愛飲家「タバコは体に悪いから止めたけど、お酒はやめられない。だって酒は百薬の長というじゃないか!脳卒中だって減らすはずだ!」

今回はお酒の量と脳卒中の関係についてまとめました。


お酒の量と脳卒中の発症率の関係は?

医師
まず脳卒中は大きく、3つに分けられるんでしたね。
  • 血管が詰まる脳梗塞
  • 血管が破れる脳内出血
  • くも膜下出血

 

これらは分けて考える必要があります。

まず血管が詰まる脳梗塞ですが、お酒との関係は、愛酒家にとっては朗報です!

脳梗塞の発症率と飲酒量との間にはJカーブ現象を認める。

つまり、全くお酒を飲まない人よりも少量〜中等度の量を飲む人の方が脳梗塞の発症率は低いというデータがあります。

愛飲家「ほら、だから言ったじゃないか!酒は百薬の長なんだよ!さあ、今日もたくさん飲むぞ!」

ちょっと待ってください。Jカーブ現象です。Jですよ。たくさん飲むと再び発症率は高くなります!

愛飲家「・・・。」

 

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次に、血管が破れる脳内出血、くも膜下出血ですが、愛酒家の人、残念!!

脳出血の発症率と飲酒量との間には直線的な正の相関を認める。

つまり、飲めば飲むほど脳出血のリスクが上がるということです。

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エタノール換算して、毎日24g以上(清酒で約2合)以上飲む方は、飲まない方の2.5倍以上脳出血のリスクが高くなる。

愛飲家「う・・・。」

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やはりお酒は適量に!

飲酒は脳梗塞以外にも狭心症や心筋梗塞といった冠動脈疾患のリスクを下げるというデータもあります。

飲めないのに飲む必要は一切ありませんが、飲むのならばやはり適量で、ということになります。

じゃあ適量はどれくらい?ということになりますが・・・。

医師
1日あたりのアルコール量で、男性が25g、女性が15g程度が適量と言われています。

 

種類 濃度 単位 アルコール量
ビール 4% 大びん 633ml 25g
ビール 4% 350ml 14g
日本酒 13% 1合 180ml 23g
焼酎 20% 1合 180ml 36g
ウイスキー 34% ダブル1杯 60ml 20g
ワイン 10% グラス1杯 120ml 12g

愛飲家には厳しい数字ですね・・・。

ちなみに喫煙は、くも膜下出血脳梗塞の危険因子であることがわかっています。脳内出血、脳静脈血栓症などとの相関は明確にはなっていません。

まとめ

飲酒は脳の萎縮を進行させますし、記憶力の障害にもつながります。

またカロリーも高い上に、プリン体を含むものは痛風の原因にもなります。
飲み過ぎは「酒は百薬の長」どころか「百害あって一利なし」なんですね。

また適量であっても、週に一度は休肝日を作るようにしましょう。

と、自分に言い聞かせ・・・・。

 

お酒もほどほどが大切ですね。「百害あって一利なし」を頭に入れ、休肝日を作るように努力します。参考になりました。



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