人間ドックの検査に質の違いはあるのでしょうか?
Aさん「こないだ、○○病院での脳ドックを受けたら、2mmの動脈瘤があると言われました。」
Bさん「私もこないだ△△病院で脳ドック受けたけど、何もなしって言われたわ」
Aさんには2mmの動脈瘤が見つかり、Bさんには見つからなかった。
すると今後、動脈瘤が破裂する確率が高いのはAさんということになります。
しかし、実は場合によってはBさんにも2mm程度の動脈瘤があるかもしれません。
機械の質による検出率の違い
人間ドックで同じ検査を受けたとしても、
施設が異なれば意味が異なります。
特に、CTやMRIといった撮影機器の場合、
装置の性能によって得られる情報が大きく変わることがあるからです。
その精度の目安として、
のもので撮影しているところを選びましょう。
これ以下の装置ならば、見えるものも見えないということがあります。
特に、MRIでは、0.3Tで撮影しているという施設もあり、
そのような機器では、小さな動脈瘤などはなかなか見つかりません。
ちなみに、画像検査の中でも、レントゲンや透視の検査(バリウム検査)などは、施設によってそれほど画像の質は変わりません。
専門家の質による検出率の違い
同じ機械を用いれば、同じ画質で、同じ画像が得られるわけではありません。
特に、バリウム検査などは、バリウムを飲んでもらうだけではなく、
体を動かしてもらって(体位を替えて)、狙った部位を撮影していきます。
すると、当然術者の力の差が出て来ます。
また、仮に同じ画像が得られたとしても、
人間ドックを受けた人に画像が渡されるわけではありませんよね。
その画像を読影したレポート(結果)が渡されるわけです。
画像を読影するのは医師ですが、その医師の力にも当然差があります。
放射線科の専門医が読影しているのか、
専門科でないバイトの医師が読影しているのかによって、
同じ画像でも得られる結果が異なったりするわけです。
逆に言えば、異常な所見を見落とすことだってあるわけです。
まとめ
せっかく高額な検査料を払っても、
機械の質、専門科の質によって、
異なる結果が出て来る可能性があるということです。
もちろん人間がやることですので、
多少の差異が生じるのは仕方がないことです。
ただし、自分のためにも、可能な限り、
これらの質が保たれた施設で受診するようにしましょう。