child-ct-criteria

頭部外傷を受けた場合、様々な影響が考えられます。その診断のためにも頭部CTを撮ることがありますが・・・それが小児の場合、被曝等の問題から出来る限り受けさせたくないという考えをお持ちのご両親も多いと思います。

そこで今回は、小児が頭部外傷を受けた後の頭部CTについて

  • 適応基準
  • 頭部CTで分かること
  • 頭部CT以外の検査方法

以上のことをお話ししたいと思います。

Sponsored Link

小児の頭部CTの適応基準は?

頭に外傷を受けたんだから頭部CTをしっかり撮ってもらわないと安心出来ないということありませんか?どうしてそう思うのか、それは「頭は大事な部位だから」「詳しい検査といえば頭部CT」「頭部CTを受けていたら安心」という情報社会の受け売りでもあります。

ですが、実は被曝の問題もありますし、そうしょっちゅう何度も撮るべきものではなく、とりあえず頭部CTというのは、おすすめしません。

じゃあ、本当に頭部CTが必要なのはどんな時なのでしょう?

医師
頭部CT適応基準はこちら。

頭部外傷後に以下のような症状がある場合です。

  • 頭痛
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 痙攣
  • 陥没骨折

 

小児の場合、大人の4倍吐きやすいため、頭部外傷後に1度でも吐いたり、吐き気を訴えたりした場合は頭部CTをおすすめします。

頭痛もそうですが、乳児や幼児の場合、頭痛をうまく訴えられないことも多くあります。

その場合、頭部外傷後

  • ずっと不機嫌
  • 泣き止まない
  • ずっと寝ている
  • 顔色が悪い
  • 立ち上がれない

 

など、いつもに比べてちょっとおかしな異変が見られる場合は、頭部CT適応となります。外傷を受けた直後だけでなく、このような症状が外傷後2-3日以内に起これば検査した方が良いでしょう。

陥没骨折が見られる場合は、頭蓋骨以上に内部に損傷を受けている可能性がありますが、そういった異常所見がなくても脳に損傷を受けていることがあるため、この判断は重要です。

大人の場合は、会話することによって焦点が合わない、会話のつじつまが合わないなどの異常を見ることもできます。ですが、頭部外傷のショックなどから普段以上に他人を怖がったり、人も知りすることもあるため、この上記の症状やいつもと違うという親の判断も重要なポイントです。

また、よく聞くのが「たんこぶが出来たら大丈夫」というもの。たんこぶができない場合はいけないのか?ということもありますが、この情報は間違いです。たんこぶの有無は関係なく、たんこぶの下に頭蓋骨損傷が隠れていることもありますからね。

Sponsored Link

頭部CTをするとどんなことが分かる?

医師
では、実際のところ頭部CTで分かることは何なのか?ご説明します。

外傷による頭蓋内血腫

  • 血腫の大きさ
  • 血腫の場所
医師
また、頭部外傷による以下のような疾患が見つかることもあります。

brain-contusion1

医師
それぞれについて詳しくは文字をクリックしてご覧ください。

関連記事)頭部CTでわかることは?料金は?被曝量は?

頭部CT以外で外傷による異常はないか検査することは出来る?

頭部外傷後でも、上記のような症状がなければ心配はない?「そうは言われても、脳だと急変もあるから怖い」そう思ってる人も多いですよね。

では、頭部CT以外の検査方法はないのでしょうか?

Doctor 2 doc5

医師
念のため、医師の診察を受けるのも良いでしょう。

臨床診断として、患者を寝かせて頭部を持ち上げ、

  • 首の動きに問題はないか?
  • 瞳孔異常や眼球運動に異変はないか?(光反射)
  • 体温に変化はないか?
  • 脈拍に異常はないか?
  • 血圧に異常はないか?
  • 握力に問題はないか?

等、大きな異常がないか素人とは異なった見方をしてもらえます。

医師
結果、素人判断ではなく、それが安心材料にもなるでしょう。

ですが、それでも親が「どうしても頭部CTを行って欲しい。」と言えば、してもらえます。その、どうしても・・・というのには親から見た、言葉では説明できないけど、何かいつもとおかしいといった異常を察知できるものです。

最後に

  • 頭部外傷後の頭痛・吐き気・嘔吐・痙攣・陥没骨折が認められる場合には頭部CTが必要
  • いつもと違った症状を見極めることが大切
  • 頭部CTによって頭部外傷後の血腫や様々な疾患を発見できる
  • 頭部CTを行わなくても医師の診断を受けるだけでも安心材料に

 

実際、頭部CTを行わなくても大丈夫だった(異常がなかった)ケースがほとんどですが、中には医師は必要ないと感じた頭部CTを、親の強い要望で行ったところ、異常が見つかったというケースがあるのも事実です。

普段から子供の様子を見ていたら、元気なんだけど何かがおかしいといった小さな小さな症状に本能的に気づけるのかもしれませんね。

Sponsored Link

 

関連記事はこちら