横隔膜膜ヘルニアというと、先天性と後天性のものがあり、先天性の場合、妊娠時期の検診で見つかることが多いもので、出生後すぐに治療が必要となります。

ですが後天性の場合、生まれた時は問題のなかったものです。英語表記でAcquired diaphragmatic herniaと言い、ADHと略されます。

先天性の横隔膜ヘルニアについての記事はこちら→先天性横隔膜ヘルニア(CDH)の原因や治療方法は?

今回は後天性横隔膜ヘルニアについて・・・

  • 原因
  • 症状
  • 治療法

をご説明したいと思います。


後天性横隔膜ヘルニアの原因は?

どうして後天性横隔膜ヘルニアになるのでしょう?
原因についてお話しいたします。
  • 外部衝撃
  • 事故
  • 腹部打撲
  • 転落

後天性横隔膜ヘルニアは先天性のものとは異なり、正常だった横隔膜が事故などによる外部からの衝撃で横隔膜が傷つき、腹部にあるはずに臓器が胸部に進入することを言います。

原因は事故と申しましたが、腹部打撲や転落等による急激に腹部に圧迫や衝撃がかかったことで起こります。なので別名外傷性横隔膜ヘルニアとも呼ばれます。

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後天性横隔膜ヘルニアで検索すると猫のものが多く出てくると思いますが、猫の場合、高いところから飛び降りたりして強打したり、人間による暴力等で腹部に強い衝撃が加わると起こります。

これを人間に置き換えるとどのような状況か想像がつきやすいと思います。

中には、事故等の覚えもなく、横隔膜ヘルニアになる場合もあります。それは、原因が肥満や妊娠などで、横隔膜に負担がかかり起こるもので非外傷性横隔膜ヘルニアと言われます。

後天性横隔膜ヘルニアだとどんな症状が出るの?

症状などがあって分かるのでしょうか?
自覚症状は以下のようなものがあります。
  • 息苦しさ
  • 呼吸困難
  • 胸部痛
  • 嘔吐
  • 皮膚の変色

 

これらの症状から医療機関を受診し、胸部の呼吸音をまず聴診器で確認すると思いますが、その際、減弱や雑音などで異変を確認し、胸部X線やCT、消化管造影などで確認、診断されることになります。

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ほとんどの場合は事故直後に症状が出るんですが、中には小さな穴の場合、臓器がはみ出すまでに至ってなく、症状に気づきにくいということもあります。

その場合、原因となる事故等から年数が経過して、徐々に上記のような症状が出て、詳しい検査をして分かる場合もあります。

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どんな治療法があるの?

どんな治療をすることになるのでしょう?
治療法をご説明します。
  • 胸に進入した臓器を腹部の元の位置に戻す
  • 破れた横隔膜を縫合

治療方法としましては、飛び出した臓器を元の腹部に戻し、破れた横隔膜を縫合する手術が行われます。その際、損傷部位がどのような状況だったか、他の臓器への損傷はないのか、合併症は出ていないかなど注意深く調べてから行われます。

特に皮膚の変色(チアノーゼ)が出てる場合は緊急を要します

合併症が出てる場合、肺や心臓の圧迫、腸閉塞などが問題となることが多く、その場合さらに別の処置も必要になります。

ありがとうございました。大変参考になりました。

最後に

  • 後天性横隔膜ヘルニアは外傷性横隔膜ヘルニアとも呼ばれる
  • 事故等で腹部に強い衝撃が加わったことが原因で起こる
  • 普通事故後すぐに症状が出るが、中には数年経って出る場合もある
  • X線やCT、消化管造影などで診断できる
  • チアノーゼが出てる場合は緊急手術となる
  • 飛び出た臓器を元の位置に戻し、損傷部位を縫合する手術が必要
  • 合併症がないか注意が必要

 

事故後すぐに症状が出てる場合ならば、すぐに詳しい検査をし発覚します。

ですが、事故後すぐには症状が出ずに、忘れた頃に症状が出た場合、風邪や病気等と間違われやすく、詳しい検査をするまで色々な薬を服用し気づきにくいということもあります。

だからこそ、事故にあった場合、甘く考えずに一応検査はしておいた方がいいと言われるのはこういうこともあるからです。




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