最近では、中学生や高校生という若年世代にも増えている生理不順(月経異常)。周期日数が長かったり、短かったり、月経量が多すぎたり、少なすぎたり、また月経期間が長すぎたり、月経痛がひどかったり・・・でも、なかなか人に聞けず我慢している場合も多いですよね。
私も中学の頃から生理不順(月経異常)に悩み、親に相談して初めて母と婦人科を訪れましたが、若い子による婦人科の壁はなかなか高く、訪れにくい場所となっています。
そこで今回は、そんな中学生や高校生という若い子に向け、放置したらいけない生理不順(月経異常)はどんなことかをご説明、月経異常の原因や治療薬、ピルってどうなの?といったことをご説明したいと思います。
生理不順(月経異常)、こんな場合は婦人科に相談を!
- 15歳までに初経がなかった場合
- 12.3歳までに初経はあったが、それ以降不順
- 極端な「肥満」や「痩せ」と共に不順になった
- ダイエットによって不順になった
- 不正出血がある
以上のような場合には、何らかの原因が考えられ、排卵がうまくいってなかったりということも考えられるので、一度婦人科を受診した方がいいでしょう。
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生理不順(月経異常)の原因は?
- 視床下部下垂体障害・視床下部無排卵・高プロラクチン血症
- 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
- 卵巣無月経
- 子宮性無月経
生理不順(月経異常)の原因として、以上の事が考えられますが、まずは婦人科を訪れ検査してみないことには分かりません。また、原因が分かった場合は治療することにより、症状改善にもつながります。
生理不順(月経異常)に対する治療法は?
- 性ホルモン製剤の周期的な投与
- 経口避妊薬(ピルなど)
医師の指示のもと、薬物療法が一般的です。中でもピルの使用は、避妊薬としての効果だけでなく、若年女性に有効的で、健康損失を補う効果もあります。
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ピルってどうなの?ピルの効果は?
①月経周期に付随した症状の改善効果
- 月経困難症(月経痛)の改善→60%改善
- 月経血量の減少による貧血の改善→50%
- 月経不順の改善
- 子宮内膜症の進行抑制と症状改善
②排卵を抑えることによる効果
- 機能性卵巣嚢腫の減少
- 子宮外妊娠の減少
③ホルモンバランスの改善・ステロイド作用による効果
- にきび改善
- 関節リウマチの減少
- 骨粗鬆症の減少
④長期服用による効果
- 子宮体癌の予防→50%減少
- 卵巣癌の予防→70%減少
- 大腸癌の減少
- 骨盤内炎症状疾患の減少
- 良性乳房腫瘍の減少
- 良性卵巣腫瘍の減少
ピルの副作用
ピルは副作用の少ない薬ですが、中には更年期障害のような症状が現れる場合も稀にあります。また、煙草を吸う人がピルを服用した場合、血栓症や心筋梗塞にかかる可能性が高まると言われています。
私は普段から薬の副作用が出やすいタイプなんですが、ピルを服用時も、偏頭痛や肩こり、だるさなどという更年期のような症状が出てしまい、服用を断念しました。しかし、もし合わなければ服用をやめれば症状は改善するので、試してみる価値はありそうです。
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最後に
- 生理不順(月経異常)、悩まず婦人科に相談を
- 生理不順(月経異常)には視床下部や卵巣などに原因が隠れていることも
- 生理不順(月経異常)の治療には薬物療法が一般的
- 生理不順(月経異常)にはピルが効果的
- 低用量ピルには、月経異常の改善だけでなく様々な効果がある
いかがでしたでしょうか?中学生や高校生だと、自分の生理不順(月経異常)、「これって大丈夫なのかな?」と思っても、なかなか人に聞けないんですよね。しかも、一人で婦人科を訪れるというのは、結構な勇気も必要です。ですが、一人で悩んでいても改善することはなく、貧血が出てしまったり、様々な支障が出てしまいます。
一度、お母さん、保険の先生などに相談してみるのも一つの方法だと思います。我慢せず、勇気を出して適切な検査、治療を受けましょう。