検査のついでにポリープ切除・・・と耳にすると、なんとなく「入院する必要はあるの?」と疑問に思うことも。

ネットなどでも「日帰り」のところがあったりしていますが、入院と日帰りはどう決まるのでしょうか?

また、ポリープ切除後に出血や痛みがある場合に考えられる事は?ポリープが大きいと危険なの?などポリープ切除に関して疑問点が多いのではないでしょうか。

そこで今回は、以下の疑問点について徹底的に解決していきます!

  • 大腸内視鏡でポリープ切除したら入院するのか
  • 大腸内視鏡でポリープ切除後の出血や痛みがある場合
  • 大腸内視鏡 でポリープ切除 ポリープの 大きさと危険度

これから大腸内視鏡検査をお考えの方!是非参考にして下さいね。


大腸内視鏡でポリープ切除したら入院するの?

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大腸内視鏡でポリープ切除したら入院するのでしょうか?

ご利用になる医療機関の方針により日帰り、入院と違ってきます。

大腸内視鏡でポリープを切除するとなるとやはり内視鏡的な「手術」になりますので、術前術後のフォローが問題になります。

そのため、大学病院のような大きな施設では長く、内視鏡を専門にしているような病院では短い傾向にあります。

また初回検査時にポリープがあった際にそのまま切除するところもあれば、後日切除のために再度検査をするところもあります。

この様に、日帰り、または入院となる違いは、施設それぞれの方針としかいいようがありませんが、技術的には大きな差はありません。

近年では患者さんの精神面や経済的負担、および医療費節約の目的もあり「日帰り手術」が推奨されてきています

これはポリープの大きさや形、数にもよりますが、基本的には「入院は必要ないもの」と考えられています。

経験豊かな内視鏡専門医が慎重に手術を行えば、事故はほとんどありませんが、万が一の緊急事態に対応するだけの設備と後方病院の確保が不可欠となります。

関連記事)大腸内視鏡手術の時間はどれくらい?術後のケアまとめ!

 

大腸内視鏡でポリープ切除後の出血や痛みは?

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それでは、ポリープ切除後に起こる可能性のある出血や痛みについて以下に解説します。

出血した場合

ポリープ切除後に出血しているのですが?

大腸ポリープ切除後の出血のリスクは日に日に下がってきますよ。

大腸のポリープを切徐した部分は傷つきやすく、出血しやすい状態ですので、ポリープの大きさや切除面積などの影響でも左右しますが約2週間後までは出血は起こる可能性があります

 

痛みがある場合

ポリープ切除した後に鈍い痛みがありますが、大丈夫でしょうか?

通常は内視鏡治療をしても痛みが出るということはありません。

術後が原因の場合は腹膜炎などおこしている可能性もありますが、便の具合でも痛む場合はあります。鈍い痛みであれば腹膜炎ではないと思います。

しかし不安がある場合は、血液検査での炎症変化、CT検査での穿孔の有無はすぐに確認できますので、受診されてはいかがでしょうか。

ちなみに、腸の粘膜には神経がありませんのでポリープを切除する時は全く痛みはありません

逆に、粘膜に神経が無いため早期ガンの段階では何も自覚症状が無く、「お腹が痛い」などという症状は、かなり進行したガン でないとでてきません。

こういった意味からも症状が無くても定期的に検診を受ける事が大切です。

関連記事)大腸内視鏡検査後の注意点は?これで不安解消!

 

大腸内視鏡でポリープ切除後の注意点

前項の様な事態を避けるためにも、ポリープ切除後は以下の点に注意して下さいね。

  •  規則正しい生活を心がける。
  • 旅行や出張、長距離の運転を控える。
  • 激しい運動は控える。
  • 排便時には、便に血が混じっていないかを確認する。
  • 入浴を3日間は控え、シャワーのみにし、その後出血や腹痛がなければ、入浴しても大丈夫ですが、熱いお湯や長湯、サウナなどを避ける。
  • 食事は柔らかい消化の良いメニューにする。
  • アルコールや刺激物の摂取は控える。

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以下のような症状がある場合は、まず安静にして、改善が無ければ受診するようにして下さい。

  • 血便
  • 腹痛・腹部膨満感
  • 発熱

 

大腸内視鏡 でポリープ切除 ポリープの 大きさに注意!

ポリープが大きいと危険なのでしょうか?

そうですね。大腸ポリープは、サイズが大きくなればなる程がん化の危険度が増していきます。

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ポリープの大きさが1センチ~2センチの場合

ポリープの95%以上は、その後も良性のままで推移していくのが通常ですが、ポリープの大きさが1センチ~2センチになると、約25%程度ががん化するといわれています

ま た、大腸ポリープは、男性に多くみられるのが特徴ですが、がんへと進行する確率は、女性の方が高くなります。

これは、40歳代から増え始め、年齢が増すと共にどできやすくなり、60歳代では2人に 1人が大腸ポリープをもっているとされます。

ポリープの大きさが2センチを超える場合

ポリープの大きさが2センチを超えると、がん化する確率は60%とかなり危険度が増してきます

ポリープが大きくなればなるほど癌化する可能性が高くなります。

もし検査でポリープが発見された場合は、その大きさや形態の様子で、その後がんになりやすいものは、すぐに切除し、小さいものや組織的に安全なものは、経過を見ていきます。

また、その後も定期的に検査を受けることがとても大切です。

関連記事)大腸内視鏡検査でポリープを切除した後も傷む原因は?受診目安はコレ!

まとめ

今回のポイントのまとめ!

  • ポリープ切除後、日帰りとなるか入院となるかは医療機関の方針によるところが大きい。
  • ポリープの大きさや切除面積などでの違いもあるが、約2週間後までは出血が起こる可能性がある。
  • 通常は内視鏡治療をしても痛みが出るということはない。
  • ポリープの大きさが1センチ~2センチになると、約25%程度ががん化するといわれている。
  • ポリープの大きさが2センチを超えると、がん化する確率は60%とかなり危険度が増す。

 

入院となるとそれなりの準備もありますし、家族やお仕事をお持ちの方には病気以外での精神面での不安も大きいと思います。

そういった面を考えてもポリープ切除を「日帰り」で済ませる事が出来るのは大きな利点となりそうです。

最初に述べました様に「日帰り、入院」になるかは、ご利用になる医療機関の方針が大きいですので、検査を受ける前にその点も確認する事をおすすめします。




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