普通はリラックスした状態である夜間の睡眠時。
そんな時に血圧が上がっているなんて、自分ではなかなか気付けないんじゃないかと怖くなりますね。
また気付かずに放っておいた場合に、どんなリスクがあるのかも知っておきたいところです。
今回は、
- 夜間高血圧とは?
- 原因
- 症状
- 治療
についてまとめてみました。
夜間高血圧とは?
夜間高血圧は仮面高血圧の一種で、
- 昼間よりも夜間の血圧が高くなる
- 夜間の睡眠時に下がるはずの血圧が下がらない
という状態の高血圧になります。
仮面高血圧についてはこちら→仮面高血圧とは?放っておくと危険!原因・種類まとめ
夜間高血圧は、昼間の血圧は正常値にあるため、なかなか気付きにくい厄介な高血圧です。
夜間高血圧って何が原因で起こってるんでしょうか?
夜間高血圧の原因は?
- 睡眠不足やストレスなどで熟睡できない
- 心不全や腎不全による体内を循環する血液の増加
- 糖尿病などによる自律神経障害
- 睡眠時無呼吸症候群による睡眠障害
- 抑うつ状態
- 認知機能低下や脳血管障害など脳の異常
といったことが夜間高血圧の原因になります。
睡眠時には副交感神経が優位に働き、通常血圧は下がります。
しかし、悩みごとがストレスになっている、眠れないなど、交感神経が緊張したままだと血圧は下がらなくなってしまいます。
病気が原因で夜間高血圧になっていることもありますが、上記のようにストレスや緊張状態から眠っている間も血圧が下がらないということがあります。
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夜間高血圧に症状はあるの?
気付けるか心配です。
昼間の血圧は正常、でも眠っているときは高血圧の値をしめしている……これってどうやって発見したらいいんでしょう?
確かに何か症状があれば気付きやすくなりますよね。
発見は難しいのですが、起床時のこんな症状に注目してみてください
- 疲れが取れていない、または疲れている
- 首や肩が凝る
- 寝汗がひどい
- 頭が重い、痛い
以上の症状は夜間高血圧以外でも起こることがありますが、長く続くときやひどい場合などには夜間高血圧も疑ってみてください。
また夜間も血圧が高い人は、起床時の血圧も高いのが特徴の一つでもありますので、起床時の血圧測定を習慣づけることも夜間高血圧の発見につながる場合があります。
起床時に血圧が上昇する早朝高血圧についてはこちら→早朝高血圧とは?朝の血圧が高い原因と予防!
気になる症状が続く場合には医療機関を受診するようにしましょう。
夜間高血圧に気付かないでいると?
夜間高血圧は発見が難しいため気がつきにくいため、知らないうちに命に関わる重大な病気を発症する恐れがあります。
また夜間高血圧の心血管リスクは、通常の高血圧患者と同程度といわれていますので、治療せずに放っておくことで、
- 脳出血や脳梗塞などの脳の病気
- 心臓を栄養する冠動脈が詰まる心筋梗塞
- 末梢動脈疾患
などを発症するリスクが高くなってしまいます。
夜間高血圧の治療とは?
夜間高血圧であると診断された場合、どのような治療をおこなうことになるのでしょうか。
原因となっているものがわかっている場合は、それを治療し基本的な生活習慣の修正をおこなっていきます。
- 減塩
- 減量
- 運動
- 節酒
- 禁煙
それでも改善がみられない場合は、降圧剤や利尿薬が処方されることもあります。
参考文献:高血圧治療ガイドライン2014 P18〜20.22.24.25・脱高血圧の超特効ワザ P10.11・薬に頼らない高血圧の正しい下げ方 P38.39
最後に
- 夜間高血圧とは通常下がるはずの睡眠時にも血圧が下がらない高血圧
- 原因は睡眠不足やストレス、病気によるもの
- 症状としては起床時の状態に注目
- 心血管リスクは通常の高血圧患者と同程度
- 治療は生活習慣の修正、降圧剤、利尿剤が用いられる
夜間高血圧は放っておくと、命に関わる重大な疾患を引き起こす原因にもなるので注意することが大切なのです。
ですから、まずは起床時の血圧測定を習慣づけし(できれば朝晩2回測定)、異常があれば測定結果を持って早めに医師の診断を受け、適切な治療を受けたいものですね。
と同時に不規則な生活が続いてる方は、そこの見直しから始めてみましょう。