
喫煙習慣がある人は、禁煙がベストですが、無理な場合は減煙によってもリスクは軽減します。
また現在では禁煙外来といった薬を用いた禁煙を応援してくれる外来もありますので、積極的に利用するのも良いでしょう。