がん検診でPET検査を受ける場合、当然ながら目的はがんがあればそれを見つけることです。
それと同時にがんがないということを確認するのも目的です。
それではPET検診を受けてどれくらいの確率でがんが見つかるのでしょうか?
先に結論
- PET検診でがんが見つかる割合は、年代で大きく異なります。日本核医学会のガイドラインに載る全国調査では、10〜39歳0.54%、40代0.66%、50代0.97%、60代1.43%、70代2.31%でした(日本核医学会 2012)。
- 年齢が高いほど見つかる割合は高くなります。
- PETは万能ではなく、前立腺がん・腎がん・膀胱がんなどは見つかりにくいとされています。
- PETで「異常な集積」があっても、がんとは限りません。
- がん検診は、PETだけでなく、他の検査と組み合わせて考えます。
PET検査を受けてがんが見つかる確率は?

PET検診でがんが見つかる割合(がん発見率)は、施設や受診者の年齢構成によって変わります。日本核医学会のガイドライン(2012年改訂)に示された全国調査の結果では、年代別のがん発見率は次のとおりでした。
| 年代 | がん発見率 |
| 10〜39歳 | 0.54% |
| 40〜49歳 | 0.66% |
| 50〜59歳 | 0.97% |
| 60〜69歳 | 1.43% |
| 70〜79歳 | 2.31% |
つまり、おおむね100人が受けて、1人前後、年齢が高いほど多く見つかる、というイメージです。同ガイドラインでは、中高年(特に50歳以上)が積極的な対象とされています。
なお、「がん発見率」は検診の精度よりも、受診者にもともとがんがある割合(有病率)を反映するとされています。他のがん検診の発見率と単純に比べることはできません。

PET検査で光ったら(高集積を示したら)がんなのか?
PET検査を受けてがんが見つかるということは、下のようなPETの画像で異常な集積を見つけるということです。
であり、良性病変や生理的な集積もありますので、実際にがんであるものよりも、多くの人が「要精密検査」となります。
つまり、がん検診目的のPETで「がんかもしれない」と判定される人のなかには、実際にはがんではなかった人も含まれます。
また、このサイトで何度も書いているように、PETは万能ではありませんから、PETでがんがないと言われても、他の検査では見つかることもあります。PETが得意ながんと苦手ながんがあるんですね。同ガイドラインでは、前立腺がんは発見例の多くがPET陰性、腎がんも陰性となることが多く、膀胱がんはPETでは発見できず超音波やMRIで発見される、と記載されています。

正常でも光る生理的な集積については、FDG-PET検査の原理は?SUVとは?生理的集積と見つけにくいがんをやさしく解説でやさしく解説しています。
ワクチン接種後にリンパ節が光る例は、PET検査でインフルエンザワクチン接種後にリンパ節へFDG集積?で紹介しています。
よくある疑問
Q. PETで異常がなければ、がんはないのですか?
いいえ。PETで見つかりにくいがんがあり、小さいがんや種類によっては見逃されることがあります。他の検査と組み合わせることが大切です。
Q. PETで「要精密検査」と言われたら?
がんと決まったわけではありません。指示された精密検査を受けてください。気になる症状や結果があれば、医療機関に相談しましょう。
参考文献:日本核医学会「FDG-PETがん検診ガイドライン(2012改訂)」
最後に
PET検査を受ければ、がん検診終了という考えは誤りです。がん検診は複数の検査を組み合わせて、弱点を補いながら、行うものです。
他の検査と相補的にPET検査を受けるようにしましょう。
PET以外も含めたがん検診の考え方は、がん検診ガイドラインでの各がん検診の推奨される方法は?でまとめています。





