脳出血というと、最も多い被殻出血、続いて多い視床出血、そして脳幹出血小脳出血と、皮質下に出血をきたす皮質下出血というのもあります。

頻度はそれほど多くないのですが、他の出血が高血圧性が非常に多いのに対して、高血圧性以外も考慮しなければならないのが皮質下出血です。

今回は、皮質下出血について・・・

  • 症状
  • 原因
  • 画像診断
  • 治療法
  • 後遺症

ということをご説明したいと思います。

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皮質下出血はどんな症状が現れる?

皮質下出血が起きた時は、出血が起こった部位に相当する以下のような症状が現れます。
  • 突然の頭痛
  • てんかん発作
  • 反対側の感覚障害 (頭頂葉での出血)
  • 同名性半盲 (後頭葉での出血)
  • 失語 (側頭葉での出血)
  • 視野障害 (側頭葉での出血)
  • 反対側の運動麻痺 (前頭葉での出血)

 

これらの症状は一度現れた症状が治まることもあり、そうなると「あれ?大丈夫だった?」と受診が遅れることもあるので注意が必要です。

前頭葉、前頂葉、側頭葉、後頭葉と出血が起きた部位によっても症状は異なるものの、頭頂葉に最も多いと言われています。

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突然の頭痛や意識が薄れていったり、対側の感覚障害や目の半分が見えにくいといった半盲、口がまめらなくなったり、言葉が出づらくなる失語や視野障害、対側の運動麻痺がみられることもあるんです。

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皮質下出血はどうしてなる?原因は?

他の脳出血の原因は高血圧の既往歴が関係することが圧倒的に多いのですが、皮質下出血の場合は異なり、高血圧だけではありません。

また原因は簡単には特定出来ないとも言われていますが、以下のような理由が考えられます。

 

上のように、外傷による毛細血管の破壊によって起こる場合もあります。

また、若年者の場合は動静脈奇形や、高齢者の場合は、脳アミロイドアンギオパチーが原因となることがあります。さらには、髄膜炎菌性敗血症による出血熱で起こる場合もあります。

皮質下出血の診断は?画像所見は?

皮質下出血の診断は、他の脳出血と同様に

  • 頭部CT検査

が基本となります。出血はCTで白く見える(高吸収)のが特徴です。

症例 90歳代女性 高血圧性皮質下出血

subcortical hemorrhage CT doc1

右の前頭葉に白い塊があります。これが皮質下出血です。軽度左側への正中構造の偏位を認めています。

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皮質下出血はどんな治療法が行われる?

手術は血腫の位置によって適応されるかどうか決まります。
  • 血腫が脳表から1cm以上の深さの場合
  • 血腫が脳表から1cm以下の深さの場合

この1cm以下か以上かによって異なるというわけです。

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1cm以上の深さに血腫がある場合

内科的治療が行われることになります。血腫を触らず、保存療法というわけです。方法としては、放射線療法や、血圧を下げ安定させるために薬を使ったり、止血薬を使うというものがあります。

1cm以下の深さに血腫がある場合

皮質下出血は、大脳皮質のすぐ下で出血するものです。深さが浅い場合手術適応となり、方法は2パターンあります。頭を開き血腫を取り除く開頭血腫除去術、もしくは小さな穴を開け血腫を吸引して取り除く吸引手術です。

皮質下出血の後遺症は?

心配なのは後遺症でもありますよね。ご説明します。

皮質下出血を起こした時の症状が、治療後も残る場合が多くあります。それは、麻痺や運動障害、めまい等のものが多く、一度損傷してしまった脳は下には戻らないからです。

ですが、時間の経過と共にリハビリを行うことによって回復も見られます。諦めずに続けることが回復への第一歩です。そして、医師の指示のもと薬を飲み、再発予防に気をつけることも重要です。

最後に

  • 皮質下出血の症状は、突然の頭痛や対側の感覚障害や運動麻痺、半盲などがある
  • 原因は他の脳出血と異なり高血圧の既往歴が関係ない場合も多い
  • 様々な原因が考えられる
  • 血腫の深さが1cm以下か以上かによって治療法が異なる
  • 以上の場合は内科的治療、以下の場合は手術適応
  • 症状が後遺症として残る場合が多い

 

いかがでしたでしょうか?皮質下出血の場合、軽いものだと思っていても後から症状が悪化するというようなことも中にはあります。なので、正確な検査、診断が重要となるわけです。

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