これからの寒い季節、ノロウイルスが発生しやすくなりますが、自分がノロウイルスに感染したのか、それとも他の病気なのかの見分け方やノロウイルスの特徴的な症状を知っておくと心強いですね。
ノロウイルスに罹ると辛い思いをする事も多いですし、二次感染の恐れもありますので、早めの対処は大切となります。
そこで今回は、ノロウイルスの症状や検査法などについてまとめました。
ノロウイルスの潜伏期間はどれくらい?
潜伏期間とはウイルスに感染してから発症するまでの期間をいい、この期間が経過すると、発熱や激しい吐き気などの症状が出てきます。
一般的にノロウイルスに感染する期間は潜伏期間から回復期にかけてといわれており、自覚症状がなくても人に感染している可能性があります。
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ノロウイルスの症状にはどんなものがある?
- 熱 37度~38度くらいの熱を出すことが多く、高熱が出ることはあまりありません。
- 嘔吐・下痢症状
- 腹痛 チクチクと刺すような痛みとなることが多いです。
脱水症状などの重い症状は別として、ノロウイルスに対する特別な治療や薬はありませんので、とにかく安静にして、ノロウイルスを体内から排出し、自然治癒するのを待つしかありません。
ノロウイルスの検査方法は?
上記で述べたのが、ノロウイルスの代表的な症状となり、ノロウイルスは体内に入ると腸で増殖するため腸からの症状が特徴となります。
ですから、腹痛や下痢、嘔吐が酷いわりには高熱になることは意外と少なく、一般的な風邪やインフルエンザの症状となる、せき、鼻づまり、のどの痛み、関節痛、頭痛などの症状は、ノロウイルスの場合には出ません。
その点から、下痢や嘔吐、腹痛などの症状が酷い場合はノロウイルス、またはロタウイルスに感染していることが疑えます。
ノロウイルスに感染した疑いがあり病院へ行っても、ほとんどの場合は問診だけで、特別な検査がされないことが多いですが、仕事の関係など様々な事情で検査を希望する場合や、検査が必要だと医師がにより判断された場合は、以下のような検査がおこなわれます。
ノロウイルス抗原検査
この検査には、ノロウイルス抗体検査の簡易診断キットが用いられます。
綿棒で便を採取して調べる検査で、約20分程度で検査結果が得られます。
短時間で検査結果がわかる反面、ノロウイルスに感染していても「陽性」にならない事もあり、確定診断に用いるには、確実性に欠ける検査方法といえます。
ウイルス的診断(遺伝子増幅法)
患者のふん便や吐しゃ物を採取して、電子顕微鏡法、RT-PCR法、リアルタイムPCR法などの遺伝子を検出する方法でウイルスの検査を行い、診断します。
検査に要する時間は検査の手法により違いがあり、数分から3~5日以上となります。
- 電子顕微鏡法では、ふん便中のウイルスを目視で確認する方法です。
- RT-PCR法では、ふん便だけでなく、吐しゃ物や牡蠣などからもウイルス遺伝子の検出をする事が可能です。
- リアルタイムRT-PCR法では、ウイルス遺伝子のコピー数まで計測することが可能です。
これらの検査は、確実な結果を得ることは可能ですが、通常の医療機関では実施できず、食中毒や集団感染の原因究明といった特別ななケースに行なわれています。
ノロウイルスの検査にかかる費用はどれくらい?
しかし、以下の条件のいずれかに当てはまる方には、保険が適用されます。
- 3 歳未満の患者
- 65 歳以上の患者
- 悪性腫瘍の診断が確定している患者
- 臓器移植後の患者
- 抗悪性腫瘍剤、免疫抑制剤、又は免疫抑制効果のある薬剤を投与中の患者
最後に
ノロウイルスを含め、急性の感染性胃腸炎はとても辛い症状を引き起こす場合も多くあります。
ノロウイルスの場合も、下痢や嘔吐などを通じてかなりの体力が消耗されますし、酷い場合には脱水症状に陥る危険性もありますので、早めに病院へ受診され、一日も早い回復を促すことが大切です。