大腸カメラでの検査を受ける前には、腸内をキレイにしておく必要があり、その前の前処置も大切な検査の一環です。
今回は、大腸カメラ検査の前処置、そして、検査の流れをまとめました。
大腸カメラ検査 前処置は?
検査の当日は、腸内の便をなくす必要があります。便があったら腸の中を綺麗に観察できないからです。
その為に、行なわれる前処置がありますので、その流れを説明していきます。
illustration by フリーメディカルイラスト図鑑
✔この前処置を行なう場所は、自宅、病院のどちらかを選ぶ事が可能です。
*自宅で行なう選択=前処置後、1時間以内に来院できる事。
*病院で行なう選択=遠方にお住まいの方、一人では不安を感じる方、等。
―この場合は、検査開始の4時間前に来院する必要があります。
① まずは、下剤を飲みます。
これは、正式には『内視鏡経口腸管洗浄剤』と言うものです。
2リットルの下剤を約2時間30分程かけてゆっくり飲んでいきます。
1回に200ccを15分間隔で飲むのが目安となります。
個人差はありますが、飲み始めて1時間ほど経つと便意を感じてきます。
下剤を飲まれる間は、別に水分を摂られる様に心掛けて下さい。
② 全ての下剤を飲み終わるまでの平均排便回数は5―10回程となります。
飲み終わってから約1時間ほどで、便意はおさまってきます。
便に透明感があり、浮遊物が無くなれば、検査が出来る事になります。
これでこのように綺麗な大腸になります。
便が残っている写真はここでは提示しませんが、非常に観察がしにくくなり、見落としの原因になります。
大腸カメラ検査 検査の流れは?
illustration by フリーメディカルイラスト図鑑
前処理が終了すれば、検査へと進む事になります。
ご自宅で前処置を済ませた方は、この時点で来院となります。
検査後の状態を考慮して、車の運転は禁止となります。
以下に、検査の流れを説明して行きます。
① 検査着に着替える必要があります。
② 医師により全身の状態をチェック、問診があります。
③ 検査台に横になります。
④ 腸管の運動を鎮める薬を注射します。
検査に不安を感じる方は鎮静剤注射を併用して、寝てもらうこともあります。
⑤ 肛門から内視鏡を挿入して行きます。
体の力を抜き楽にされて下さい。
内視鏡は曲がりくねった腸管内を通って行く為に、
少し腹部が張った感じや、痛みをを伴う場合もあります。
問題がある場合は、速やかに医師に申し出て下さい。
⑥ 腸内の様子はモニターで随時観察されます。
検査を進める中で、病変が発見されると、小さい組織を採取して、
顕微鏡での検査(病理検査)になります。
小さなポリープが発見された場合は、その場で切除となります。
⑦ 検査終了
通常の検査ですと、約10-15分で終わります。
ポリープを切除した場合は、止血剤入りの点滴の処置まで入れて約1-2時間となります。
⑧ 検査後は、鎮静剤での影響が安定するまで、処置室で休みます。
その後、全身の状態をチェックして、帰宅となります。
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検査後の流れ
ポリープなどの組織を採った場合は、病理検査に回され、良悪性の判別がなされます。
結果が出るのは、だいたい1週間くらいはかかります。
その後、担当の先生の外来受診をして、その結果を聞くという流れです。
悪性の場合は、追加でポリープの切除をしたり、手術になることもあります。
最後に
私も大腸カメラを受けたことがあるのですが、個人的には下剤が一番辛かったですね^^;;。
飲みやすい飲み物でも2リットルはしんどいですよね。
さらにこの下剤かなり飲みにくくて、おまけに腸が空っぽになるくらい出ますので、これだけでヘトヘトになりました・・・。
下剤でめげてしまい、諦める人もいますが、大腸カメラ検査は非常に重要な検査ですので、なんとか乗り切りましょう。